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ステラの箱庭  作者: Arisa
フェリシアは旅をする
17/57

201909232100

魔王デモンズは生きていて、エミリアさんのアトリエも破壊されたかもしれない、という事実。

「エミリアさんがこのこと聞いたらショックだろうなあ・・・だって自分の家が壊されたも同然だもの」

エミリアさんに会ったら話そう。


そして、ギルドの中央にある受付へ向かう際。

「フェリシアか?」

ここのギルドのギルマスが声をかけてくれた。

「はい、そうですけど。」

「イリオゴストのギルドより連絡を受けてるよ、こっちに来るっていうのをね。応接間に案内しよう」

「は、はい。」

なぜか応接間に案内された。


「改めて自己紹介。ここのギルドマスターのアドルフ・シモンズだ。」

「・・・初めまして。」

アドルフ・・・それはお父さんの名前だった。

「すみません。私の父と同姓同名だったのでつい」

「そりゃそうだよ。俺はお前のお父さんさ。」

「・・・え?え!?」

なんとギルマスは、"フェリシアの父親である"という証拠を見せてくれたのだ。

「・・・お父さん!!!」

私は抱いて、泣いて、泣き止んだ。大事なことを聞きたい。

「そうだった。聞きたいことがあって」

「追放の話か?フェリシアがこの街に入るときに魔力検査があったと思うが、そこで魔力が確認できた時点で追放は撤回された。」

「そうなんだ。えっと、それもそうなんだけど、お母さんは」

「ああ、あいつなら今なんかやっているな。ちょっと受付で待っててくれ」


今日は悪いこともあったが、そして最高の再会があった。


私はギルドの応接間を出て受付に出た。


そしてエミリアさんもギルドの広間にいた。

「エミリアさん!あそこにある張り紙、知っていますか?」

私はエミリアさんにさっきの記事を見せた。

「・・・えっと、これは・・・ちょっとこそこそ話をしていい?」

「はい?」

どうやら記事を読んで納得したみたいで。

「あー。なんとなくわかった。多分魔王城の再構築と言うのは、多分この建物のことね。そして魔王と言っているのはあのブラックドラゴンだと思う。だってこれでSSランクだよ?」

そういうことだったのね。

「でも、やっぱりブラックドラゴンはやりすぎでしたね」

「そんなことはないと思う。むしろ、これで私のアトリエは万全に守られたと言ってもいいと思うの。おそらく誰かがあそこを攻撃してくるかもだけど、あのブラックドラゴンは無敵よ」

「無敵?」

「あなたの思っているよりもつよいよ。実はこの前あのブラックドラゴンを鑑定したんだけどね・・・並のブラックドラゴンよりも強いステータスよ。しかも内容が結構ジャミングされていたからまだわからないこともあるという・・・」

そしてエミリアさんは念押しする。

「そして、このこと、魔王の件は誰にも言わないで。大ごとになるからね」

そして私は大事なことを伝えた。

「あ、そうそう。エミリアさん、私、両親の家に泊めてもらえそうです」

「そうなの、よかったわね。」

エミリアさんは宿へ向かいました。


そしてギルマス(お父さん)と一緒に誰かが出てきた。

「この子は?」

「ソフィア、フェリシアだよ。魔力をつけて戻ってきたんだ」

「え??フェリシアなの?」

「・・・お母さん」

無事お母さんにも会えました。

よかったです。


そして、実家に"帰還"します。

そして私は一人っ子で、兄弟はいない・・・と思っていたら。

「言っていなくてすまん。実はフェリシアがここを去ってから弟が生まれたんだ」

「そ、そうだったんだ」

私、歳の離れた弟がいました。

今は全寮制魔法学校にいるらしい。


超久々の家族団欒。

そして両親と一緒の部屋で就寝する。

ちょっとした幸せでした。


翌日。


両親はギルドのお仕事です。

なので朝早く起きて、ご飯を食べて、両親はお仕事へ行きました。



さて、私はというと。

メリングーンという街を探検します。

ここに来たからには楽しみたい。


そういえば、エミリアさん、ここによく行くと言っていましたね。

では、エミリアさんにおすすめスポットを教えてもらいます。


SIDE:バリー・ブラッドフォード


これは2週間ほど前に遡る。

私は、別件の依頼が完了し、デモンズ魔王城跡地の近くに来ていた。


「・・・これはゴブリンの住処の跡地か」

なんだこの悲惨さは。おそらくより強大な魔物により狩られたものだろう。


南の魔王城の跡地方面を見た。

すると、魔王城の跡地に何か新しい建物が立っている。


建物に違和感を覚えたが・・・そのそばに禍の魔物がいることにを気づいてしまった。

そう、SSランクと言われるブラックドラゴンが魔王城の跡地にいるのだ。

「・・なんでブラックドラゴンが地上にいるんだ」

私は気づいた。

そこにいるブラックドラゴンこそが、魔王デモンズの真の姿ではないのか。


私は必死に逃げた。

逃げて逃げて、なんとか攻撃されずに済んだ。

私は1日くらい走り、ここから北にある街・アレラタにあるギルドに報告した。


そして今日。

私はメリングーンに戻ってきた。


多分ここにきたのは半年ぶりだろうか。

これから別の国へ行くのだが、一旦ここに立ち寄ることにしたのだ。


ギルドへ出向き、ギルマスのシモンズと話す。

「シモンズか。久しぶりだな」

「おう、久しぶりだ、ブラッド。」

「ちょっとばかしデモンズ城周辺の事後調査をしていたんだが、まだ魔王が生きていたと言うことはちょっと衝撃だったよ。安堵というか」

「本当にそうだな、魔法がこんなに弱いはずがないしな。でだな、ここだけの話。デモンズが生きていることが分かったので、有力パーティーがデモンズ討伐に向かうことになったようだ。」

「そうか。分かった。そうなると、近々新たなる勇者が生まれるか?楽しみだ」




タイトルを修正しました。

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