初めてのゴーレム
とりあえず、ゴーレム出しました。ロボへの道は険しいようです。
「うー、来るなー!ぐわー!!」
ゴーーーーン
1の鐘が鳴った。なんだか嫌な夢を見たような気がするんだが、目が覚めると覚えてはいなかった。
昨日は鐘がなる前に起きて修練したんだが、昨夜は遅くまでゴーーレムの核をいじっていたので寝すごした。修練のおかげで、ずっと起きてるのは結構平気だが、安全な状態で一度寝てしまえば睡眠時間が少なくて済むわけじゃない。
「うわ!」
ベットから降りるときに何かを踏んでしまったらしく盛大に転んで後頭部を床に打ちつけた。
「がー、頭が床に叩きつけられたようにイタイ」
何を踏んだんだろうと振り返ってみれば.....ゴーレムの核だった。核を持ったまま寝てしまい寝てる間に床に落したようだ。
「あーーーー、核が、俺のPG01がー」
拾い上げて良く眺めると、埃や砂利が少しだけ付いている。
「ふー!ふー!」
息を吹きかけ埃を落す。
「傷とか付いてないよな?......思いっきり踏んだからなー、制御式とか傷ついてちゃんと動かなかったら大変だからな」
窓を開け日の光に透かしてみると。細かい制御式が整然と....雑然と刻みこまれている。「整理整頓がちょっと苦手のようです。」と小学校の通知表に書かれる子供だったんだ。
「んー、まー大丈夫だろう。うちの子に限って」
ちなみに、PG01ってのはプロトゴーレム1号の略だ、我ながらネーミングセンスは皆無だな。設備も資金も無いからとりあえずゴーレムを作ってみるが、俺はこの剣と魔法のい世界でロボを作る!
いつのことになるかは不明だ!!
ゴーレムの核をポーチにしまうと朝飯を食べに食堂に降りて行った。
「おはよございますタケルさん。好きな所に座ってお待ちください」
「おはよーアリアちゃん」
俺が席に着くと。
アリアちゃんがいい笑顔で朝食を運んでくれた。
「いただきまーす」
さっそく食べ始める俺に向かって
「美しいシルビアさんが運んだわけじゃないけどいい?」
「アリアちゃん、そのネタもうヤメテクダサイオネガイシマス」
「えへへ、もう言わないようにするよ」
朝食のパンをちぎりながら。
「そうそう、宿を延長するから食べ終わったらカウンターでいい?」
「タケルさん延長してくれるの?ありがとー。これからもよろしくお願いします」
「ああ、こちらこそよろしくね、とりあえず2週間で頼むよ」
「はい、じゃー食事のあとでカウンターにきてくださいね」
朝食を食べ終わった俺はカウンターで追加料金を払い宿を延長した後に、冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドの掲示板で適当な依頼を探したが、FとGクラスのクエストにはこれと言って目を引くものは無かった。お使いや、街から近いところにある薬草取ってきても大したイェンにはならない。カウンターでゴブリンのことを聞くとやはり随時依頼だそうで討伐部位を提出するだけでいいらしい。大体の出現位置を聞いたらどこにでもいるとのことだったので、近いところで岩場になっているところを聞いてそこに行くことにする。もちろんゴーレムの素材にするためだ。
「さーてあの辺かな?」
門を出て街道を南に進んでいく。あ、南ってのはあの大きな森があるほうだ。「魔の森」ってみんな呼んでいるようだが、正式な名前は「グルガダンの森」と言うらしい。アースデリア王国の南に広がる広大な森で最深部にはなないかとてつもない魔物がいると言われている.....らしい。誰も言ったことが無いそうで、あまりにも大きく複数の国に接しておりどこの国の領土にもなっていないらしい。自分の領土だと主張している国があるそうだが、中に入れないのでは実害はないとして周りの国は言わせておけって感じらしい。魔の森以外はほとんどを山脈が囲んでおりその中に大きな湖や小さい山などが箱庭のようにあるらしい。平野もそこそこあって畑が作られている。湖での漁業と山での牧畜や金属鉱脈と農業とバランスの取れた産業で国が成り立っている。外部とは魔の森と山脈の切れ目だけで隣国との交易はガーゼル経由で行うしか無いとのことだ。
