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第三話  始まり

「何飲む?コーラでいい?」


「あ、はい。何でもいいです。

ってゆうかお構いなく。」


言われるまま付いて来ちゃったけど、

いいのかな・・・。


つーか、

どうしてあの人・・・天也、さんはフツーにしてんだろう。


「はい。どうぞ。」


「ありがとうございます。」


じゃあどうして私、

こんなにドキドキしてんの?


「あの。どうして私を家に入れたの?」


直球勝負!


「だから、話したいだけ。」


わかってないな。


「そうじゃなくて。」


「俺は高2。兄貴は大学3年。

っつってるけど、大学行ってンのかは知らねぇ。

そっちは?」


「うそぉ。見えないよぉ。

私は中2。」


「マジ?見えねぇ。

もっと上だって思ってたし。」


老けてて悪かったわね。


「高校どこ?」


「四葉高校。

聖音チャンは、聖プリンシアだろ?」


「えっ?四葉?

じゃなくて、プリンシアって分かったの?」


「簡単だぜ?聖音チャンはお嬢様だから。」


「は?」


まあ確かに、パパはIT企業の社長だけど。


「しゃべり方、服装、家のでかさ。

全部だな。後、なんか同じニオイがする。」


意味わかんないよ。


つーかニオイって・・・。


「どの辺がお嬢様だって言うの?

私・・・。」


「だから、全部。

ついでに俺もろタイプ。

彼氏とかいる?」


「はぁぁっ?

今日初めて会ったんだよね?

私達。」


「そんなのカンケーねぇよ。

一目ぼれってヤツ。

俺の彼女になれよ。」


2回目の。


「はぁぁーっ!?」


―私も一目ボレした。


だけど・・・。


「あの、天也さん?

頭大丈夫?」


嘘かもしれないじゃん。


こんなにカッコイイし。


「天也って呼んで?聖音。」


呼び捨てにすんなぁっ。


「天也ってロリコン?」


「あのなー。

聖音は自分では分からないだろうけど、

ぱっと見、高校生だぜ?」


「そうですかァ。

そりゃぁ・・・。」


「俺、初めてなんだ。

多分初恋。

今までいろんな女から告られたけど、

自分からは初めて。

俺は、朝日奈聖音という女の子に恋をした。」


―ホントに?


信じていいの?


「天也、私の話聞いて下さい。

・・・私は今日朝日奈天也ってゆう人に恋をしました。

天也の言葉、信じていいよね?

・・・私と、付き合って下さいっ。」


言っちゃった・・・。


「よっしゃあーっ。」


雄叫びを上げる天也。変人?!


「じゃあ今日から宜しく、聖音♪」


朝日奈聖音、14にして初彼ができましたっ♪


「ってゆうか、天也頭いいね。

四葉って編入試験、レベル高いので有名なんだよ?」


「へぇ〜。

俺中学高校とバスケで全国行ってんだ。

だから試験しなくても良かったんだ。」


「バスケ部?だからその身長。」


「おぅ。応援こいよ。彼女なんだし。」


「はいはい。

でもいいの?私なんかが・・・。」


「明日から一緒に学校行こ。

プリンシアと四葉って近いじゃん。

な?朝迎えに行くよ?」


「う、うん・・・。」


「じゃ、明日な?

もう帰らないと心配するだろ。」


「うん。じゃ明日・・・。」


ねぇいいの?


私はこの辺でも有名な不良だったんだよ?


いくらやめたって言っても今までの行いは消えないんだよ。


横に居ていいのかな。


いいよね?


もうこうなったら居ちゃうよ?


天也なら受け止めてくれるかも。


優しそうだし。


―これが運命の恋になるなんて、

この時は思ってもいなかった。


あんなに苦しむなんて。


あんなに辛いなんて。


思うわけも無い。


彼氏が出来て、嬉しいってその気持ちで、

いっぱいだったもんね・・・。



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