表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【プロットタイプ】貴方に使って欲しいの

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

瑠衣→(←←←←←←)鏡花。

みたいな小説。


好きな相手に渡すものって悩むよね〜。

好きな人というのは、些細な物事であっても、一喜一憂してしまう。其れは何か贈り物をする時であっても。ああだこうだ考えて、結局買ってしまうという。例え今、物凄い金欠であっても。


貯金箱の中身を確認し、物凄いピンチである事を自覚した。今月はあと僅かである為、自分が少しだけ我慢すれば、難なく乗り換えられる壁。其れでもなんだかんだ散財を繰り返すので、油断はならなかった。

「我慢出来ないお前が悪い」

貯金箱を眺め見て、悶える私を見て何かを察したのだろう。瑠衣が自業自得という視線を向けて来た。紛うことなく事実なので、否定は出来ない。

其れでもやはり、放浪というのは辞められないものである。漢方の、独特の匂い漂う本の街を訪れて、行きつけの雑貨屋に顔を出す。此処は雑貨の回転率が早く、行く度に違う小物が並んでいる。ただ見るだけでも十二分に楽しい場所であった。

そこで、あるものを発見した。彫刻を模した金属の栞。其れは透明感があり、ステンドグラスを思わせる様な繊細さがあった。

暫く考える。瑠衣は執筆も好きだが、読書も相応に愛している。そもそも技量を上げる為に、気に入った本を何度か読み直すのは珍しい事では無い。

送ったら……喜んでくれるだろうか? 無愛想に『悪くない』と声を掛けるだろうか。

しかし此処で脳裏を過ぎったのは、今月の残金である。切り詰めれば何とか乗り越えられる。けれどもそうでなくては、かなりギリギリ。

迷って、彷徨って、店内を歩く。熱が冷めるのを待った。冷まそうとした。けれども。

「お願いします」

来週は映画見ないようにしよう。美術館行かないようにしよう。病院にかからない様にしよう。美容院は今月行ったから、来月は大丈夫。最悪自分で切る。先月分の繰り越しで買ったから、大丈夫。多分。……多分。


鏡花の放浪癖は今に始まった事では無い。意外と繊維なところがあり、周りの環境に左右されて系統が容易く変わってしまう。だから其れに至る為の環境に重きを置いている。だからどれだけ放浪しても、此方が止められる権利はありはしない。

そんな鏡花が帰ってくるなり、何かを押し付けた。

「はい。お土産」

「お前、金欠だろ?」

そう聞いても何も答えは帰って来なかった。ただせっせと荷物の整理を行っている。

改めて、渡された物を見ていると、金属製の栞だった。ギリシャの彫刻を模した様な、縁どりに、透明な蜜が注がれたステンドグラスの逸品。

悪くない。元より美しい物は好きだ。目を奪われて、離せなくなるぐらいには。


栞を押し付けた翌日、瑠衣は気に入りの小説をパラパラと捲っていた。しなった本の頁を押し付ける様に、きらりと輝くのは私が渡した栞。

「気に入った?」

「……悪くない」

好感触の様だ。瑠衣は率直に褒める事自体少ないので、これは彼なりの褒め言葉である。

あのさ、瑠衣。私が死んでも其れ、使ってね。本を読む時思い出してね。だから金属製の選んだんだから。

今月、色々ありました。

花粉症だから医者にかかり、映画を二回見て、ちょっとお高いレストランに行き、友人が探していたグッズを回収し。

……金欠です。というか何時も金欠です。

マイナージャンルの大ファンなのが功を奏しているだけです。

グッズ展開な〜い( '-' ) ヲタ活出来な〜い( '-' )


冒頭通り、鏡花は金欠です。でも油断すると危ないくらいのもの。

瑠衣が見掛けたら、間違いなく購入しそうな品を見せされて、買わずには居られなかった話。


喜んでくれるかな。使ってくれるかな。使う度に思い出してくれるかな。私が死んでも偲んでくれるかな。

そんなクソデカ感情が乗じて、メタル製の栞を購入しました。


そう思っていても、渡す時に面と向かって向けられるのは、やっぱり重いじゃないですか。

其れに其れを『いや、別に』『要らねぇ』とか言われると立ち直れないじゃないですか。

だから渡す時はぞんざいなんですよ。


※瑠衣はネコちゃんなので、使われなくても、まー猫だし。で済ます気でいます。そう言い訳します。


瑠衣が率直に褒める事は少ないです。だから『悪くない』と言うのは、『結構良いじゃん』という意味。

だから最後は湿度びっちゃびちゃな感情向けてます。


記憶に残るぐらいだと嬉しいだろうね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