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1.その夜、コペルニード家にて。

ここから第1章。

今日は22時にも、更新予定です。

続きが気になる方は是非、ブックマークや★で評価など!


あとがきも是非!







「本当に凄かったなぁ、クレスさん! えへへ!」




 クレスに命を救われた少女――アリス・コペルニードは、帰宅後の自室で枕を抱え、ベッドの上で蕩けた顔をしていた。自分の危機に颯爽と現れ、来る敵を退けてみせたのだ。

 そのような少年の登場に、心が躍らないほどアリスは大人ではない。

 彼の一つ上の十六歳は、まだまだ夢見る乙女というやつだった。



「おやおや。我が家の姫は、なにか良いことがあったらしい」

「お、お姉ちゃん! 帰ってきてたの!?」



 すると、そんな彼女に声をかける人物が現れる。

 アリスの視線の先には、引き締まった身体つきをした女性だった。少女に姉と呼ばれたその人は、妹と打って変わって凛とした印象の顔立ちをしている。後ろで一つに結んだ赤い髪に、アリスと同じ色をした鋭い眼差し。

 今ほど帰宅したのだろう。

 出で立ちは旅人のそれであり、腰には剣を携えたままだった。



「ふむ、ずいぶんな口振りだ。これが反抗期というやつかな?」

「違いますー! でも、ノックもせずに入らないでくださいー!!」

「ははは、それは申し訳なかったな」

「もう! 絶対に悪いと思ってない!」



 アリスは抗議して頬を膨らせるが、姉は飄々とした態度でそれを躱す。

 おそらく、これがこの姉妹にとっての普通なのだろう。だがそんな折に、アリスはふと小首を傾げて訊ねるのだ。



「でも、どうしてこの街に。お仕事はどうしたの?」

「そのことか……一応、ここへは仕事で来たんだけどね」

「仕事で、この街に……?」

「あぁ、すぐに子細は広まるだろうがね。ところで――」



 すると姉はそう返答しつつ、このように訊き返す。



「先ほど姫が口にしていた『クレス』という少年は、何者かな……?」――と。




 口元に笑みを浮かべながら。

 興味が尽きない、無邪気な乙女のように目を輝かせて。

 アリスの姉――シリカ・コペルニードは、クレスの話に耳を傾けた。



 


面白かった

続きが気になる

更新がんばれ!




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