第21話 魔物退治の朝
翌日
朝起きたアリス達はシャワーを浴び、すぐに出発の準備を始めた。
システア「今日中には帰れるから大きな荷物はここに置いていけ」
アリス「はい!えっと、替えの服はいりませんか?」
システア「いらん、置いておけ」
アリス「じゃあ化粧品は持っていっちゃだめですか・・・?」
システア「依頼遂行中に壊したくなければおいていけ」
アリス「ですよねー」
システア「心配しなくても取られることは無い」
などと大忙しの朝であったがなんとか準備も完了してすぐ宿を出るために出口へ向かう。
ちなみに、化粧品は町を見て回っている時にアリスが見つけ、気に入って買った物だ。
香水や口紅などが一通りセットで入れることができる木製の化粧箱もおまけでついてきた。
二人が宿を出ようとすると、途中でソフィアさんに会った。
ソフィア「おや、おはよう、随分早いね、どこか行くのかい?」
アリス「はい!これから魔物の討伐に行くんです!」
システア「森の中で暴れているという魔物だ」
ソフィア「おや、そうだったのかい、あの森では色々な山菜が取れるんだよ、あたしも時々取りに行くんだけどね、今は魔物のせいで立ち入り禁止になってて困ってたんだよ、応援してるからなんとか退治しとくれよ!」
アリス「はい、がんばります!」
システア「期待していてくれ」
グゥ「ウォン!」
そう言ってアリスたちはリックやミナが待っている町の北門の方へと歩き出した。
その後を少し離れた所からこっそりついていく小さな影と共に。
門の前に着くとリックは先に来ていたが、まだミナの姿は無かった。
こちらを見つけたリックは手を振りながらアリスたちに向かって歩いてきた。
リック「おはようございます。」
アリス「おはよう!」
グゥ「ウォン!」
システア「おはよう、早いな」
リック「こちらから頼んだのに遅刻なんて出来ませんから、所で、もう一人来ると聞いていたんですが」
システア「ああ、あいつならそろそろ来るだろう」
と、システアが言った直後、大きな声でシステア達を呼ぶ声が聞こえた。
ミナ「ごめーん!準備に手間取っちゃった!」
やってくるミナの姿を見たリックは途端に顔をしかめた。
リック「なんで姉さんがここにいるんですか・・・?」
リックはかなり不機嫌そうにミナに向かって話しかけた。
しかし、それをまったく気にした様子もなくニコニコとしながらミナは答えた。
ミナ「なんでって・・・そりゃあピクニックのために決まってるじゃない!って、あれ?なんでリッ君がここに?」
リック「その呼び方はやめて欲しいと言わなかったかな?」
ミナ「いいじゃない、呼びやすいし!」
リック「それならリックで良いでしょう・・・一文字多くなってるし・・・ってピクニック?」
ミナ「うん、ピクニック、システアが久しぶりに会ったから一緒にピクニックに行かないか?って」
リック「ああー、なるほど、そう言う訳ですか」
そう言ってリックはシステアに視線を向けた。
システア「なんだ?ピクニックも魔物討伐も似たようなものだろ」
ミナ「えー!魔物退治ってどういうことシステア!私との話は嘘だったの!?私弄ばれてたの!?」
リック「まあ、誰でも連れてきて構わないと言ったのは僕ですから、姉さんが同行するのには反対しません。実力も・・・まあ一応は認めてますし」
システア「そうか、なら何の問題もないな」
リック「でも、あなたの思い道理にはなりませんよ?」
システア「そうかな?」
リックとシステアはそう言ってお互い睨み合った
ミナ「あの~、私の意見は無視?と言うか発言も無視?お願いだから無視だけはやめて~!」
アリス「なんか、ミナさんの扱いがわかった・・・」
グゥ「クゥ~ン?」
そして、やっと魔物討伐に出かける一行であった
???「楽しそう・・・」
その後ろを少し離れてこっそり追う小さな人影、一筋縄ではいかない魔物退治の始まりである。
こんにちは、お久しぶり、はじめまして、そして明けましておめでとうございます。長らく更新が止まっていて失踪疑惑も醸し出していた迷いの森です。言い訳をさせていただくと長~くなるので一言だけ、すいませんでしたorz
少し立て込んだ事情で更新が止まっていましたが、これからゆっくり更新していきますのでどうかお許しを、そして今年は良い年になるよう心から祈っております。