ちょっと待て!ちょっと待て!お婆さん!!
「ちょっと待って!ちょっと待って!お婆さん」
と、おじいさんがお婆さんを食い止めた。
「なんだい?おじいさんや!」
と、お婆さんがおじいさんを問いただした。
「ばぁさんや!わしの入れ歯がないんや。しらんかね?」
と、おじいさんがお婆さんに質問すると、お婆さんは大きな口をあけると、歯を見せながら笑いました。
「ははっ!爺さんや!わしの口を見てみなさいや!」
と、言われると、爺さんはマジマジと口の中を見た。
「わしの入れ歯やんけ!」
と爺さんがいうとお婆さんが言いました。
「爺さんの歯がワシの口に転移したんやで!」
そうして二人は笑い合うと、お婆さんの口から入れ歯が大空に向かって吹き飛んでいきました。