今日はいったい何の日だ
「今日だけウソをついても良い日、そういう日だって聞いてるよ」
朝、友人が僕に話しかけてきた。
「ちょっと待ってよ。その話には時間制限あったはず」
「ウッソだー」
「ホントだって。確か午前中だけのはず」
疑惑の目を友人から向けられる僕。
「約束できるか?」
「ああ」
僕と友人は小指を重ねる。
「指切りげんまんウソついたら針千本のーます!指切った」
勢い良く手を振って僕と友人は約束する。
「さて、どんなウソをつこうかな~」
「学校遅れるぞ」
声をかけた同級生が、走り抜けていく。
チャイムが聞こえる。
「ヤバい、遅刻!」
友人が走り出す。
「まだ予鈴だから!本鈴までに教室にいればセーフ」
僕も走る。
「あのチャイムがウソって可能性も」
「遅刻したらしたら叱られるぞ!」
僕と友人は走る。全力で走る。
学校に入り急いで靴を脱ぎ、上履きを履く。
「あと少し、走れば間に合う!」
「廊下って走ってもよかったっけ?」
「……急いで歩こう」
僕と友人は速足で歩く。
わたり廊下や階段周りでは少し速度を落とす
やがて教室が見えてきた。
クラスに入る直前にチャイムが響く。
「遅いぞ」
先生が教壇に立っていた。
「えー、なんで先生もういるの?」
「早くいることだってあるぞ」
「なんで今日に限って」
僕と友人の抗議を、先生は立て板に水と言った感じで聞き流している。
「二人遅刻と。後で職員室な」
「そんな~皆勤賞が~」
「目標があったのか」
先生が名簿をつけているのをみて僕と友人は席に着く。
「なら代わりの目標を立ててみようか」
「宇宙に行きたい」
友人が即座に答える。
「よーし!宇宙に向かって出発だ」
同級生の声で教室が揺れる。
僕が窓から外を見ると、学校が空を飛んでいた。
揺れがひどくなり、僕は窓から外に落ちていく。
僕が目を覚ますとベッドから落ちていた。
「なんだ夢か。よくよく考えたらまだ春休みじゃん」
僕は立ち上がる。
「ご飯できたよ~。早く地球に帰っておいで」
親の声を聴き、僕は目を白黒させた。
文字数調整は楽しかったです。