上下関係
会社に社長や部長、課長、係長といった職階があるように、法令にも上下関係というものが決められています。
一番偉い、つまり一番上にあるものが憲法です。
日本にあるすべての法令は、憲法に反しない限り有効だということですね。
その下にあるのが法律です。
憲法によって、国会で制定されている法規範が法律になります。
この法律はある一つの地域に対してのみ適用されるような地方特別法については、その地域の住民投票が必要になります。
憲法、法律とくれば、次は命令です。
命令は憲法や法律に反しない範囲で、さらにこれらの委任を受けて制定されます。
また、必要に応じて制定されることもあります。
ただし、必ず何かしらの法律を基にして命令を制定することになっています。
これら命令の中にも、一応の上下関係というものがあります。
命令の一番上に位置しているのは政令です。
内閣が制定するのが政令で、最高裁判所が定める規則、衆議院や参議院が定める議院規則も同等の位置にあるとされることがあります。
この政令の下に各省庁による命令があります。
これらは省令や庁令などの言い方になります。
また委員会規則、地方自治体による規則などもあります。
つまり、以下のような上下関係になります。
憲法>法律>政令≧最高裁判所規則・議院規則>省庁令・委員会規則
これらとは別に地方自治体の規則、つまりは条例があります。
ただし、条例も憲法や法律に反しないことが前提にあります。
また政令などにも関係がすることがあり、条例はかなり下の位置にあるといえるでしょう。