俺は、街道から外れて岩場に向かった。
「よし、この辺でいいだろう」
適当に岩の多いところに核を置いてゴーレム術を発動させることにする。
「えーと、完成形をイメージするんだよな」
動きの制御は核に刻んだ制御式で行うことになるが、ゴーレム自体の形を決めるのは術者の込めるイメージによる。
俺は、頭の中に明確なイメージを作ろうとして、今までに見たアニメや特撮のロボ達を思い浮かべる。あの戦隊物のロボの体にあのアニメのロボの腕そしてあのPCゲームのロボの足......。ゴーレムだけどロボの形してたっていいよな。
「何だか格好悪いな」
これはと言った形が思い浮かばない。
「昨日のゴーレムホースがハニワみたいだったのって製作者のイメージが問題だったんだなー。でも、あの動きは制御式組んだ時に失敗したんだろうなー」
「なかなか、明確なイメージを思い浮かべるのって難しいな」
俺は悩んだ末に。
「無心になって俺の心の奥底に眠っている自分オリジナルのロボの形をしたゴーレムにするか」
「うん、そうしよう」
なんだか、良い考えだと思った。
俺は目をつむり無心になると、心の内にあるイメージを.......。そう言えば無心になるって想いがすでに無心とは違うような。そう言えばこの魔核ってブラッドグリズリーのだったんだよな。今朝見た夢って大量のあいつに追いかけられる夢だったような......。あ、いかんいかん今はゴーレムだ!内なる想いに耳を澄ませるんだ!
「我が僕よ使役される者よ!いでよ!ゴーレム!!」
生成呪文を唱えると、核が輝きだし周りの岩を集め始めた。核が中心となってムクムクと岩が盛り上がってくる。高さが130cm程度の岩の塊になったところで成長を止め、一部が盛り上がったり分かれたりしていく。だんだん形ができてきて.......。完成した。......そこには身長130cmで大きな頭に大きな丸い耳、短めの足に長い腕に鋭い5本の爪、黒い岩で円らな瞳を表現した岩でできたブラッドグリズリーの彫刻が立っていた。目が黒いとか意外と芸が細かい。
俺は項垂れて両手両膝を地面について。
「おーあーるぜーっと」
やっちまった。なんであそこでブラッドグリズリーのことなんか思いだしちまったんだ!今朝見た夢のせいか!
しばらくそのまま立ち上がれずにいると。誰かが俺の肩をポンポンと叩く。顔を上げるとゴーレムが俺の肩を叩きながら、「損気持ちはよーく分かるぞ」とでも言いたげに、頷きを繰り返していた。
「おーあーるぜーっと」
さらに落ち込んだのは言うまでもない。
「まー作っちまったものは仕方がない行くぞ!クマー」
ゴーレムに声を掛けて歩き出す。
が、付いてくる気配が無い。俺は振り向くと。
「どうした、動けないのか?そんなわけないよな?さっき動いてたもんな。ほら、行くぞクマー」
声を掛けても動く気配が無い。
「制御式間違えたかな?いや、さっきは俺に近づいて肩をたたいたんだよな」
「どうした?クマー?」
すると。ゴーレムは周りを見渡して。顔の前で手を振る。
「やっぱり、動けるよな」
何だってんだ?ゴーレムってのは作成者か登録者の言うことは聞くもんじゃないのか?んーーー!!
「呼び方か?クマーってのが気にいらないのか?」
すると、ゴーレムは「あたりまえだろ!」と言わんばかりに大きく頷いた。
「呼び方かー、PG01ってのはどうだ?」
ゴーレムは明後日の方を向いた。
「俺、ネーミングセンスに自信が無いぞ。テディ、ジャック、ポチ、たま、ステファニー、カーター、ドラグーン、アイン」
適当に呼んで行くとアインのところで振り向いた。
「えーと、アインがいいのか?」
大きく頷いた。
ゴーレムってみんなこんな風なのかな?昨日のゴーレムホースはそんなことなかったよな?
