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ステラの箱庭  作者: Arisa
フェリシアは冒険者になる
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7

あれから数日が経った。

私はいつも通りギルドで受付嬢をしていたところだった。


ノアくんが来た。

他国から来たイケメン冒険者。私より幼そうだけど、年齢は聞いていなかった。

そんな彼が18日ぶりに訪れた。

「久しぶり!」


「お久しぶりです」

私に対して親しいように話すノアくん。

1回しか会っていない仲なのに。

でも許す。かっこいい。


さて、ノア君の依頼完了処理を行なった後。

「そういえば、あの時もらった木の実は」

「ああ、あれか。あれは今は持ってないが家にあるな。俺の家に来ないか」

「え、いいんですか」

他人の家に呼ばれること自体初めてだった。


ノア君の家かー


SIDE:ギルマス

「そういえば、あの受付と話している冒険者、何か動きが怪しいですね。下心がありそう」

フェリシアと話している冒険者が怪しいと部下から聞いたのだ。

残念ながら、冒険者の中にも不届き者がいることがあるのだ。

「うーん、ここに危害を加える可能性がありそうだから、対策したほうがいいな」


すぐさま職員を収集して、いざというときの体制を整えようとしたが。


「くっ。今すぐに来て欲しい。来るんだ」

「いや、私は仕事があるので・・・・・・きゃっっ!」

素早い動作で彼女を気絶させ、そして彼女を抱えて素早く外に出てしまった。

ギルド職員総出で彼を追うが、すぐに逃げられてしまった。


「あいつは何者なんですか?」

「どうやらノア・フォースというやつで、相当有力な者であることは確かだ。まさかフェリシアをさらうとはな」

(やっぱり例のアイテムボックスに気づかれてしまったのか・・・)



-—


SIDE:フェリシア

「あれ、ここは?」

「ようこそ。ここは俺の家だ。」

私はノアくんの家で目覚めたようだ。

「すまない、乱暴なことをしてしまったな。」

そして、ここは見た目的に貴族の家のようだったが、私にとっても想定外の場所だった。

「すまない、そして俺たちは魔族なんだ。俺は人間にみえるが、黙っていてすまなかった」

そう、魔族だったのだ。


そして私はノアくんの誘導である部屋にたどり着いた。

扉を開ける。


「フェリシア・シモンズか」

「はい」

「私は、デニス・デモンズ。一族の長であり、ここの魔族の王でもある」


・・・魔族の王だった。


「そうか。お前には頼みがある。

「はい?」

「魔族は2大勢力で争っているのは知っているな?そこでだ。我ら魔族の仲間になってほしい。そして敵対する魔族を滅ぼして欲しいのだ」

え、人類ではなく魔族?

「そして、人類も滅ぼして世界征服を企んでいるのだが、まずは魔族を統一して魔族一丸となって人類を滅ぼすべきなのだ。もちろんお前の命は保証する」

やっぱりやばいやつだった。

どうする?ここで倒してもいいけど、魔王は強いんでしょ?倒そうとすると一瞬で殺されそうだし。


でも。


私は人類。人を敵に回すことなんで考えられなかった。


そしてノア君も魔族だったことで気持ちは一気に冷めていて、悔いはない。


「人類を敵にするなんて、私は許しません。」


「ふ、やっぱり人間だったか。まあいい、私に逆らうとどうなるか思い知らせた方が良さそうだな」


やっぱり攻撃する。私を殺す気だ。

なら私も殺す気でいく。


得意の全体攻撃魔法でドン!


「そんなバカな。あれは我ら魔族が持つ魔法よりも遥かに強い・・・」

そんなことを叫ぶように言っていたが・・・


「だが、これでどうだ、我が一族最強を見せてやろうか」

・・・相手は召喚してきたのだ。最強の魔物を。

しかし、私の全体魔法を行使して瞬殺できてしまう。・・・あれ?そんなものだったの?

「えい!」

そして私も龍の放った魔法でトドメを刺した。


・・・私、魔族の王を倒してしまいました。

そして周囲にいた魔族たちも瞬殺。


ということは、この周辺の魔物は滅んだ・・・?


と思っていたが。


どんどん魔物たちが群がってきた。

どうやら魔族の王の仇を打ちにきたのだろう。


なら、相手にしてあげます。


全体攻撃魔法で攻撃を加えて一撃で魔物を倒しても、どんどん周辺から魔物が現れる。

どれくらいいるの?


SIDE:エミリア


私が今受けている依頼は、遠く離れた草原にある天使草の採取。

この天使草は特に病や呪いの回復に効果的で、高値で取引されるもの。

特に状態異常をすぐに取っ払うことで有名。


そして、特に高品質と言われる天使草の生えている場所の移動には5日程度かかった。

「ようやく到着したわね」

この場所は高原になっていて、すぐ近くには崖がある。

その崖からは・・・デモンズの城、つまり西の魔王城が見えるのだ。

魔王城との距離はおよそ5km程度だろうか。

「まさかとは思っていたけど、魔王城の近くにこんな場所があるとはね」


魔王・・・・私が以前いた国の話では、この世界には魔王がいる。

特に強いと言われているのが、東のライゼン。そしてその次が西のデモンズ。

確か先日、有力冒険者のアラン・スミス率いるパーティーが魔王の討伐に向けて旅をしていると聞いているが、まだまだ先だろう。


そろそろ草の採取を始めようとした時だった。

ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!

魔王城から強烈な叫び声が聞こえたのだ。


ついに魔王が倒されたのか。

(あいつら、思ったよりも早かったか。)

ということは、今の魔王城は抜け殻であり、そろそろ消えてなくなるはず。

そう、魔王城は魔王が倒されるとすぐに崩壊してしまうということを歴史本の知識から学んでいるのだ。

消えて無くなる寸前の魔王城を見れてよかった。


そんな私はせっせと天使草の採取を続けた。

そして崖を見て気づいた。

「あれ・・・魔王城が消えない?」

すぐに魔王城が消えると思っていたのだが、20分過ぎても消えなかったのだ。


「もしかすると・・・これは魔王城解析のチャンス?」

気になったらすぐ行動したくなる私は、1日6km程度飛べる飛行魔道具をアイテムボックスから取り出し、私は魔王城へ向かった。

この時、あの断末魔は別のもので実は魔王は生きているのでは、とは微塵も思わなかった。


そして魔王城に到着するや異変に気づく。

まず魔王のいた部屋だけがボロボロに壊れていたことだった。


「状況的に・・・内乱があったのかしら?」

壊れた壁から魔王城に入り、魔王のいた部屋に辿り着いた。

そして、そこには魔物が無数にいて、その魔物に囲まれている少女がたった一人で強力魔法を大量に駆使して魔物を倒しているのだ。

「えっと・・・この状況が理解できない・・・」


大出力の魔法を容易く大量に放つ彼女は何者なのか。

彼女を「鑑定」するが、多くの情報がジャミングされて、情報を確認できなかった。

「どういうこと・・・」


わかったことは、彼女の魔力のステータスがずば抜けていたことだけだった。


天使草の効果について修正しました。

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