201910011230
「そうだったわ。実はね・・・この前ステラの木の実の美容効果がわかったの」
「そうなんですか!?」
「実はね、美容効果としては人には意味がなかったの」
「え?」
エミリアさんによると、ステラの木の実は確かに美容効果があるとされています。
その美容効果の詳細なんだけど、魔力に応じて若さが維持されるものでした。
しかし、実際には人にはほぼ効果がないことがわかりました。
なぜかというと、魔力に応じて若さが維持される時間が決まるからです。
神竜族、つまり10,000,000の魔力を持つ生物では1個食べるごとに30秒程度若さが維持されます。さらに30秒分体の成長のペースが遅くなるんです。
なんだけど、神竜族ですら30秒なので・・・・そう、普通の人では0.1秒以下なんです。
そして1日に何度食べても1日につき1個分の効果しかありません。
つまり1日に何個食べても普通の人ではほぼ意味がないんです。
それでも。
「だけど。フェリの場合は・・・確か魔力が神竜族の100倍程度、それで15個食べたから・・・45000秒ね。およそ半日くらい若さが維持されて、半日だけ成長ペースが遅くなったというわけね。」
そうだったんですね。
でもなんで私が4000年容姿を維持できたんだろう。
一応私は赤い木の実を創造できることを知って以来、毎日一つ食べていましたんです。
単純計算すると、138年程度は若さを維持できたわけです。そしてさらに成長のペースが遅くなったと。
それでもあと3724年は?
・・・魔力もそうですが、私は生まれつきとんでもない若さを維持できる何かを持っているのでしょうか?
あ・・・私は確か1,000,000,000以上でそれ以上計測不能とか言っていましたね。
そうすると・・・実際の魔力は30,000,000,000以上かもしれないですね。
もしその魔力を持っていれば、木の実を毎日食べていれば永遠に若さを保って生きられる、と言うわけです。
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さて、アトリエの時刻は13:30になっていました。
・・・そうだ。ユイシアさんの家に行こうかな。家に行くのがとても久しぶりだったからだ。
「エミリアさん、ユイシアさんの家に行っても」
「あ・・・・東京はまだ朝7時半だから・・・ちょうど起きているくらいかな?」
そうだった。時差があるのだった。
ハブにある、ユイシアさんの家につながる転移門を叩く。
こんこん。
「何だよトオル。まだ起きて支度が終わったばかりなのに」
「ユイシアさんですか?」
「フェリシアもいるのかい。まあ支度したばっかりだけど、入っていいよ」
はーい。
「久しぶりです!」
「久しぶりって、フェリシア、1週間くらいだよね?・・・ところで、なんか雰囲気変わった?可愛いんだけど」
「そうですか?いつもと同じ感じですけど」
「いつも可愛いんだけど・・・なんかちょっとだけさらに可愛くなった感じがしてさ。」
「そう?・・・そういえばフェリ、確かに可愛くなった気がするわ。」
私が見ると容姿も4000年前から変わっていないっと思っていたけど。もしかしてあの木の実は若さは維持しながら可愛くなるの?
「そうそう、フェリシア。最近美容室で髪をトリートメントした?」
「トリートメント?美容室?」
「そうか、確かに行っていないよな・・・何というか、フェリシアの髪が、前よりとっても綺麗になっている感じがしてさ」
あ、エミリアさん、私の左側の髪をよく見てます。
「そういえばそうね。フェリ・・・最近なんか髪のケアの仕方変えた?あなたの髪の髪質、ものすごくいいの」
なんかエミリアさん、私の髪留めを鑑定しているようですね。
「何なのこの髪留め。作られたのが相当古いのに、現代魔法ですらありえない高度な魔術・・・しかも効果がジャミングされている・・・謎だわ」
そして、ついエミリアさんが私の左の髪留めを持って、下の方から腰辺りまで髪を出したんです。
「フェリ・・・一瞬の間に髪伸びている・・・何なのこの現象」
驚愕していますね。これ、私が実演した方が良さそうですね。
「すごいでしょう。これ、こうするとねー」
この髪留め、私の長い髪を収納しているんです。なので、私は髪留めを持って、下の方から足首近くまで髪を出しました。
「え・・・何だよこれ・・・あ、わかったぞ。これはエクステだな。だからトリートメントしたみたいに綺麗に見えたのか。僕は地毛でふくらはぎまでの長さだけど、フェリシアはエクステで対抗してきたか・・・・」
あ、誤解しちゃってますね。
「ユイシアさん違うんです。これは髪をしまえる髪留めで、エクステというやつじゃ・・・・あっ」
