初めての贈り物
舞い降りてきたのは一枚の葉。
簡素な服を作るときに使っていたのと同じ。
けれど色が違う。葉と言えば緑だ。しかし今落ちてきたのは鮮やかな青。
掌で受け止めると、その鮮やかさが良くわかる。
葉だというのに金属光沢の様な艶やかさがあるのだ。
『貴女の髪の色と近しいでしょう?ここの土地は地下に鉱石がたくさん埋まっているの。たまに根を伸ばした先で鉱石に含まれる毒素まで吸いあげちゃうんだけど、その毒素をこうして一枚の葉に凝縮させて落とすことで、私たちは健康なままでいられるの。でも人にとっては別に毒でもなんでもないみたいだから、貴女にあげるわ』
「……随分と優しんだね。さっきの彼を木材に仕立て上げた張本人とは正反対だ」
『木材にしたのは貴女でしょう?……まぁそうね。私も正直退屈だったから。動けない、喋れない。人が近くにいればまだ退屈しないのかもしれないけれど、こんな森の中じゃ人が来るなんて一〇年に一回あるかどうかだから』
そう、退屈は生きることへの毒だ。
退屈だからといって何か行動を起こせるのなら良いが、退屈を退屈のまま過ごしてしまうとあっという間に人生を終えてしまう。いや、周りが人生を終えてしまう。
そして後悔するのだ。
あれほど時間があったのに、自分は何をしていたのか。何もしていないではないか。
そして、失った時間はハイエルフと言えど二度と取り戻せない。
『で、どうなの?お友達になってくれるの?』
「……もちろんだよ。君が私のお友達第一号だ」
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