201910010930
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SIDE:ジン・ジェフレッド
俺は冒険者パーティーは組んでいない、孤高の冒険者だ。
同じSランク冒険者のアラン・スミスとは違う。
あいつはただちやほやされているだけで、実力はそれほどでもなかったのだと思う。
だからブラックドラゴンごときで命を落としたのだ。
そろそろマジック・フライデーの近くあたりまで来たと思う。
ここからライゼン城が見えてきた。
ライゼン城。これは巨大だ。
さて、ライゼン城の入り口だ。
魔王城らしいダンジョンになっているな。
ダンジョン第一階層。
さて、どんな敵が出るか。
最初はDランクか。
まあ楽勝だ。これで火を吹いていたら魔王は倒せないからな。
だが、やっぱり魔王城。
奥に進むほど魔物が強くなる。
おかしいだろ、まだ第一階層なのに、Sランクの魔物が出たんだぜ。
それも何十体も遭遇した。
これらは何とか倒したが、この戦闘で魔力をほとんど消費してしまった。
ただ、この魔王城のダンジョンの恐ろしいところが階層の多さだ。
まだ正確な階層はわからないがおそらく500階層だと言われている。
そして総距離もまだわかっていないが、100,000マイルとも言われる。こうなると攻略には最大10年以上かかるだろう。
まだ1日目でこんなに大変になるとはな。
ちょっと休憩しよう。
ちょうど魔物の泉の近くだ。
おや、妖精?がいるようだ。
並の人間の三分の一のサイズで、空を飛んでいる。
俺に気づいたらしく、近寄ってくる。
「あの、魔力かなり減っていますよね?」
「ああ、そうだよ」
「それでは、私の魔力を分け与えますね!」
すると俺の魔力は全回復した。
おそらく"パサー"スキルを使用したのだろう。
俺はメイン武器は剣ながら、並の魔術師以上の魔力を持っている。
その魔力を使い強化魔法をかけて人一倍攻撃力を上げてきていた。
だが、おかしい。
なぜダンジョンに妖精がいるのだ。
ダンジョンにいるのはほぼ魔物である。
そして俺以上の魔力を持つ魔物は大概Sランク以上だと自負している。
こいつは容易く俺の魔力を全回復させた。
つまり・・・と俺が考えていると。
「あ、絶対に倒そうとすることはしないでくださいね。ほら!」
俺は驚愕した。
こいつ、どこからともなく俺の身長を超える大剣を出して最も容易く振るったのだ。そしてとてつもない暴風が吹いた。
・・・見たこともない種族なので妖精だとさっきは思っていたが・・・状況的にこいつはSSランク、いやそれ以上の魔物だ。攻撃したら勝ち目は限りなく低い。
貴重な魔力回復手段を保持おくためにもこいつらは絶対に倒さないと決めた。
「ちなみに、このダンジョンにはあたしと同じ種族が5000体いますので、安心してくださいね」
・・・まじかよ。
ここからある程度進んだところで今日は休もう。野宿だ。
宿に泊まれるのは数年後だろうな。
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二日目も同様に強い敵を倒しながら進んでいく。
今日も魔力回復してもらった。
さらにダンジョンを進んでいく。
すると、宿屋があるのだ。
なぜ、こんなところに宿屋があるのだ。
今日はもう遅いのもあり、気にせず一旦ここで休もう。
ちなみにここの宿屋の管理もあの妖精らだった。
そして料金もお手頃でサービスも手厚かった。あいつら俺ら冒険者を舐めてないか?
まあでも、久々のベッドのせいか、睡眠がとてつもなく快適だったのはいうまでもなかった。
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次の日もどんどん進んでいく。
まだまだ第二階層までは遠いぞ。俺は気を引き締めていった。
俺の戦いはまだ始まったばかりだからな。
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SIDE:フェリシア
さて。
ライゼン城についてなんだけど、万が一にも冒険者達がこのダンジョンを挑むことを考えて各階層に1つ宿屋を作ってあるんです。
私ってそういう優しいよね。
そうそう、”メイドドール”を召喚していた時に、たまたまパサースキルを持った個体を召喚してしまったことがあるんです。
このスキルは私もスティールで盗みましたので、それ以降のメイドドールにはパサースキルを付与するようにしています。
(一応最近はスキルの鑑定もできるようにはなりましたが、その他能力などはまだまだですね。)
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