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私は馬車とともにイリオゴストへ帰還する。
道中オークを見ることはなかった。
後で知ったのだが、ダンジョンが消滅すると、その時点で生きている「ダンジョン産魔物」も一緒に消滅するのだ。
イリオゴストに到着した時はすでに日が沈みかけていた。
「おい、大丈夫か!?」
「私は大丈夫ですが、他は全滅しました。」
「そうか・・・失敗か。あれだけのダンジョンが現れるとは。もっと多数の冒険者を用意する必要があるな」
「それも大丈夫です。あのダンジョンは消滅しました。」
証拠にダンジョンコアのカケラを見せる。
「そうか、それは本当か!よかった!」
—-
私はギルドの受付で依頼完了処理を行う。
そして残りは魔物の買取となる。
冒険者ギルドでは倒した魔物や魔石、薬草などの買取を行なっているが、買い取ったものはギルドが管理する倉庫に運ばれていく。
私は“黒き誓い”が倒してきた魔物などをギルドの倉庫で全て取り出す。
「しかし、これだけの魔物よく入るよな。久々の大量の魔物にてんてこまいだよ」
倉庫の人は、私のそのアイテムボックスの収納量に驚いていた。
「オークに、オークキング、オークロード。本当にオークばかりだな。」
「巨大なオークマジシャンもあるぞ。」
取り出したものにはとてもレアなものもあって。
「これはブラックドラゴンではないか。SSランクとも言われる」
そう、あのダンジョンボスのドラゴンだ。
「ブラックドラゴンなんてものはAランク50人揃ってやっと倒せるレベルだからな。彼らはすごい。さすが“黒き誓い”だった...そんなブラックドラゴンを倒せる彼らがなんの敵でやられたんだかね」
「あの・・・実はあのブラックドラゴンによって私以外は一撃で殺されてしまったのです。」
「おいおい、じゃあ誰が倒したんだね」
「私です。」
そう、私がほぼ1人であのドラゴンを倒した。紛れのない事実だった、のだが。
「えっと、冗談だろう?これが本当だとすれば、あんたはSランク相当だ。それこそ国中からあんたに対して依頼が引っ張りだこになるだろう。冒険者になったばかりの子がいきなりそんな力を得るなんてありえない」
誰にも信じてもらえなかった。
だってこの前まで魔力がなかったし、魔力がないことをギルドには公言していたし。
翌日。
査定結果が出た。トータルすると、とてつもない金額だった。
なお、魔物は全て”黒き誓い”の全員で倒したものと認定されたようだ。
審議の結果、やっぱり私が倒すなどありえないという判断だろう。まあ仕方がない。
そして、全て“黒き誓い”のメンバーに、いや他のメンバーの遺族たちに均等に分割して割り当てられ、
後日支払われることになる。
SIDE:ギルマス
「さて、この素材の量、どうしたものか」
昨日、近郊のダンジョン攻略の際に出た素材がとてつもなく多かったのだ。
うちの倉庫はここ最近は倉庫は空きぎみで、倉庫の縮小を考えていたところだったのに、たった1日で倉庫は満杯になってしまった。
それにしても、大きな馬車500台分を超える収納能力を持つアイテムボックスの持ち主なんて聞いたことがない。
SIDE:フェリシア
そうそう。
私の故郷、メリングーンには今度の長期休暇に行くことにしました。
フェリシアの故郷編はしばらく後になります。
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