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2話 朝の儀式

茜は少し小バカにするようやイヤらしい笑みを浮かべ、リードを握り、涼に話しかける。

「帰ろっか♪ポチくん♪」

「はい。ご主人様」

覚えてろよ、こいつ...


茜と涼はニコニコとラブラブのカップルのようにして、教室を出る。

女子生徒からは学校の王子をペットに従えることに対して妬ましい視線を茜に向ける者や、変態のような視線を涼に向ける者もちらほらいた。

男子生徒から異様すぎて気持ち悪いカップルとして見られるのが大半であった。


茜は女子生徒の中で自分が1番上にいる存在のように感じられて、ニヤケが止まらず、

「この優越感、たまらない♪どうすればいいだろう?」

とノロケを口にする。

涼は本気でニヤけてる茜を見て

この人は病気に近い異常者だと思った。


帰り道、茜は気になっていたことを質問する

「ポチはさ、いつから変態に目覚めたの?」

「ちげーよ!イラストレーター目指してるついでにデッサン用で買ってるんだよ」


「なるほど、デッサン用という名目で、変態ライフを満喫してるってことね!」

「首輪のほうがよっぽど変態だと思うんだけど」


それに対し、茜は少し恥ずかしそうに

「だって、あなたがどうしてもペットになりたいっていうから、仕方なくね♪」

「脅されて仕方なくな!勝手な解釈はやめろ!」


茜は嘘の泣き演技をしながら、スマホを片手に脅した上で、涼の口から言わせることに。

「そんな事言うなんて、ヒドイなぁ...」

「お前の解釈で合ってるよ。」


茜は涼の返事を聞けて嬉しそうに返す。

「うん!わかってたよ!ホントに照れ屋さんだね!バカポチは♪」


めちゃくちゃだ、こいつ....


そんな会話をしていると、茜の家の前に着いて、茜は手書きのノートを涼に見せつけるように開く。

「どうよ!?これ!?すごくいいでしょ♪1週間、これに従ってもらうから、よろしくね♪」

「...1週間!?」

こんなイカれた行動が一週間も続くのか!?....


「これ、ポチ用ノートだから、来週の月曜日からスタートでよろしくね♪1週間も可愛がってもらえるなんて幸せ者だね♪じゃあね♪」 

と茜はさっと家の中へ入っていく。


涼は家に帰り、自室でノートを恐る恐る確認した。


このノートにはどんな恐ろしいことが書かれてるんだろう.....


そして、月曜日を迎える。

涼の予想通り、朝の登校から茜の恐ろしい注文がスタートする。

涼はあの写真を抹消するためだ!と何度も自分に言い聞かせて、やむなくノートの指示通り従うことにした。


まずやるのがお出迎えの儀式であった。

涼は昨日渡された首輪を装着して、校門前で茜の到着を待っていた。

茜が校門に着くなり、涼はすぐに駆け寄り、執事のように敬意を表して膝まづく。

「今日もお美しいようで。女王様。」

「ありがとう、ポチ♪お世辞でも嬉しいわ♪」


涼は小言でちょっとだけ反論する。

「当たり前だろ、ボケ...」

茜はその一瞬の小言を見逃さなった。眼球を鋭く尖らせ、首輪をのリードをバチン!!と地面に叩きつけ、女王様モードに豹変し、ダーク気味に威圧する。

「ポ〜チ♪自分の立場、理解してる♪?

お利口にしないと、ヤッちゃうんだからね♪」

涼はこの豹変する女王様モードには寒気を感じるほどで、これ以上は怒らせていけないと反射的に理解した。

「すいませんでした!お利口なポチにならせていただきます!」

と反省と誠意を口にする。

茜は女王様モードのまま、笑顔で表情と真逆のことを涼にささやく。

「怖い思いさせて、ごめんね♪次はないわよ♪」

「はい、女王様!」


茜は思い通りの筋書き通りにことが進み、満足気にスキップをしているが、涼はこれが一週間も続くかと思うとゾッとした。


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