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第2話 強い光は目に毒ですよね。

<まぶしすぎて見えない>


 俺は一言冷静につぶやいた。

 もちろん呟いたといっても人の言葉で喋れるわけでもないので、

「ぴぎゃー」とか奇声がでてる感じだ。

 爬虫類らしいといえばそうなのだが……。


 暗い場所でジッとしていると暗闇に目が慣れるというのは

どこかで聞いたことがあるような記憶がある。

 さらにその状態で明るい場所へ一直線すれば、

強い光源に瞳孔が順応できなくて目の前が真っ白になるらしいが、

これといってそういう経験があまり無い生活をしてたのか

詳しいことをうまく思い出せないのだけれど、

とりあえず俄然に広がるはずの外の景色が全く見えなかった。


<目を細めれば次第に慣れるんだったか?>


 仕方ないので洞窟っぽいところから出ずに

地面にベタッと腹をくっつけながら、

俺はゆっくりと目を慣らす事に専念した。



 数分して、あたりがやっとみえてくると、

まさに大自然といえばいいのか、

それとも大樹林とでも言えばいいのか……。

 そこはジャングルといったほうが自然かもしれない。


 見渡すところ森、森、森。

 どこを見ても木しかみえない。

 本当にどこだか分からないっていうのは

心底不安しかよぎらない気がした。

 説明できる神様や人がいれば

どうしてこういう境遇にしているのかを

根掘り葉掘り教えて欲しい。



 振り返ってみればやっぱり俺のいたところは

何らかの洞窟だったらしい。


 ぽっかりと穴があいてるだけで

特にこれといった人工物というのは

見当たりもしなかった。


 いったいここで俺はどうしてしまったのか?

考えれば考えるほど謎が深まる。

 さらに言えばおかしいことに気がついた。

 ノッシノッシと外にでて樹木に近づいてみれば分かる程の

とてつもない違和感。


 力強く大地から根をはった大きな木だとおもうのだが、

それがとっても小さくみえるのだ。

 つまるところ、俺が大きすぎるということになる。


 大きすぎるといっても

ちょこまかと飛んでいる鳥や虫を横目にみて、

全長にして……目測だが三、四メートルくらいあるだろうか?

 いやいや、もしかしたら全体が小さいだけで

俺の方が普通サイズなのかもしれない。

 ……いやいや人のサイズを170cmと仮定したら

でかすぎか、やっぱりでかいんだな。



 スッと二本足で立ち上がり、

しっかりと根をつけた木と背比べをしてみて、

俺より小さい木にむけてそんなため息がこぼれた。

 見渡す限りどこも森。こればっかりは

背を伸ばしてもかわりなさそうだ。


 大きいと困るわけでもないだろうけど、

こんな姿だ、目立ってしまうのはいかがなものかと思う。

 変な魔物に狙われれば、

もしかしたら食べられてしまうかもしれないし。


 もしかしなくても、人に見つかれば狙われる対称な気がした。

だってトカゲっぽくて美味しそうな肉付があって、

 獰猛そうにみえなければ、襲ってきそうもない、

おまけに尻尾も太い気がしてきた。

「そんなの食べてみなければ分からない!」

と原住民がいれば言い出しかねないし……。



 つまるところここまで大きいと

小さい方が安全……だと思いたいのだが。


 それはそれで動物達に食べられてしまう気がしてきた。

どう考えても死亡フラグしかみえない。


 自分が強い! という自身はない。

なにしろ足はペッタンペッタンかわいい音がなるし、

どうしてこういう音がなるのかも分からない。

 何かのろいなのだろうか。


 さらに体が重いとも思えないし

鋭利な歯があるのかなとおもえば、

舌で歯の部分を触ってみて切れる様子もない。

なので、そうでもなさそうな気がしてきた。


 それならいっそトカゲの様な爬虫類じゃなくて

最上位でもあるドラゴン種とかになってれば

いっそ話が変わったかもしれない。


 大空を羽ばたいて好きなだけ我が物顔できそうだし、

山の頂に巣を作ったり、ダンジョンの奥深くで財宝集めも楽しそうだ。

『そんじょそこらの冒険者風情じゃやられはしない!』

 とか。

『燃え尽きるがいいい!』

とかいってブレスを吐いたりできたら熱い展開だ。


 しかしながら、そんなことを考えると悲しくなってくる。

意外に順応できそうとおもった時点で負けだなと俺は思った。


 やっぱり人に戻りたい。

人が一番だろうなと思う。

 もちろん、思い出せる限り『人だった』はずと、

考えてのことなのだけれど……。



 俺は頭をブルブルと振って気持ちを入れ替えた。

話を戻そう、身の振り方を考えるんだ。

とりあえずここは森のようだ。

太陽の位置からして丁度真昼に近いだろうか?


 というか、真昼であってるのか定かじゃないけど、

あってればうれしい限りだ。

 考えてもはじまらないので、

真昼真昼、今は真昼だと肯定しておこう。



 のったりと森を徘徊してみることにした。

特にやることもないし、困ったら洞窟へ戻ればいいだろう。


 魔物や人が出てきたらどうしたものかと悩むが、

このさい、その時はその時としか思えない。


 こういうのを人は『やぶれかぶれ』とか、

『自暴自棄』とか『やみくもに』とか『やけっぱち』とか

言ったような気がする。

個人的には『どうにでもな~れ』という方が、

しっくりきたかもしれない。

 そんなことを思ってふと笑ってしまった。


 あまり考えすぎるのは良くない。

俺はそう自覚せざるをえなかった。

なぜなら、そんなことを考えてるから

さらに頭が痛くなるのだと

いまさら後悔をしてしまったのだから。

 この体は俺にしてみれば不便すぎる。

 振り払った不安がさらにのしかかってきた様に思えた。

一日一話かけれればいいなとおもいつつ。多分途中で挫折しそうなきがしました。

基本2000字を目標に思いついたことを徒然と書きたいなと。

あとは何度も書き直せばそのうち話ができるんじゃないかなーとおもいつつ……。

三日坊主。それが座右の銘になりそうで怖い。いや三日坊主……かも。

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