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10-2

「じゃあ、俺とレイ、あとルクスで荷物とか準備しておくな。」


「ああ、弁当は私とルミネルに任せておいてくれ。」


「とっておきのおいしいやつを用意して差し上げますよ!」


「それは期待大だなあ! 僕、楽しみだよ!」


「タイガー、ルクスー! 早くしてー!」


「はいはい、全く調子のいいやつだな。」



「いやあ、それにしても今日はいい天気だねえ! ほんとピクニック日和だよ!」


 庭で荷物を整理しながらルクスが言った。


「久しぶりのクエストですか?」


「いや、今日はクエストじゃなくて、ピクニックに行く――て、いつも勝手に入ってくるよな……モルティナ」


「いいですね! ピクニックなんて、私ほとんど行けませんよ……」


「アンタも来たら?」


「――レイ様っ!!」


 レイのその言葉にモルティナがときめいている。


「残念ですが……私、今日はどうして外せない用事があって……みなさん楽しんできてくださいね!」


「そうなのか……まあ楽しんでくるよ!」


 それにしても、本当に雲ひとつない青空だ。


「なんか……今日はいいことが起こりそうだ――――なあ!?」


 そのとき、台所のほうが爆発した。


「おい! な、何があったんだ!?」


 ルミネルとカグラは真っ黒に染まっている。


「いえ、何もなかったですよ……はい。」


「そ、そうだぞ。ルミネルの言う通りだ!」


「そ、そうかー。じゃあ、頑張ってくれよー」


 俺とレイ、そしてルクスは壁に耳を当てて様子を伺うことにした。


「やはり、ここの味付けは優しくすべきだと思うのだ。」


「いえ! ここはこのスパイスをぶち込むべきです!」


「あ、こら! よせ、ルミネ――」


 壁を揺らすような爆発と轟音。


「おい! お前ら、何やってんだあ!!」


「す、すみません!」


「す、すまない……」


 そこにレイが出てきて、胸を張ってから言った――


「私が料理するわ!!」


「「「いえ、それは結構です。」」」


「レイさん……どんまい」


「ルクスう!」


 レイの泣き声が屋敷に響いた。

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