表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ステラの箱庭  作者: Arisa
フェリシアは冒険者になる
10/57

10

この物語はフィクションです。実在する企業や商品とは一切関係はありません。

SIDE:エミリア

あれから3日が経った。


私はアトリエにある図書室で別の魔法書をみていたところ、とある秘匿魔法に気づいた。

「・これを組み合わせれば、誰にも発見されずに転移門と同等の効果を置けるのか。名付けてセーブポイント?」

盲点だった。

重要度の低い本から、使えそうな魔法が出てくるなんて。


「・・・よし、決めた。」

私は、前々から考えていた前世への転移魔法の実験をすることを決めた。


そう、フェリの力頼りだが、きっとフェリの魔力なら、世界を超えて、前世の世界へ転移できると思う。そう信じたい。

でもできるかどうかの確証はない。

あの子に負担をかけてしまうかも知れない。

でもやってみる価値はあると思う。


さて、フェリが今日も仕事の後で私のアトリエにやってきた。

これは以前私が彼女の家に置いた転移門経由なので、彼女は魔力を使わないでここにきた。


私は彼女に計画の概要を話す。それで本当にいいのか彼女に聞いてみた。

「いいですよ。私、どんな魔法でも魔力が枯れることはないと思うので」

よかった。


私が前世で一番覚えている場所へ。

思いっきり転移魔法を唱えた。


・・・そして転移は成功した。

ここは・・・えっと・・・


薄暗かったので、スイッチであかりをつけると、現代日本的なリビング部屋だった。

そしてベランダへ出てみる。昔見慣れていた住宅街の景色。

ちょうど夕方から夜に変わろうとしている景色。


つまり、ここは日本だ。


・・・前世の世界だ。本当に私の前世の世界に飛んでしまったの・・・?とりあえず成功したみたい。

えっと、ここは私の前世の時によく訪れたことがある家だった。

(・・・ここは前世の時に住んでいた家・・・・じゃないと思う。なんでここなんだろう・・・)

また、当時とは家具などは全く異なっていた。つまり現在は当時とは別の住人が住んでいると思う。

そして、カレンダーを見ると、私が前世で死んだ時から年月が経過していた。


「どうやら成功ね!ここはまさしく私の前世の世界。」

「すごいですね!」

「あなたの魔力のおかげよ。魔力がなかったら成功しなかった」

私はフェリを励ます。

「えっと、エミリアさん、私、だいぶ魔力使ってしまったんですが・・・」

「大丈夫。実はあの転移魔法を唱える前に、きっちり転移門を置いておいたから大丈夫。」

「はい、よかったです。」


まあ今回は実験だったので、フェリを連れた探検は後回し。

とはいえ、気になるものは気になるようで、フェリはあるものに興味津々になっていた。

リビングの隅に飾ってあったりするいくつかの球体関節型1/3ドールだ。でもこのドールの種類はなんていうんだろう。いや、フェリが気にしているのはドールのうちの一つが着ている服のようで。

「この世界の人形の服、かわいいです。この服ほしい」

フェリも女の子らしく、ファッション好きみたいだ。


さて、そろそろセーブポイントを発動しようとした時。

1人の女の子?が現れた。


「・・・誰ですか?勝手に僕の家に入り込んで」

現住人だった。



「えっと、ここはあなたの家、ということでしょうか??すみません!転移魔法のテストをしていたんですが、あなたの家に転移してしまったようです。」

「魔法??この世界じゃ魔法なんてないはずだし・・・」

しまった、魔法はこの世界じゃ存在しないんだった。あーどうやって説明しよう。

するとフェリが。

「何言っているのかがわかりません、何言っているんですか?」

「えっと、今話しているのは別世界の言語、私が前いた世界、の言語ね。そしてここは魔法が使えない人の世界なの。魔法で転移したと素直に伝えたら困惑してしまって・・・」

「見せればいいじゃないですか?きっと納得してもらえます」

「そうね!」


「じゃあ、見ていてくださいね。」

私はキッチンへ向かい、ほんの少しの水を出す水魔法を唱える。

「すごい!何もないところから水が出てくる。」

彼女は驚愕していた。まあ今まで魔法というものを見ていない訳だからね。

ところで、彼女が驚いた時にやるくせ、どこかでみたことがあった。

前世〜遠い過去〜で友達で驚いた時にそういう癖をしていた友達がいた。その癖が特徴があってね・・・

(まさか)

咄嗟に私は「鑑定」をした。


(え?うそでしょ???)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=919463169&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