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雑文

近況

作者: 暮 勇

 小説を書かなくなったのは、別段サボっている訳ではない。

 性に合っていないのだ。

 今のところ。

 塾考が出来ない性格なのか、日々の閃きを素に文字を組み立てていた。

 しかし、そんな行き当たりばったりな書き方では長くは続かない。

 何より、オチまで考えて書こうとしていない。

 そうして、何も書けなくなった。

 書けなくなった時に出会ったのが、詩集だった。

 誰が好きだとか、どの詩が好きだとか。

 そこまでのこだわりがある訳ではない。

 それでも、誰が編纂したか分からぬその一冊は、私に衝撃を与えるのに十分であった。

 ”閃き”を表現するに相応しいのは、本当は詩なのではないのか。

 起承転結も。

 オチも。

 関係ない。

 何に重点を置くかは、書く者次第。

 言葉のリズムか。

 言葉そのものか。

 それとも、もっと別の何かかもしれない。

 私は、私の文章が何を現したがっているのかを、探したくなった。

 これはそんな試みの過程なのだ。

 だから、まぁ生温い目で見守って頂ければ幸いだ。


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