「じゃー、アイン行くぞ。お前、戦闘用なんだからゴブリンでも倒してみよう」
アインは俺に向かって右手の親指を立てた。....親爪?手から直に爪が生えていて指が無いなこいつ。
アインは俺の前に出て大きく手を振りながら歩き出した。まるで、スキップでもしそうな足取りだ。こんなに小さくても岩の塊だけあって意外と重いようで、歩いた後には円い穴が空いている。こいつ足には爪無いのな。
しばらく歩いていると。アインが止まった。一緒に止まって辺りを窺うと.....。いた!ゴブリン5匹だ。
「アイン行けるか?」
大きく頷くとアインはゴブリンに向かって走り出した。ゴブリンの持っているこん棒や錆びた剣では削れないはずなので俺はその場で様子を眺めることにする。
ゴブリンはガーゼルでも相変わらず連携とか関係なく突っ込んでくる。
先頭のゴブリンの腹を左手の爪で切り裂き、次のヤツの頭を右手で吹き飛ばし、その次は左の貫手を喉に入れ首をちぎってしまった。かなわないと見て並んで逃げ出す2匹に逃がすものかととびかかり、大きく開いた両手を前にふりぬいて同時に背中を切り裂いた。深く裂かれた背中は背骨が折れてるんじゃないだろうか。
アインは、振り向くと親爪を立ててドヤ顔をした。こいつには表情は無いけど、何となくドヤ顔をしてるような気がした。
「しかし、ゴブリンはこいつも秒殺かよ」
その後は、2人?1人と1ゴーレム?でゴブリンを狩りまくった。戦闘用ゴーレムとしてこいつはかなり優秀だと言うことが分かった。ゴブリンの集団くらいなら俺と遜色ないスピードで殲滅してしまうし、俺との連携もちゃんと取れる。
「アインすげーな。強いじゃないか」
うんうんと頷くアインは、返り血で真っ赤に染まっており。まるでブラッドグリズリーの子供のようだ。
「アインそろそろ昼だから戻ろうか。でも、その前に洗わないとな。そのままじゃ街に入れないぞ」
俺は木片を取りだすと大きな水の玉を作った。
「ほら、洗ってやるからこの中に入れ」
おとなしく水の玉に入って濡れたアインをカバンから出したタオルで洗ってやった。
「街に付くまでには乾くんじゃないか?」
するとアインは。一度崩れてからもう1度ゴーレムになった。
「お前、最初からそうすれば良かったんじゃね?洗う必要無かったんじゃね?」
俺が聞くと、アインは肩をすくめながら両の掌を上に向け軽く持ちあげると軽く頭を振った。
「.......ヤレヤレってか?そうなのか?」
すると今度は、右手人差指で俺を軽く指差した。
「その通り!だとー」
ゴーレムってみんなこうなのか?
