第七話 波乱の後
―遊園地へ行って以来、
私達の距離はグッと近づいた・・・と思う。
天也は心配だと言い、
6限目の授業が終わると同時に私を迎えに来てくれて、
一緒に部活へ行く。
迎えに来なくていいってゆうとスネるの。
子供みたいだね。
だから仕方なく従ってる。
で、天也が練習してる間座ってるだけ。
一言でゆうと暇。
けど、練習してない天也の先輩とか、
同級生が私のトコへ来て相手してくれんの。
当然、
みんな私より年上。
可愛がってくれるの。
皆が言うには私、可愛いらしいの。
自分では可愛いなんて思った事ないのに。
それを見てまた天也はスネる。
ヤキモチやいてんの。
嬉しいけど☆
帰り道必ず「浮気すんなよ。」
ってゆうの、天也。
するわけないのにね。
私が天也命だって分かってるくせにだよ?
私からしたら、天也のが可愛い♪
なんて言ったら天也またスネるかも。
ちょっと楽しんでる(笑)
小悪魔聖音ちゃんデス。
―「おじゃましま〜す!」
「聖音ちゃん!?
久しぶり。元気だった?」
「はい!
優司さんも元気そうで。
あの時はどうも・・・。」
今日は天也ン家にお泊り。
「え・・・あぁ!
いいよ。
気にしなくてさ。
それより天也には・・・?」
天也は知ってるのかって言いたいんだよね。
「バレちゃいました。
写真付きのメールで。」
「そう・・・。
大丈夫?辛くない?」
「大丈夫です!
天也が傍に居てくれるから。」
傍で支えてくれるから。
「兄貴ぃ、
俺の彼女、口説くなよ〜。」
天也が奥の方から叫ぶ。
私は1回家に帰ってたの。
お泊り道具持ちに。
天也は家までついてくって言ったけど、
そこは遠慮して。
天也も納得したの。
だって隣だしさ。
「うっせ。
口説くかよ。
聖音ちゃんは妹だからな。」
「優司さんみたいな優しいお兄さん、
マジで欲しかったんだぁ〜。」
ちょっと天也いじめ、みたいな?
「聖音ーっ、
浮気はすんなって・・・。」
「する訳ないでしょっ。
バカ天也っ。」
「バカとはなんだ。
バカとはッ。」
そうやって本気にするトコだよ!
「ま、聖音ならいいけど〜。」
そうゆう短絡思考も、かな。
全部まとめて天也で、
私にとって1番大切な人なんだけどね♪
―「ふぅ〜おいしかったぁ☆」
天也と優司さん、
とっても料理が上手いの。
プロ級!!
うちのママより上手い。
私は・・・はっきり言って壊滅的。
料理オンチ。
お嬢様育ちってのもあるけど、
初めて包丁握ったの、
ちょっと前。
自慢じゃないけど。
だから、天也が料理上手で良かった。
でもいつかは天也に、
手料理食べさせてあげたいとは思ってんのよ?
あ、今絶対無理って思ったでしょ。
聖音ちゃんに不可能はなぁーい。
いいもん。
優司さんに教えてもらうし。
いいお兄さんだからね。
ちゃんと教えてくれる。
頼りにしてんだぁ。
初めて会ったあの日から。
ってゆうか・・・
出会いが衝撃的だったから、かな。
うん。多分そう。
よくある話かもしれないけど、
その時に出会ったってゆう事実が大事なんだよね。
なんかの受け売り。
小学校の時、私は読書が好きだった。
その時読んだ本の中にあったと思う。
中学校も実は朝読の時間というものがあるけど、
ヤンキーの私がのん気に読書なんて。
って思ってさ。
今も学校ではしてない。
落ちぶれたなんて思われるの、たまらない。
負けず嫌いなのよ、私。
だから負けたくなくて、
ヤンキーのお姉さんとも張り合って悪してた。
今思うのは馬鹿みたいだったって後悔だけ。
でも・・・天也は、
そんな私を見て好きだってゆってくれる。
もうそれだけで幸せなんだぁ〜☆
―でもさこんな幸せっていつまでも続いてくれないのよね。
神様はいじわるだから。
味方なのか敵なのか時々分かんなくなるよ。
私は・・・馬鹿だからさ。