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この異世界は、ヒーローでありふれている!  作者: やまぬこもち
第14話『不可思議な邂逅』
46/116

14-1

 ある日、ギルドからの直接依頼が俺たちに舞い込んできた。


「モンスターの生態調査クエスト?」


「はい。冒険者の皆様が安定してクエストを受注できるよう、森や平原、湖畔など、この街の近辺に生息するモンスターのおおよその数を調査するんです。今回はタイガさんたちのパーティーにどうかな……と思いまして、私が推薦させていただきました! もちろん、受けるか受けないかは自由ですが……明日までにご返事いただけるとありがたいです。」



「――どうする? 生態調査クエスト受けるか?」


「私は構わないぞ。」


「うん、僕も大丈夫だよ!」


「私もいいと思いますよ。久しぶりのクエストですしね。」


「ああ、俺も受けていいとは思うんだけど……レイは?」


「私たちのクエストって毎回何かトラブルがあると思うの。」


「主にお前のせいだけどな?」


「私はそろそろ学んで、気づいたわ! クエストを受けなければいいんだってことに!」


 レイは私は天才だと言わんばかりに胸を張った。


「そうか……じゃあ、一対四でクエストは受けるということで!」


 レイが俺の服の裾を掴んで行かせまいとするが、俺たちはクエストに向かうことにした。


「お! タイガ! ミリアさんから推薦されたんだってな! 羨ましいぜ!」


 こいつは最近、少し仲良くなった冒険者のギル。役職は剣士なのだが……まあ、ただの熱血バカだ。


「なんか生態調査のクエストなんだとよ……てか、ミリアさんって誰?」


「ミリアさんはあのお前と仲良い受付嬢さんだよ! この街……いや、この国一の受付嬢なんだよ! ところで……俺とミリアさんの距離を縮めてくれ――」


 ギルが後ろから殴られた。


「こらあ! またタイガたちに迷惑かけないの! ごめんねー、タイガ! もうまた胃が痛いよ……」


 彼女はコットン。ギルのパーティーに属するケモ耳がトレードマークの魔法使いだ。毎日、ギルに迷惑をかけられているので、ストレスで胃が痛いらしい……本当にかわいそうな役割だと思う。

 聞いた話だとーー裏では"姐さん"呼ばわりされているらしい……


「ほら! 早く行きなよ!」


「ありがとう、コットン! 今度、何か奢らせてくれ!」


「言質取ったからね!」


 ギルドの中は、いつも通りの喧騒に包まれていた。

 周りでは、他のパーティーたちも依頼書を取り合っていた。どこも似たように、ギルみたいなバカと、それを止める常識人で構成されているらしい。


 さて、今度こそ、お姉さんのところに――


「ねえ、私は? ねえ、私の意見、ちゃんと聞いてた!?」

 

「ああ、もちろん聞いた上で無視した。」

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