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ラヘジン大陸に伝わる神話

 太陽の神ムルンと大地の神グーヴェはとても仲の悪い兄弟でした。


 その間に立つ豊穣の神メルトは、命を生みはぐくむのには、ムルンの力もグーヴェの力も、どちらもなくてはならないものなのだから、いさかいを止めるよう二人に言いましたが、彼らは聞く耳を持ちませんでした。


 そこでメルトは、他の神々の力を借りて彼らを止めようとしました。


 しかし他の神々は、彼らの激しさを増すばかりの戦いに巻き込まれることを恐れ、目や耳や口を閉ざしました。


 困り果てたメルトは、諍いを人々の住まう世界に持ち込まないという約束を二人にさせました。


 しかし人々のムルンへの信仰のあつさに嫉妬し、グーヴェは約束を破り自らの力を込めたとても危険なダンジョンを大地からいくつも生み出しました。


 ダンジョンはとても危険な場所と知りつつも、人々は宝やダンジョンそのものへの探求心や興味を止められず、その中で死ぬ者も少なくありませんでした。


 ムルンは人々に、ダンジョンの中には入ってはいけない、私の加護は大地の底には届かないのだと諭しました。


 そして次第に人々は、ダンジョンに潜るのをやめていきました。


 それを面白く思わないグーヴェは、神の世界に存在する最高の剣を卑怯な方法で神殿から奪い、とあるダンジョンの最深部に隠しました。


 その剣の名は『天地開闢(かいびゃく)の剣 アズドグリース』。


 神々と共に生まれた、神にも等しい剣です。


 深い大地の奥底にはムルンは降りていくことができず、彼は人々にダンジョンへ潜りその剣を奪い返す様にと言うほかありませんでした。


 そして、大地の底に潜っても太陽の加護が失われないように、産まれる前にその体にムルンの加護を授かる子供が誕生しました。


 それが、勇者です。


 そしてその勇者を支えるべく、ムルンからの託宣を受けることで様々な勇者の補助職の者たちが生まれたのです。

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