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「ありがとうございます! では、こちらをお持ちください。」
受付嬢から手渡されたのは缶バッジのような小さな装置だった。
「――これは?」
「魔力反応を感知して、記録する“モンスターカウンター”です。近くにモンスターが現れると針が反応して、その数を自動で記録してくれるんです。」
「へぇ、便利だな……」
「ただし、強すぎる魔力を感知すると壊れるので注意してくださいね!」
「絶対壊すなよ、レイ」
「な、なんで!? どうして、みんなして私を見るの!?」
「壊すって……私そんなドジじゃないし!」
レイは地団駄を踏んだ。
「この前、せっかく買った"自動炊飯魔導鍋"を三秒で爆発させたのって……どこの誰だでしたっけ?」
ルミネルが嫌味っぽく言った。
「うっ……あれは! 鍋が悪いのよ! 女神のオーラに耐えられなかったの!」
「もうそれ、爆発の原因ほぼお前じゃねぇか……」
「あの……タイガさん。森で黒い人影を見たっていう情報があるので……一応注意をお願いします。おそらく、一般の方々かとは思うのですが……」
「わかりました! ありがとうございます。」
俺たちはそんなやり取りをしながら、ギルドを後にした。
外は快晴。空は青く、まさにクエスト日和だ。
――ただ、心の奥底では違和感を感じていた。
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