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この異世界は、ヒーローでありふれている!  作者: やまぬこもち
第25話『冒険の後は宴会で!』
98/111

25-1

――馬車のりば


 焦げ跡の残る街を背に、俺たちは帰りの馬車に乗り込もうとしていた。


「旅行のはずがこんなにトラブルに巻き込まれるとはな……」


「ホントですよ! 全く休まった気がしません……」


「そうね、ルミネル。だからね、私は――家に帰ったら、ゴロゴロダラダラするわ!」


「レイ……それはいつも通りじゃないか?」


「あああ! カグラが今、言っちゃダメなこと言ったあああっ!」


「ほらほら、荷物は積み終わったの!?」


 ルクスがちょっとお母さんみたいになってる……


「――レイ様!」


 この声は……


「――また、お前か……」


「またとはなんだ! またとは!」


「えっと……この方は?」


「あ、モルティナは知らなかったか? こいつは、ユウリ=……ハルマキだ。」


「そうそう、あのパリパリでおいし――って! ハルマキじゃない! ハルサメだ!」


「そうだったか? てか、お前――こんな大変なときに何してたんだよ。」


「き、貴様アアアアッ! 刀を貴様に折られたから参加できなかったのだ!」


「いや、折ったのは――自滅だったろ……そうだよな?」


 ルミネルたちが静かに頷く。


「レイ様! この男のせいでしたよね!?」


「……ねえ、タイガさん。この人やっぱりムカつくんだけど――」


「ぬあっっ――」


 レイのその言葉を聞いて、ユウリは倒れた。


「えっと……このまま放置でいいのかな?」


「いいんじゃないですか? きっと、すぐ復活しますよ。」

 

 ルクスとルミネルのそんな話を聞きながら、空を見上げた。

 もうすぐ朝日が昇りきる。

焦げた街に差し込む光が、"新たな始まり"を告げているように見えた気がした。

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