また私失言しました。
「なんだ、伸ばせるんじゃなくてしまえるのか・・・って、そんなに髪長かったの?」
「フェリ・・・あなた、髪伸ばしてたの隠してたのね」
「はい、そうです。短い方が驚かないと思って」
よかった。私の本当の長さに気づかれなくて。
「なるほどね。でも僕は長い方が可愛くていいと思うけどね」
「そういえば、フェリ・・・あなたなんでこんなに髪が長いの?こんな短期間では、とてもそんなに髪を伸ばせないわ。確か・・・あなたと一緒にイリオゴストから馬車に乗った時とかは髪を結んでいなかったよね?」
あ、普通に考えればそう考えますよね・・・
「はい・・・実は」
私は昨日の天体観測からタイムトリップしたこと、そして今日までのことのざっくりしたことを話しました。
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「・・・なるほどね。本当、驚愕を通り越したわ。あなたはどんなに予測不可能なこともしてくれるし。それにしてもあなたが本当にフェリでもありライゼンでもあるなんてもうなんて言えば」
みなさん、笑顔になっています。
「この話を聞いてむしろライゼンの株が上がったわ」
え、そうなんですね!ありがとうございます。
「フェリシア、ありがとう。」
「ユイシアさん?」
「だってあそこ国王の直轄の敷地だったんだろう?それをライゼンが持っている敷地に持ってきたんだから」
嬉しいです。
エミリアさんとユイシアさんにはきちんと話をしてよかったと思います。
「あ、いけない!もうこんな時間だ」
ユイシアさん、もう出かけるようなので私たちはアトリエに戻りましたよ。
そういえばそうでしたね。
せっかく私の今までのことを話したので。
エミリアさんをステラ・ホームへ招待しましょう。
なので、私はエミリアさんにもう1セット転移門を用意してもらいました。
そして、私はステラ・ホームのエントランスの右側に転移門を置いてっと。
夕暮れ時。
エミリアさんが転移門の接続を終えて、ステラ・ホームへ来てくれました。
「ようこそ、ステラ・ホームへ!」
「・・・何なのこの広さ。それに外壁と屋根が一枚ガラスって・・・これが相当昔に作られたものとか普通にありえないわ」
それにしてもエミリアさん、さっきからあんぐりしっぱなしですね。
「ふふ。じゃあ、夜まで浴室に入リますか?」
「浴室って・・・」
私たちは脱衣所で脱いで浴室へ行きました。
「なにこの広さ。プール以上に広いんだけど!ここ景色も良すぎるしまるで外にいるみたいだわ」
「へへ。いいでしょう。」
「いいもなにも、プール以上に広い浴槽初めて見たわ。泳いでもいいの?」
「別にいいですよ。私もいつも泳いでますから」
エミリアさんったら。
きっとこの建物や設備が4000年前に作られたものなんて信じられないと思う。だって新築同然なほど綺麗だから。
これも清掃要員と修復魔法のおかげです。
「そしてこの天井がガラス張りなので・・・夜になると、ここ一面星空になるんですよねー」
「え、ただでさえ景色もいいのに、夜になるとどうなるか想像もできない」
そして夕暮れから夜に。
星空が見えてきました。
「この環境、もうあまりにも最高すぎる。星空をお湯に浸かりながら見ている・・・私がこんなところにいていいのかわからない」
「いいでしょー」
「いいも何も良すぎる。なんか感覚がおかしくなりそう」
「ご主人様ーご食事がまだされていないようですが」
「あ、ありがとうー。あとはこっちで準備しますよー」
「あの、フェリ。この妖精?たちは・・・」
「こちら?ここで大活躍しているメイドドールです。」
エミリアさん、気になったらしくて早速鑑定しています。
「なにこれ・・・鑑定したら新種のSSランクの魔物よ。普通だったら瞬殺されるわよ、これ」
「まあ一応、私が召喚した人型の魔物なんです。でも大丈夫、ここにいる人たちは襲いませんから」
「というかSSランクの魔物を召喚できること自体・・・あ、ブラックドラゴンもあなたが召喚していたわね。」
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このメイドドールという種族。
私がここにステラ・ホームを作った際に、警備やメンテなどに使う目的で召喚したのが始まりでした。
現在では、それだけじゃなくてダンジョンの回復や整備・サポートなどにも役立っています。
そうそう。メイドドールは、稀に髪留めを解いたときにも役立っています。
(*実は魔物にも種族名というのはあります)
結局バレてしまうんですね・・・
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