入学
私は今日、これまでずっと憧れていた高校へと入学する。
舞い落ちる桜の花びら。これからの期待から沸き起こる気持ちを抑えつつ、入学式と書かれた看板の前で記念写真を撮った。これから同じ高校生となる人々だからだろうか、記念写真を撮る時に列に並んでいる人が前に並んでいた人の写真を自ら撮るというサイクルが出来上がっていた。この時点で私はこの高校に入れたことに喜びと入れた自分に誇りを感じた。
まず高校生活において重要なのはクラス分けだろう。とはいっても一年生になる私たちは知っている人などほとんどいないから、どのクラスになってもきっとリアクションは同じなんだろう。玄関に貼っている小さな紙が私たちの運命を決める紙だった。小さい紙の中に大勢の名前が揃っている。胸を昂らせながら、私は自分の名前が書いてあるクラスを探した。1年2組。クラスがわかったら移動だ。履きなれないローファーを脱いで靴箱に入れようとした。ここで小さい事件が起こった。靴箱が開かない。まずこの靴箱にはドアがついており、そのまま直に入れることができるものでもなかった。とりあえず鍵の部分のような突起のような部分を引っ張ってみたのだがビクともしない。学校に着いて早々時間が起こり少しパニックになった。周りは全く知らない人ばかりだ。どうやってこれを解決しようと考えていた矢先、不意に隣から声がした。
「その靴箱、その部分を回さないと開かないよ。」
困っている私をみかねて、明るく声をかけてくれた彼女は靴箱の開け方を優しく教えてくれた。第一の事件はなんとか解決した。明るく声をかけてくれた彼女は同じクラスらしい。私は感謝の言葉を述べた。そこから2人で軽く話をしながらクラスに向かった。
1年2組に着いた。ネットとかでみた高校生をイメージしていたため、最初から騒がしくなるものだと思っていたのだが想像とは全く異なっていた。話している人が全くおらずクラス内の雰囲気は静まり返っていた。出席番号順に席が決められていたため、とりあえず私達はその席に座った。そこで残念なことに最初に話しかけてくれた彼女とは別れてしまった。私の隣の人はまだきていないらしい。この雰囲気で誰かに話しかける勇気はこの私には流石にない。特にやることもないので机の模様を眺めたり、黒板に書かれている祝いの言葉を読んだりしていた。
そんな風にしていたら隣の席が埋まった。幸運なことに隣の席の子は女の子だった。男子だから、女子だからと言った見えない壁を作りたいわけではないのだが、今は純粋に話しかけやすい同性の女子がきてくれたことに喜んだ。




