201909291800
ノースホール村。
標高1マイルの高原の村。
至って平和な村だ。普通の街にある門もない。
みんな伸び伸びしている。
宿もある。ギルドはもちろんない。
そして村の中央にはダンジョンがあった。
「あれ、ギルドはないのにダンジョンはあるのね」
「そうさ。ここのダンジョンは安全だ。魔物も襲ってこないから定期的に資材をとってくるのさ。」
「そうなんですね。」
平和なダンジョンも存在するのだ。それは私も知っている。
メリングーン近辺のダンジョンは基本的に存在すると危ないものが多かったが、世界には平和なダンジョンも数多くある。
「ところがなんだ。村のすぐ北にある農地に、昨日くらいに新しいダンジョンができたんだ。そこのダンジョンの魔物が危なくてね、近くの街にあるギルドに攻略をお願いに行ったところだよ」
「そうなんですね。私、実は冒険者なんです。」
やっぱり危ない方のダンジョンもできていたのか。
「Aランク冒険者なのか!?せっかくだからダンジョンを攻略してくれるか?」
「はい!任せてください」
「ありがとう。でももう遅いから明日の朝にしなさい」
「わかりました」
そうですよね。
今日はここで休んで、明日ダンジョン攻略しましょうか。
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そして翌朝。
7:00ごろ、農地にあるダンジョンを攻略します。
魔物は最初はDクラスが主流で、深くなるにつれてBランクのものも。
そんなランクは関係なく私にはみんな雑魚でした。
それでも80階層あって、1階層あたり魔物は平均100体。
なんでこんなに階層が深いの?
1階層およそ6分ですが、階層が深いので休憩入れて9時間かかりました。
で、拍子抜けだったのがダンジョンボス。Aクラスのトロールだったんですけど、一撃で倒しました。
そうそう。最後の部屋には、ダンジョンコアと一緒に「魔法書」がありました。
魔法書を読んでみる。
ふむふむ。これは魔王向けの、いやダンジョンマスター向けの魔法書か。
この魔法書にはダンジョンを作る方法、竜や竜人に変化する魔法、人の見た目を多少変えることができる魔法などが載っていた。
その他にも、ダンジョンコアの配置方法、ダンジョンに欠かせない道具一式などの作り方、もとい魔道具の詳細設計書などが載っていた。
ダンジョンはともかく、他はどこかで実践してみようか。
とても実用的なものだったので魔法書をしまいます。
そしてダンジョンコアを破壊してダンジョンは消滅しました。
ダンジョンコアのかけらはダンジョン消滅の証明にもなるのでとっておきます。
「助かったよ!ありがとう」
村の方々にとても感謝されました。
「またきてくださいね!」
「はい!」
さて、時刻は16:00です。
もう夕方ですが・・・
私はある場所まで向かうことにしました。
そこはイーストマーク草原。北ルートから少し南にあるところ。
ここから100マイルですが、強化魔法をかけることで私ならここから1時間で行ける距離だと思います。
なぜそこに向かうのか。
一つはとてつもない広さの草原なので、天体望遠鏡の観測には最適であること。
そしてもう一つは私は一人野宿、いやソロキャンプを体験したかったのである。
えっと、実は6日前に、ヨドバシの本屋に寄った時に、女子高生?がキャンプする漫画を知りました。その時はユイシアさんに買ってもらってそのままだったんですが、たまたま昨日読んで、やりたくなったんです。
私、なんかに影響されるタイプかもしれない。
(・・・誰かにつけられてる?気のせいだよね。)
さて、到着です。
17:00、夕方ですね。
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「・・・・やっと辿り着いた。お前めちゃくちゃ速い」
私は振り向いた。そこには幼い少女?がいた。
「・・・誰?」
「誰?じゃない。あたいはな、2ヶ月前にデモンズ一族から独立した、新米魔王のフォーリナルだ!」
「え・・・魔王ね。」
まさかの魔王だった。
無意識に私は攻撃した。
「ちょって待て!お前、ダンジョンにあった魔法書を・・・ああああああああ!」
この魔王もワンバンでしたね。新米と自称していましたし。ってダンジョンの魔法書はあの新米魔王のだったのか。
魔王の王冠はアイテムボックスにしまっておきましょう。
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気を取り直して、キャンプの設営です。とりあえず場所を決めます。
テントはこの前やったので慣れました。私にかかればすぐに終わります。
テント設営OK!
そして、私は料理が下手なのは知っていますよね。
実は昨日ノースホールの宿に料理を作る練習をしました。料理人の方にも見てもらったのです。
おかげで、今日は食べられる程度には美味しくなりました。まだ本当に美味しいとは程遠いのですが、そこは練習です。
そして、天体観測です。まだ18時ごろですが、私はもっと大きな天体望遠鏡を創造スキルで作ってみました。私史上最大サイズ。
高さ6マイルはありそう。そして一番大きいレンズの直径は1マイル...これは小さな街ができてしまうほどの広さ。
脚立も超巨大で、脚の間隔が3マイル。それなのに脚の直径が10フィート。そう、この望遠鏡とその三脚が特殊な金属でできているからね。
ただでさえ超巨大なので、先はほぼ空に向いています。そして、この望遠鏡にはさらに特殊なレンズがあるんです。そう、普通のレンズに比べて超望遠のレンズがあるんです。
多分買取査定すると、国家予算を超えてしまうんじゃないかな、高価で貴重な金属がとてつもなく多いからね。
これだけ巨大かつ貴重なものを作ると魔力はすっからかんでした。
(それで気づきました。もしかして以前よりも魔力が増えた?)
なので私は疲れて寝てしまいました。
目覚めたのは深夜2時ごろ。
ぐっすり寝たおかげで魔力は全回復です。
さて、天体観測をしましょうか。
多分もう寝ないのでテントやキャンプ道具はしまってしまいました。
望遠鏡の直下にある覗き口を私は覗きます。
ちょっとぼやけていたので微調整すると、くっきり見えます。
とてつもなく遠い惑星がくっきりと。
「これって、異世界の地球によく似た惑星だ。ごく微妙に地形が違うけど。」
しかもレンズを調整してさらに望遠にすると、
その惑星の中までくっきり見えました。
その惑星の中には、中州にハートマークらしきものがあったんです。
こういうところいいなあ。
フェリシア、天体観測を何か勘違いしてませんか?
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