無実を証明してあげる
雨が窓を叩く音がよく聞こえる。
そんな静かなオフィスで、悲劇が起きた
僕は何もやっていない...
なのに...なぜこんなに証拠が...
凶器には僕の指紋
現場には僕の免許証
これじゃ、僕が犯人じゃないか...
「本当に僕は何もやっていないんです!」
この後からは記憶が無い
気づいたら路地裏まで走って逃げていたみたいだ。
途方に暮れて座り込むと、誰かに話しかけられた。
「私が無実を証明してあげようか?犯人さん。」
「...っへぁ?!」
誰かがしゃがみこみ、話しかけてきた。
傘を斜めにさしていて、姿を見せないようにしている。
だが、意外に若いぞ。
30...20...いや、これは...
10代か...?
「おーい、犯人さん〜??」
「って、なんなんだね君はっ!あと僕は犯人じゃない!」
ふっ、と笑い、立ち上がった
「私はね、探偵だよ。」
ニヤリと笑った彼女はとても小さな探偵だった。
僕は顔をしかめる
「探偵...?」
「そーですよーだ!お兄さんは犯人さんでしょ?ほらこれっ!【この顔見たら110番】って書かれてるよ!」
「ええええっ?!?!頼むっ、通報はしないでくれっ!!!」
「えー?どーしよっかなー♪」
くそっ、このガキ、めんどくせぇな...
多分この身長的に小学生...?いや、中学生だな...。
「君、僕の無実を証明してあげる。なんて言ったけど、ほんとに出来るの?」
少女は笑った
「ヨユーに決まってんじゃん」
何故かわからないけど、この少女は本当に無実を証明できそうだった。
これからどうぞよろしくお願いします!