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イケメン女子とお姫様な僕  作者: 七刀 シロ
1/2

王子様?

主人公の名前もヒロインの名前が決まっていない。

誰か案をくれーーーーー!

キャラクターの名前を付けてくれ!

 こんな嘘な話はないだろうか。転校初日に遅刻なんてありえない話だ。

 だってスマホの目覚ましを掛けたのに、弟や両親にだって起こしてくれるように頼んだのに寝坊するなんてありえないぞ。目覚ましが鳴って止めたのを覚えているし、弟に声を掛けられたのも覚えている。寝坊対策をしたのが、その後の記憶がない。

 目を覚ましたら7時40分を超えていた。確実に遅刻だ。その時間はすでに弟も両親も家の中にいなかった。それぞれ家を出た後だった。僕も弟や両親を見習って家からでなくちゃけないのに時間がない。転校初日って言う物は最初のイメージが大事のはずなのに僕とあろうことに遅刻なんてこれは悪い夢だ。そうに違いない。

 今日から通う高校までの道のになんて知らない上に寝坊したら、タイムオーバーで遅刻は確実だ。

 8時までに職員室に行かなければいけないのに終わった。さよならニュー生活。

 だが、僕は諦めが悪いんだ。タイムオーバーになろうと男という生き物は諦めが悪くて、やろうとしていたことを全力でしなちゃいけないんだ。

 そうしないと女子にはモテそうにないだろう。モテたことは無いけど。


 僕は前の学校の制服に着替え、台所に置いてあった食パンを咥え、家の戸締りを確認してから家から飛び出した。

 自転車が使えていたら学校までの時間が短縮していたはずなのに、あいにく僕の愛車は前の学校でハンドルとサドルは誰かに盗まれてしまったから乗れない。前の学校では虐められてはいなかったどころかクラスメイトの関係は良好だったのに自分の持ち物がよく盗まれることがあった。警察沙汰にまで発展したけど犯人は見つからなかった。新しくハンドルとサドルを買えば済むけどパーツはここら辺に売ってないからネットで買うしかないんだよ。ネットだと時間がかかるんだよな。

 誰が盗んだんだよ。こんな状況で自転車が使えないなんて最悪だよ。ハンドルとサドルを盗む微妙な嫌がられをする奴に心あたりは無いが今はそいつが憎いぞ。

 心の中で悪態をつきながら僕は走っているわけだが、道のりの途中に公園の時計を見たら8時を超えていた。あの時計が壊れていないならもうタイムオーバーだ。


 ドン!


 時計に気を取られていたら、何かにぶつかってしまった。

 いてて、今日は本当についてないな。よそ見をしていた僕が悪んだけど。


「ごめんなさい。君、大丈夫?」


 かん高いアニメ声を聞いて僕がぶつかったのは物じゃなくて人にぶつかってしまったようだ。しかも声が高いから女の子のようだ。

 転校初日の朝に女の子とぶつかるなんてエロゲやギャルゲのお決まりのパターンだ。そういうパターンの出会いは大抵は凄く可愛い子に決まっている。


「僕の方こそすみません。ちょっとよそ見してまして、怪我はしてないです」

「私も急いでいたし、おあいこね。君ここら辺に見ない制服ね。中学生?」

「いいえ、背は低いですが高校生です」


 相手はここら辺では見かけない制服のと僕の身長を見て中学生と思ったようだ。だが、僕は今年で高校2年生のちゃんとした高校生だ。現状証拠だけで判断しちゃ困る。

 高校生なのに中学生より小さいのは気にしているけど今は関係ない。前の学校じゃ僕より背の低い女子はいなったし、女の子に間違えられるけど気にしてないんだから。


「あっ、そうなんだ。立てる?え!可愛い可愛い」

「ありがとうございます。かっこいいい」


 彼女は背のことは触れていけないと察したようで空気が気まずい雰囲気になって、彼女の方が耐えられなくなって彼女に起こしてもらった。

 その時、普段目元を隠していた前髪が風になびいたおかげで目と目があった。


 そこにはメンズファッション雑誌の表紙を飾っていそうな高身長な美男子がいた。身長は190センチ超えていそうなイケメンが僕に手を差し伸べている。今日、僕は王子様に出会ってしまった。

 見とれてしまったが、相手も僕に見とれてしまっているみたいだ。しかも小声で可愛いと連呼しながら。


 そうさ。僕の顔は美少女顔だ。低身長よりも気にしていることだ。低身長はシークレットシューズを履けば誤魔化せるが、この顔は仮面をしない限り誤魔化せない。同性の男からよくナンパされるこの顔が嫌いだ。

 でも目の前にいる人物は僕が思い描いていた理想なイケメンフェイスだ。しかも高い身長の。

 現実は残酷だな。160センチも無い僕は見とれることしかできない。いいや、イケメン過ぎる顔が輝いて直視できないや。そして女子から170cm以下の男は人権ないと言われたことがある僕は憧れを目の前にして涙を浮かべた顔を鞄で隠して逃げ出した。


「ちょっとキミー!」


 相手が何か言っているようだが、今の僕にはそんなHPは無い。


 このまま帰ろうかなっと思ったが、初日なので頑張って行くことにした。

 僕が学校に着いた時はもう一時限目が始まっていた。これは大遅刻だ。

 入ろうか入らないか校門前でうろうろと迷っていると。


「そこー何しているー!」


 いかにも体育教師していそうなムキムキの厳ついおっさん教師に見つかった。


「お前さん学校がどうした?」

「今日転校してきまして」

「転校?ここは中学校じゃないぞ?道に迷ったなら道を教えるぞ?どこの中学だ?」


 おっさん教師も僕が中学生だと勘違いしている。親切心で中学校までの道のりを教えてくれるのはおっさん教師はいい先生なのだろう。

 背が低いから中学生と間違えられるのは慣れているから自分は16歳の高校生だと説明した。


「もしかしてお前さんが転校生なのか。話は聞いていたが来るのが遅すぎじゃないか?もうそろそろホームルームが終わる頃だぞ」

「まあ、寝坊をしまして」


 おっさん教師と話していると。


「げ、間に合わなかった上にゴリゴリ先生が校門にいるじゃん!」

「お前!今日もか!」


 さっきぶつかった王子様が息を切らしながら現れた。

 しかも王子様はスカートを履いていた。

一応この作品は短く終わる予定です。

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