もう1度だけ
掲載日:2012/02/29
熊井武は、29歳だ。もう少しで30歳になる普通の会社員。かつては、明る過ぎるスポットライトをあびていたが、今は、都内の大手会社に勤めている。
妻が1人と11歳の子供が1人いる。妻の名前は由梨菜、子供の名前は、蹴斗。
蹴斗は、サッカーをやって上手くなって欲しいという安易な理由からつけた名前だった。
かつては、武もサッカーをやっていた。しかし、18歳のとき、由梨菜との間に子供ができて以来サッカーをやめた。
そうだ、武はサッカー選手になるという夢を蹴斗に託していた。
目の前まで来ていた、日本代表。。。
「入って来まぁす!!」会社に行く時間だ!食パンを口にくわえて、家を出た。
バスに駆け込み、スカスカの車内の前から2番目の席に座り、新聞を広げた。と言っても見るのはスポーツの記事だけなのだが。
「日本代表 格上ポルトガル代表に勝利!!!」
「一回勝っただけじゃ、意味ねぇっつうの。」
口ではサッカーが嫌いだと言っていたが、実際は好きで、暇を見つけては試合観戦にも内緒で行っていた。
「着いたか。さぁて、今日も1日頑張ろっ!」
「部長が呼んでるぞぉ、熊井!」
「あっ、はい。すぐに行きます。」
続く。。。
続きも書きますので読んで下さい。




