asmi『恋』に関する考察7 銀河何とか999編
母親を割と偉い機械人間にハンティングで殺された少年。
機械の体となり、永遠の命を得て、
復讐をすることを誓う。
しかし、機械の体となるためには、
とんでもないお金がかかるのだが、
どう転んでも工面できない。
宇宙のどこかには、
機械の体をただでくれる星があるというが、
そこに行くためには、
銀河鉄道に乗らなければならず、
その乗車券を買うのには、
とんでもないお金がかかるので、
それもまた無理な話。
折しも、銀河鉄道が、地球にやってきた。
このときを逃すと、次はいつ乗れるのかわからない。
困っていると、
黒ずくめ金髪美女が話しかけてくる。
乗車券をただでくれるという。
条件は、一緒に旅をすること。
少年は、二つ返事で引き受ける。
そこから、いろんな停車駅(星)で、
いろんなことがあって、
終着駅に到着したとき、
ただでもらえる機械の体というのが、
終着駅の星を構成する部品になるという意味だということを知る。
黒ずくめ金髪美女は、当然、そのことを知っていたわけで、
少年は、だまされていたことに腹を立てる。
しかし、まあ、いろんな行き違いが解消して、
地球に戻ってくる。
少年は、故郷に戻ってきたので、旅は終わり。
黒ずくめ金髪美人は、新たな旅に出る。
視聴者は、ここで号泣する。
ゆっくり溶けてく私からあなたへの想い
・・・私は時の流れを旅してきた女。
言葉は何より危うい鋭く純粋な氷みたいだ
・・・いつか私が帰ってきてあなたのそばにいても
あなたは私に気がつかないでしょうね。
最終電車の逃し方は覚えてしまっている
・・・(黒ずくめ金髪美女が少年に背丈を合わせ…)
(銀河鉄道の発車ベルが響く)
でもこんな夜を前にしては役に立たないな
・・・(少年、しびれて動けなくなってしまう)
涼しい風が吹いて私の迎えが先に来る
・・・(黒ずくめ金髪美女の髪が風でなびく)
じゃあねバイバイのリズムで駆け出す
・・・(黒ずくめ金髪美女、
後ずさって銀河鉄道に乗る)
足音がドアをくぐった
・・・(銀河鉄道のドアが閉まる)
たどり着いた先や未来がね ここにはない
・・・ねじなんかにされてたまるかよ!
好きという気持ちだけでは長く続かないことを
知っているからこそ
・・・そうか、俺は何も知らずに機械の化け物と
旅を続けてきたのか。
その化け物に高純度の恋を持つなんて、
しまらねえなぁ。
愛はないけども
・・・少年、私の娘である黒ずくめ金髪美女も、
君に高純度の恋を持ってしまったんだ
愛はないにしろ
毒を帯びた魔物 下がらないでいて体温
・・・その声は、我が夫!
娘である黒ずくめ金髪美女、
母親の私を、お前までが裏切ったのか!
もしも今夜月がきれいなら二人共犯者になろう
・・・少年、あの赤いねじを撃ちなさい
・・・あれか。
ぱひゅーーーーん(SE)
愛なんて持っていない あるのは高純度の恋
・・・どうしても行くのか?
心が悲鳴を上げてもそれすら笑っていたい
・・・俺、待ってるよ。
愛なしでどこまで行けるか試したい恋で
・・・もう、会えないのか?
今が一番若いの私いつまでも光っていたい
・・・私の体は、少年のお母さんの体
私は、少年のお母さんの
若いときの姿の生き写し
横顔にキスをしたいつもずるいのは私でごめんね
・・・真正面、直球
刺さって抜けないまま痛いくらいがいいでしょう
・・・…完全にトラウマ
好きですあなたが
・・・私は、あなたの思い出の中にだけいる女
私は、あなたの少年の日の心の中にいた
青春の幻影
牢屋の中で二人は永遠を夢に見て愛に向かった
・・・(黒ずくめ金髪美女を乗せた
銀河鉄道が走り出す)
(少年は走るが、当然追いつかない)
黒ずくめ金髪美女おぉぉぉぉぅぅ!
息はできているんだろうかできないでいてくれ
・・・今、万感の思いを込めて汽笛が鳴る。
今、万感の思いを込めて汽車がゆく。
ずっとずっと恋をしてる
・・・さらば黒ずくめ金髪美女。
さらば銀河何とか999。
さらば少年の日よ。
※本考察では、asmi作詞の『恋』の歌詞の意味について、松本零士の『銀河鉄道999』の世界を描いているという独自の説を唱えるため、著作権法第三十二条に規定する研究の範囲内において、両作品を合法的に引用している。
ただし、『銀河鉄道999』については、テレビアニメ版と映画版のせりふを、都合よく引用している箇所があり、深く反省している。