「とりあえず街に戻ろう、腹が減った」
明日からは、弁当を買ってこよう。
俺はアインと2人で街に向かって歩いて行った。1人と1ゴーレムじゃなくて2人でいいよな、こいつ意思があるっぽいし。
「ところで、お前って街に入れるのかな?」
アインは、首をかしげて、手を顔の前で振る。
「そうだよな、お前が知ってるわきゃねーよな」
「ゴーレムホースは良くて、ゴーレムグリズリーはダメってことも無いだろう」
街に付いて、門の前に並んでいる列の最後尾に付いた。
周りの人からアインのことを聞かれるが俺が作ったゴーレムだと言うと微妙な顔をしていた。
そうこうするうちに俺達の順番がまわってきた。
俺は、カードを見せながら。
「俺のゴーレムって街に入れるかい?」
「入ることはできるが、ゴーレムギルドで登録しないと持ち主から離れて置いておくことができないな。店に入るにもゴーレムを連れていかなきゃならなくなる。放置すると回収されて罰金として2000イェンだから気をつけろよ」
「自分で作ったんだけど、ゴーレムギルドで登録できるんかね」
「出来るんじゃないのか?ギルドで聞いてくれ」
俺はポーチから街の地図を取り出して場所を確認すると、ゴーレムギルドに行ってみることにした。
途中うまそうな串焼きを3本買って食べながら歩いた。アインが指をくわえて.....。
「お前は食えないだろ?どこに入るんだよ?」
アインは大きく口を開けながらその中を指差した。
「くぼんでるだけだよ!穴なんか空いてねーよ!だいたいゴーレムが串焼き食うわけないだろうが」
アインが左足を後ろに引き、右手を水平に顎の下辺りに上げて大きく口を開けてのけぞった。
「.....ガーン?」
ウンウンと頷くアイン。
「お前って、変に出来が良くないか?」
地図を頼りにゴーレムギルドに来てみた。
冒険者ギルドよりさらに役所感が漂ってるような気がする。中に入ると冒険者ギルドのような食堂はなく受付カウンターが並んでいる。人はそれほど多くない。
冒険者風の者から商人風の者そして鉱山関係者かなあれは?小さな髭面はドワーフか?ファンタジーっぽくなってきたなー。
「お前」
「さて、どこで登録するんだろうな?」
「おい!お前だ」
「どこでもいいのかな?特に案内ないし」
「そこの、無様なクマのゴーレムを連れているお前だ!!」
無様?クマ?アインのことか?つまり俺を呼んでるってことか?俺は振り向くと。そこには、オークがいた.....。いや、オークのように太ったおっさんがいた。
「おれの話が聞こえなかったのか!!」
と、おっさん。
「俺には、お前呼ばわりされるような知り合いはいないから気が付かなかったよ。おっさん誰だっけ?」
「何だと、わしを知らんとは言わさんぞ!」
「いやいや、本当に知らないからな。俺は一昨日この街に来たばかりでね。今日このゴーレムを作ったから登録について聞きにきたんだ」
「わしは、オルストローク・ビッカスだ!このゴーレムギルドの副ギルドマスターだぞ、わしを知らないばかりか、その無礼な態度、しかも、そんな無様なゴーレムしか作れないような者をギルド員にするわけがないだろう!さあ、ギルドの空気が悪くなるからここから出ていかんか!」
「ギルド員じゃなくて、ゴーレムの登録に来たんだ。ここに入る気なんか最初からねーよ」
「だったら、さっさと登録して帰らんか!そんなゴーレム見るだけで気分が悪くなるわ!!」
と、怒鳴り散らすと、カウンターの奥に入って行った。俺は、左手を右腕の肘関節の内側にかぶせ右手中指を上に向けて立て舌をだした。ふと横で気配を感じるとアインも同じ格好をしていた......。
「ほんと、お前って無駄に高スペックだね」
カウンターの方を見ると俺達を見て笑っているお姉さんがいたので、そこに行って。
「無様なゴーレムですけど登録したいんですが?」
「うふふ、はい、登録ですね。ではカードをお預かりします。登録用紙に必要事項を記入してください登録料は1000イェンです」
お姉さんは登録用紙とペンを差し出した。俺がお姉さんにカードを渡してる隙に、アインはペンを受け取り登録用紙に「アイン」と書き始めた。
「お前じゃないから!」
と言ってアインからペンをひったくると。
「すみません登録用紙もう一枚ください」
