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第1話 魔法が使えない少女

初投稿です。尚、冒険物の予定なので魔物等との戦闘も考えてR15と致しました。誤字脱字等ありましたらどんどん御教え下さい。

アリス「出ない・・・いや、もう一度!」


小川の流れる森の中で一人の少女が魔法の練習をしていた。彼女の名はアリス=フェルマン、年齢は14か15歳、銀色の髪で整った顔立ち、そして白い肌の十分に美人と言われる容姿の少女だった。


アリス「火はこの手に集う、ファイアーボール!」


彼女が練習しているのは魔法の中でも最も基本的な攻撃魔法であり、日常生活で最も多用する魔法の一つだった。そして少しでも魔力があれば誰にでも使用できる魔法でもある」


アリス「なんで出ないのよ・・・」


しかし、いくらやっても火の玉どころか火の粉一つ出せないでいた。さらに数回ためしていると、近くの町から鐘の鳴る音が聞こえた。


アリス「あ!もうこんな時間なんだ、行かないと」


そして、少女は鐘が鳴った方角に走り出した。


アリス「やっば、もう始まってる!」


彼女は、その町で一番大きな建物の前に来た。天辺に大きな鐘が取り付けられ、ステンドグラスが嵌め込まれている、どうやら教会のようだった。その教会の礼拝堂の椅子に十数人の子供達が座っていて、前に出て話をしている40代前半の男性の話に耳を傾けていた。少女はゆっくりと扉を開けて中に入る、すると前に立ち話していた男性が少女に気付き話し掛けた。


男性「遅刻ですよ?アリス」


アリス「ごめんなさい、アラン神父さま」


アラン「それでは早く席につきなさい、授業を始めます」


アランに言われアリスは空いていた一番後ろの席に座った。すると、隣の席の少女がアリスに話しかけてきた。


少女「おはようアリス、最初の授業で遅刻なんて悪だね~」


アリス「おはようティア、ちょっと森で魔法の練習してたら時間忘れちゃって」


ティア「そうだったんだ。で?うまく出来た?」


アリス「それが全然ダメ、手順は合ってるはずなのに・・・あ、始まるよ」


アラン「皆さん、おはようございます」

一同「おはようございます」


アラン「今日から皆さんは本格的に魔法を学ぶことになります。前回の授業である程度の説明は行いましたが一応復習していきましょう」


そしてアラン神父は魔法の大まかな説明を始める。


魔法の属性は火、水、土、風、そして特殊な属性である空、時、幻の計7種類、通常、人が行使できる魔法の属性は火、水、土、風の4種類、俗に特殊属性と呼ばれる残り3つは生まれながらに特異な魔力を持つ人間しか行使できない、さらに特殊属性に適正のある人間はその3つの内の1つしか行使できない上に通常の4属性も行使できない、ちなみに、ここ数十年、特殊属性の使い手は現れていないという。


アラン「さて、なにか質問はありますか?」


元気そうな少年「空や時の属性の魔法を使える人はどうなるわけ?」


アラン「その人は名のある魔道師の所に預けられ魔法を教わると聞いたことがあります」


元気そうな少年「魔道師の人に?」


アラン「私も詳しくは分かりません。本人に会ったこともありませんからね、さて、他には?」


アリス「はい、それって強制なんですか?」


アラン「預けられることですか?そうですね、聞いた所今まで断った人はいないそうですが、詳しくはわかりません」


アリス「へ~」


アラン「他に質問は?」


ティオ「はい、特殊属性の人は見分けられますか?」


アラン「さて、どうでしょうね?私はただの神父で魔道師ではありませんからね」


ティオ「そうなんですかー」


アラン「さて、思ったより時間がかかりましたね、質問はこれくらいでこれから魔法の実演を行います」


アランは自分の前に腕を突き出し手のひらを上にして呪文を唱えた。


アラン「水はこの手に集う、アクアボール」


アランが呪文を唱える、すると手のひらサイズの水の塊が現れた。


アラン「これは最も簡単な魔法の一つです。皆さん、水をイメージしそれが手のひらに集まるように念じて呪文を唱えてください」


そして子供達がそれを真似て実践してみると次々と成功していった。


アラン「出来た人はうまく出来ない人にコツを教えてあげてください」


少年「へへ、これくらい予習してきたんだから余裕だぜ」


少女「簡単すぎるよね」


教室にいるほとんどの生徒が成功していった中、一人だけ何度やっても出来ない生徒がいた。


ティオ「がんばれアリス!とにかく集中して!」


アリス「水はこのこの手に集う、アクアボール!う~!はぁ~!ふぬううううう!」


中々愉快な声を出しながら集中しているが手のひらサイズの水どころか水滴一つ出ていない少女がいた。無論アリスだ、すると一人の少年がアリスに向かって歩いてきた。


少年「お~い、いくらなんでも想像力乏しすぎないか?これめちゃくちゃ簡単だぞ?」


アリス「うっさい!こっちは本気でやってるんだからリスターは黙ってて!」


リスター「てめ!自分が出来ないからって八つ当たりすんな!」


ティオ「こらこら、喧嘩しない!リスターもアリスは今真剣なんだから黙ってなさいって」


リスター「ふん!こいつがあんまり下手だから手伝ってやろうと思っただけだって」


アリス「下手で悪かったわね!そういうあんたも」


アラン「はいはい二人ともそこまで、アリス、ゆっくり集中してもう一度やってみなさい」


アリス「あ、はい!」


しかしやはり何も起きなかった。


アラン「うーん、それでは他の属性の魔法も使って試してみてください」


そして一通りの魔法を試すもやはり何も起こらなかった。


アラン「ふむ、仕方ありませんね、後でアリスは残りなさい、他の生徒は次の魔法に移りましょう、アリスはしばらくアクアボールの練習をしていなさい」


アリス「は~い・・・」


リスター「おい、アリス」


アリス「何よ?」


アリスは少し不機嫌そうにリスターに返事をする


リスター「水は川でも湖でもいいからそれを手のひらで掬うようにイメージしてみろよ」


アリス「え?あ、ありがとう、やってみる」


リスター「ま、精々がんばれよ」


そしてリスターは一番前の右の席に戻っていく、そして授業が終わる頃までアリスは練習していたが、結局アクアボール一つ出来なかった


アラン「それでは皆さん、さようなら、今日習ったことを来週までしっかり練習しておいてください」


一同「はい、ありがとうございましたー」


初の投稿です。冒険で魔物との戦闘等も考えてR15と致しました。誤字脱字等ありましたらどんどんお教え下さい

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