あの日と彼女にさよならを。
あの日を追憶する。
私の世界が崩れたあの日。
雨が叩いた心は虚ろ。
彼女の言葉。
電話が切った二人の想い。
あの日を追想する。
私の世界が壊れたあの日。
涙が叩いた心は空ろ。
彼女の本音。
窓枠が朽ちた二人の昨日。
さよならの音を唇にのせた。
彼女にさようなら。
溶けてく心は、
溶けてく涙はあの日のままの色合いで。
雨音が記憶を叩くから、彼女のことを思い出した。
在りし日の窓枠に指を這わせて、誰かからのベルを待つ。
そして、またひとつ忘れてく。
彼女との会話。
そして、またひとつなくしてく。
彼女との日々。
それでも私はこの世界が生きていく。
彼女のいないこの世界で生きていく。