と言いながら、お姉さんを見ると。お姉さんは固まっていた。
「え-と、すみません受付のお姉さん。登録用紙もう一枚ください」
すると、お姉さんは笑顔をひきつらせながら。
「は、はい、書き損じですねこちらをどうぞ」
新しい用紙を渡してくれた。
「...ゴーレムが字を書いた...いえいえ、あたし疲れてるんだ...昨夜は寝付けなくて...(ぶつぶつぶつ)」
なんだか、疲れているらしい。
用紙を書き込んで1000イェンと一緒に差し出した。
「では、登録完了です。こちらの登録票を見えるところに下げておいてください」
お姉さんはそう言うと、ドッグタグのようなものをくれた。それを受け取ると俺達はゴーレムギルドを出た。
「お前って字が書けるのか?」
アインは右手で胸をたたいた。
「んー、だったら雑貨屋でなにかいい物ないか探してみるか。タグを下げる鎖も買いたいしな」
「すみません、これとこれ、それからこれもください」
「勉強かい?見たところ冒険者みたいだけど字の読み書きと計算はできたほうがいいよな?締めて350イェンだね」
俺は350イェンを渡し、黒板とチョーク、黒板消しと鎖を受け取った黒板にはヒモが付いており首から下げられるようになっていた。なっていたんだけど。
「ぷぷぷ、頭がでかくてヒモ入らねー!はははは」
アインは腕を組み右足を地面に打ち付け右を向いた。
「ははは、プンってか?ははは、怒るなよ。上から入らなきゃ下から入れればいいだろ?」
右手を握って左手の手のひらに打ち付けると。さっそくアインは黒板を足から入れて肩に斜めにかけた。
『マスターミカケニヨラズカシコイネ』
「うるせー、しかしカタカナかよ見ずらいな。さっきのお姉さん動揺してたけど。字が書けるゴーレムってめずらしいのかね?」
『アインハユウシュウダケドホカハソウジャナイノカナ?』
「他のゴーレムなんか俺が知るわけないよ」
『マスターベンキョウガタリナイゾ』
「巨大なお世話だ!」
なんだか、クマに言われると腹が立つ。
「ただいまーアリアちゃん」
シルビアの宿に帰ってきてアリアちゃんにあいさつした。
「タケルさんお帰りなさい?....なにそれ、可愛い!」
アインを見たアリアちゃんがかけ寄ってきて、前かがみになってアインを見た。
アインは俺を見て『ドヤ』と言いたげだ。
「こいつはアイン。俺が作ったストーンゴーレムだよ」
すると、奥からシルビアさんが出てきた。
「ただいま戻りました。シルビアさん」
「タケルさんおかえりなさい。ところで、その子はどうしたの?」
「こいつは俺の作ったゴーレムのアインです。店の外に出しておきますので、一応見せておこうかと思って」
すると、アリアちゃんが。
「えー、中に入れてあげないとい寒くて可哀想だよ?」
「いやいや、こいつストーンゴーレムだからね?寒くないからね?それに重くて2階の床が抜けたら大変だからね?」
シルビアさんも。
「そうねー可哀想だけど、床が抜けるのはちょっと困るわー」
シルビアさん、ちょっとしか困らないんですか?と心の中で突っ込んでしまった。
「そうだ、アイン黒板に案内書いて表で立ってろよ!『シルビアの宿』とその下に『とっても美味しい料理あります』って書いてさ」
すると、アインは黒板にチョークで。
『シルビアノヤド』『リョウリオイシイヨ』
と書いて両手で前に掲げながら表に出て行った。2人はそろって。
「「あのゴーレム字が書けるの?」」
「はい、教えたわけじゃないので、昨夜制御式書いた時に入れたんですねきっと」
「あれをータケルさんが?」
シルビアさんが聞いてくる。
「はい」
「ゴーレムギルドに入ったんですか?」
シルビアさんの問いかけに。
「さっき、アインの登録に行ったら。副ギルドマスターに『そんな無様なゴーレムしかできないやつを、ギルドに入れるわけにはいかない』って言われたよ」
と答えた。
「えー可愛いよー、アイン。いいなーあたしも欲しいなー」
アリアちゃんはアインを気にいったようだ。
「核にCクラスの魔物の核を使ってるから買うと結構するかもね」
「そうなの?残念だなー」
アリアちゃんは本当に残念そうだ。今度アインのフィギュアでも作ってあげようかな。
生まれて初めて小説?を書いてますが、誰かが読んでくれるって、凄く嬉しいものですね。