1:異世界ライフのはじまり?ハジマリ
作者の書きたいことを書いていきます。
誤字脱字など多々あると思います、寛容な心でご覧ください。
*不定期更新です。
「えっ?」
それは夜中、飲み物を買いにコンビニの自動ドアを通った瞬間だった。
コンビニの灯りが消え、光に慣れていた視界が真っ暗になる。
停電?と思ったのも束の間、突如浮遊感が俺を襲った。
「うわっ!」
反射的に何かを掴もうと手足をバタバタと動かすが、その手足は虚しく空を切る。
時間にして数秒間ほどだろうか、何の前触れも無く視界が薄暗い場所へと切り替わり、浮遊感が無くなる。
今まで宙を彷徨っていた両足が地面につく、がバランスを崩し尻餅をついてしまう。
何がおきたのか分からず尻餅をついたまま辺りを見渡すと、コンビニとはかけ離れた場所にいた。
そこは洞窟のような広い空間だった。
地面は砂地のような土で、壁と天井は岩肌が露出している。
壁の所々に松明が突き刺さっていて、それが辺りを薄暗く照らしていた。
薄暗い中ぐるりと辺りを見渡した後、10mほど先に誰か一人いる事に気がついた。
その人物に目を向ける。
胸元辺りまで伸びた髭、トンガリ帽子、ローブを羽織っており、右手には自身の身長ほどありそうな棒を持った爺さんが立っていた。そう、まるで魔法使いのような。
自身に起こった事も分からず、混乱したままの頭で立ち上がる。
取り合えず爺さんに話しかけようと思い、右手を差し向け、口を開いた瞬間だった。
「******!*******!」
爺さんが何かを叫び、手に持っていた棒を二回地面に突き刺す。
すると、突然俺の視界が低くなる。
足元に目を向けると俺を中心とした地面が腰辺りまで沈み込んでいた。
そして、沈み込んだ周りの土が這い上がるように俺の両足を埋めていく、膝・腰とどんどん上の方に動いていき、ついには首から下すべてを土で覆われてしまった。
俺が口を開いたまま呆然としていると爺さんがローブの中から袋を取り出し、中身をぶちまけながら何かを叫ぶ。
「*******!」
すると今度は袋から出た液体が一つの球状になって、もの凄い勢いで俺に向かってくる。
バシャァァァン!
首から下が地面に埋まっている俺は避けられるはずもなく、頭に液体とは思えないほど強い衝撃を受け、そこで俺の意識が途切れた。