はじまり
初投稿でよくわからないですがよろしくです。
中学2年の頃、うちの母さんはパートで夜まで忙しく、父親は毎日不動産会社で残業ばかりで、家に帰っても (おかえり)なんて言ってくれる人なんかいなかった。
僕には友達は少なかった。僕は目立つのがあまり好きじゃなく、あまり色んな人に気安く心を許すことができなかったからだ。
とりたてスポーツができるわけでも、頭がかしこいわけでもなく、イケメンでもなく…それが自分の影の薄さに拍車をかけていた。
勿論全く友達がいないわけではないし、親友と呼べる相手もいた。
学校の帰り道ほとんど毎日親友と一緒に帰っていた。
ゲームの話、勉強の話、クラスの可愛い女の子の話。他人からしたら下らない話がなにより、楽しかったんだと思う。
親友のタカシは僕と同じで帰宅部で、少し僕よりスポーツができるくらいで他はほとんど一緒、話もあうし、もしかしたらその時は親よりも信用していたのかもしれない。
この前の事件があるまでは
親友のタカシは苛めのターゲットにされてしまったのだ。
理由は大した話ではなかった。
うちのクラスにはやや不良じみたヤンチャなグループがある。 どこのクラスにも一人か二人は危険なやつがいるだろう。
そいつの機嫌を損ねた。ただそれだけだった、たかしが何を言ったのか僕にはわからない。ただたかしの発言が気に入らなかったらしい。
それ以来僕は たかしから一線引いてしまった。
理由は僕が 運動が得意ではなく 当然ケンカに自信なんかないこと
もう1つは小学生の頃 僕もいじめにあい 苛めに対して暴力に対して 恐怖感を持つ 臆病者だということ。
苛めの矛先が自分に向かうかもしれないと思うと、とてもじゃあないが たかしを救ってやろうとか そんな正義感ある行動なんて取れない、だからといって 苛めを見ていながら助けず、クラスメイトがいないとこでたかしと仲良くするのも 何か卑怯じみている様で 罪悪感からか一緒にいられなくなったからだ。
苛めを受けてることを僕が知ってから一ヶ月がたったある日。
学校に向かう途中にたかしを見た。
たかし「頼みがあるんだ、祐司」
久しぶりにたかしに話しかけられた気がする。勿論一線引いてからというもの、たかしとすこしくらいは話すことはあるのだが、最近は誰も回りにいない中で二人きりで話すことはなかった。
祐司「…頼みって?」