第23話 あらわれた正体
サトネの素早い動きとともに底には手が落ちた。
「あっ…」
手が落ちた彼らから痛みをこらえきれずに出てくるうめき声が聞こえた。
サトネもやはり初めて人を斬ったので手が震えだした。
「意外な実力者がいたようだね。
しかし、私たちには彼がいる」
大男はサトネの腕前を見て驚き入った。
そして黒幕がサトネの前に現れ、サトネは想像もできなかった正体だったので驚いた。
「まさか」
「クリスさん?」
サトネはとまどいながら聞いた。
「ごめん…」
クリスはサトネに言った。
「彼はカリオの総指揮官だ!」
大男があざ笑って言った。
「君たちはよくも彼にだまされていたね」
クリスは実はカリオで植えたスパイだった。
クリスはずば抜けた実力のおかげで速いスピードで昇級し、高いランクを得るようになり、人々の信用まで得た。
しかし、今や冒険家としてのクリスの必要性はなくなったため、堂々と佐藤家の前に出てきた。
-3日前の夜-
商人は部屋で明日もらう商品を考えた。
「もし明日成功裏に商品の取引が行われれば億万長者になるのも時間の問題だろうね。
そうすれば男爵位の身分は買えるだろう。
では、このうんざりする商人の人生もさようならだね」
商人が幸せそうな妄想をしている時、ドアの外でドアを叩く音が聞こえた。
「誰か」
「私です。 クリスよ」
商人は慌ててドアを開けて彼を歓迎した。
「ああ,私の心強いクリス、どうしたの?」
「大したことじゃないのに。
これを差し上げようと来ました」
クリスは飲み物の入ったグラスを持ってきて言った。
「これは何か?」
商人が杯の中をのぞいて言った。
「私が作った薬酒です。
今日は大変だったと思いますが、これを召し上がってください」
「本当かな?ありがたく飲むね」
商人はグラスを受け取ってクリスの目の前で飲み干した。
しかし、この杯に入ったのは薬酒ではなく毒酒だった。
クリスは商人がグラスに入った独奏を余すことなく飲み干したのを見て、自分の作戦通りうまく進んでいることを喜んだ。
そしてクリスが去った後、商人は確実に倒れていた。
しかし、商人は相当ひどい被害妄想があり、いつも誰かが自分を殺害するだろうという恐怖心から毒に対する耐性を育てていた。
そのため、クリスが与えた毒を飲んでも即死しなかった。
しかし、商人が食べた毒はとても強い毒だったので、ほとんど死にかけた状態になった。
そんなに朝が明るく、クリスは予想通り商人は出てこなかった。
そして計画通り、自分が商人の死体を発見することだった。
しかし、計画どおり商人の部屋に行った時、計画通りになっていなかった。
商人が死ななかったのだ。
彼は今からでも殺そうと思ったが、できなかった。
手で殺せば、手の跡が残って見つかり、剣も刀の跡で知ることができた。
そして魔法は暗殺としては適切なものではないため、疑われる可能性が高かった。
一言で言えば、残った選択肢はなかった。
しかも、クリスの耳に入ってくるルナの足音と、他の人が入ってくる音も聞こえた。
クリスは劇的な妙案を出すことになる。
クリスは魔法を使って商人の夜に起きた記憶を消し、自分を気絶させた。
そのように人々が商人の部屋に来て現場を見るようになった。
こうした方法で商人を暗殺しようとしたのを隠すことができた。
「クリス、殺して」
大男はクリスに言った。
クリスはナイフを持った。
「ごめん、サトネ。
超加速
クリスはサトネを突進した。
サトネもやはり姿勢を取った。
「肆ノ型:『刃の渦』」
サトネは突進するクリスの剣撃を防いだ。
「Fランクがカトリル流ができるなんて。
それもかなり完璧にね。
じゃあ、これは打ち返すことができるかな?
参ノ型:『突き通す突き』」
クリスは素早く剣を折ってサトネの船に向かった。
サトネはものすごい反射神経で刃で打ち返した。
「アミド流なんだ。
現在、剣聖が使う剣術だ」
後ろから見ていたルナが言った。
「サトネが勝てるかな?」
フジヒロが心配して言った。
「それは確信できない。
確かに身体的にはサトネが優位だが、経験的に非常に不利だ。
それでも即死しない限り君の力で生かすことができる」
ルナは不安そうなフジヒロを落ち着かせながら言った。
「やっぱり平凡なFランクではないね。
こんな反射神経は見たことない。
お前は一体正体が何だ?
僕とこうやって剣を当てることができたのはボスだけだったのに。
本当に面白いね」
クリスは狂気の笑みを浮かべながら言った。
「超加速
筋強化
弐ノ型:『鋭い刃のダンス』」
クリスはもう一度姿勢を整えながらサトネに向かって走り去った。
筋強化魔法と加速魔法を通じてさらに重く感じられた。
いくら勇者の体でも重い剣術を受け続けると、サトネの体もそろそろ疲れ出した。
「何だ、もう疲れたの?」
サトネの荒い息づかいにクリスが反応した。
「いくらなんでも無理だったっけ?
それではそろそろ終わらせよう」
急に周辺の空気の雰囲気が変わり始めた。
「奥義:『盗賊の嘲笑』」
そのようにクリスの分身ができて、みんなサトネに向かって走り出した。
「肆ノ型:『刃の渦』」
サトネも疲れた体を立て直してナイフを振り回した。
サトネとクリスの戦いはだんだん速くなり、すぐほこりが立ち始め、二人の姿が見えなくなった。
「お、結構やるんだな」
大男が彼らのけんかを楽しく見て言った。
ほこりに包まれた彼らはしばらく、見えないままナイフがぶつかる音だけが聞こえ、ものすごい力でナイフが衝突して起こる炎だけが見えた。
そして刀の音が止まり、だんだんほこりも沈み始めた。
「誰が勝ったんだ?」
後ろから見ていたフジヒロは、もしかするとサトネが負けた不安に震えながら言った。




