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この異世界は、ヒーローでありふれている!  作者: やまぬこもち
第13話『狂ったファッションショー』
42/125

13-2

「ねえ、タイガ! そろそろ、冒険者らしい服装をしたほうがいいと思うの!」


 朝ごはんを食べ終わって、だらついていた俺にレイが言った。


「……え? そうかー?」


 ルクスがこちらを見て、静かに頷いた。


「たしかに……タイガくんの服装って……変なんだよね。」


「そ、そんなにキッパリと言わないでくれ……」


 俺は自分の服装を見る。この世界に来る前……スーパーに行くときに来ていた服。至って普通のジャージ……どこも変じゃないだろ。


「タイガくん……それ、どこで買ったの?」

 

 ルミネルが不思議そうに首を傾げる。


「いや、日本……じゃなくて、俺の故郷の服だ。」


「に、日本?」

 

 ルクスが目をぱちくりさせる。

 

「自称"真の勇者"が、スーパー帰りの格好で街を歩いてどうするの!」


「そ、そんなこと言ってねえし!?」


「タイガもそういうことに惹かれるお年頃ですしね…仕方ないですよ。」


 厨二病のお前が言うなよ……


「どちらにしても、冒険者としての威厳ってものがゼロよ、ゼロ!」


「威厳とか言われてもな……」


 そう言う間もなく、レイがぐいっと俺の腕を掴んで、強引に立たせる。


「決まりね! 今日はスウェリア商店街で衣装を新調するわよ!」


「ちょ、待て待て待て! 服とか興味ないって! ほら、カグラとルミネルも止めてくれ!」


 カグラは腕を掴み、無表情で頷いた。

 

「確かに。タイガ、その服では戦場で浮く。」


「お前までかああっ!」


「ふふっ、タイガを魔改造するの……楽しみですねっ!」

 

 ルミネルが微笑む。


「ま、魔改造!? こ、怖いんだけどお!?」


「ぼ、僕も手伝うよ! おしゃれなコーデにはちょっと自信あるんだ!」

 

 ルクスが胸を張る。


「……その自信が一番不安なんだが。」


 こうして、俺の意思とは無関係に――

 "タイガの衣装改造計画"が始動したのだった。

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