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第六話 〜オレ&ラケットの紹介をちょこっととブランク〜

やっぱり、実名はいけないですよね。ちなみにこのラケットは、私が一番欲しがっているラケットです!しかし製造中止にはなっていません。むしろ、逆ですな。ラケットの正式名称がわかった方は連絡を………

「ま、ちゃんと準備体操をして、少し素振りをしろよ。」

「あ、すいません。」

危ない危ない。体操しないで行くなんて。壊しちゃうよ。


オレは念入りに柔軟体操と、肩回しをした。そして、足元にある純白の我がラケット、『テラフォース5000』を持った。

『テラフォース5000』…………オレが中二の時、兄貴から貰ったラケットだ。2001年モデルで、とても古く、もう売られていないが、オレに合ってる気がするので、気に入っている。一本シャフトである。




一本シャフトとは、ラケットの面と持つ(グリップ)の接続部分が分かれていないもの。しなりやすいので、芯に当てれば、シャープな球が打てる。後衛向きと言われている。


逆に、分かれているのは、二本シャフトである。こちらは面がしなりにくいので、シャープに打ちにくいかわりに、面のドコに当ててもコントロールをつけれる。それと、一本と違って軽いところだ。





オレは一本を使っているので後衛だ。いや、後衛だから一本のまちがいだな。そう、これは中学一年の夏休みの頃にこれは決まった。




〜〜〜〜〜〜〜〜


「良し!これからポジションを決めるぞ!」

「先生!前衛、後衛を決めるってことですか?」


「そうだ!好きな方を選べ!」


「どっちにしようかなぁ?な!刹那はどっちにする?」


「う〜ん、そうだなぁ。なんか、特徴を知りたいなぁ。そして決める!」


「よし!先生!ポジションの特徴を教えて下さ〜い!」


「ん?特徴か……。そうだなぁ、簡単に言うと、前衛は試合を決める!お前達が良く知っている『スマッシュ』や『ボレー』を使って試合に勝つ!!つまりカッコイイポジションだ!」


「『試合を決める』か。なかなかオイシイ役じゃないか!」


「刹那!オレ前衛にするわ!カッコイイから!」


「じゃ、オレも前衛にするかな。」


「刹那は止めた方がイイぜ。力ないんだからな!オレみたいな力があるヤツが試合を決めるんだよ!」


「カチーン」


「冗談冗談!でもオレは前衛にするぜ!お前は後衛の特徴も聞いてから決めろって!」


「あぁ、そうだな。」

「おーし!次、後衛の説明をするぞぉー!後衛は簡単に言うと、『試合を続ける』だな!」


(試合を続ける?続けさせたらいけねぇだろ?)


「後衛はだな、自分のペアが決めてくれるまで、ずっとボールを打たなければいけない。しかも、相手の前衛に打たれない様にしなければいけない。キツイポジションだ!でも、後衛だからって点を取れない訳じゃないぞ!点を取った時の嬉しさは出来たヤツしか分からねぇ!そのために、技術が必要なポジションだ!」


「ふ〜ん?ヤッパ、オレは前衛にする。カッコイイからな!刹那はどうする?」


「オレ、後衛にする。」


「え、なんで?」


「わからない。でも後衛をしなきゃいけない気がするんだ。」


「そっか。頑張れよ!しっかし、前衛希望者多いなぁ!競争率たけぇ!」


「そりゃ、カッコイイ=もてるからだよ。」

「だよな。」


「だよね。」


〜〜〜〜〜〜〜〜

懐かしい過去だな。って懐かしがってる暇はねぇな。早く打ちてぇ!


「終わりました、先輩。」


「良し!じゃいくぞ!」









パコーン


スコ


パコーン


カッ


パコーン


パコーン


パカン!


ガギ



ヤバイな。かなり下手になっている。ボール見てんのに、全然真ん中に当たってない。まずいな。こんなに下手になっているとは。しかもフォームもおかしくなっている。なんでだ?



それは、先輩の球が速いからだ。速い球を打ち返すために、刹那はまだ感が戻ってきてない体を無理矢理動かして、球を打っている。ボールを真ん中に当てられず、フォームが滅茶苦茶になるのはあたり前である。



「あれ?君の力はこんなものなのか?しょうがない。ロブで打ち合おう。」

悔しいが何も言い返せない。本当にダメだからな。


しかし、ロブでのラリーになったので、刹那は次第に元に戻っていた。



お!もとに戻ってきた!この、ボールが真ん中に当たる感じ!懐かしい!フォームも定まってきた。打ち方がよければロブの時だってちゃんとイイボールがいくのだ!ほら、相手を見てみろ!あんなに後ろにいて。



刹那が打つロブはどうやら、綺麗な放物線を描き、相手コートを深いところでバウンドしていた。


よし!戻ってきたので、少し強く打ちたい気分だ!

早速大声で叫んだ。


「先輩!戻ってきたみたいなので少し強く打ってもイイですか?」

「お!やっと戻ってきたか!よしドントコイ!」


「先輩も少し強く打ち返してくださいね!」

そして、オレは少し強くうった。それは、あの中学三年の最後の試合で当たり前の様に打っていた球筋だった。

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