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女神の三姉妹  作者: 春香秋灯
サイザン国からの人質
7/19

復讐

 王族が処刑された事実はサイザン国に使者と一緒に首まで付け加えられたのである。使者はもちろん、その場で首を撥ねられた。そういうものだ。

 しかし、持ち帰った首が、王族ではあるが、良くなかった。

「あの国め、よくもぉ」

 よりによって、国王の甥なのだ。俺だったらいいが、甥が処刑されたと知った国王は、とうとう、動き出すこととなったのだ。

 俺が普通に王族の中にまぎれこんでいても、誰も気にしない。気づきもしないのだ。何故、人質として出ていったはずの俺が、のこのこといるのか?

 簡単だ。本来の人質は、国王の甥である。しかし、あんな国に行きたくない国王の甥は、俺に身代わりとして行かせたのである。俺は、大喜びで行ったけどな。

 だから、ラッツェン国で名乗っていた名前、実は俺の本名じゃない。どうせ、俺の名前なんて、誰も覚えてもいないよな。王族といったって、末席だ。国王の祖父の弟の孫なんて、遠いよ、遠い。だけど、王族だ。世の中、何が起こるかわからない。

 ラッツェン国との戦争が始まることとなって、早速、色々と暗躍することとなった。

「武力で蹂躙してくれる!?」

 国王はやる気だ。しかし、戦争経験した王族って、いないんだよな。簡単にいうものではない。

 が、武力は常に保有している。一時期、大飢饉で衰えたが、それを抜けた騎士団、兵士たちは、常に鍛えていた。だから、戦争でもやる気だ。人は一度、死ぬような目にあうと、何かに目覚めるものだ。

 だからといって、正面突破は悪手である。

 俺は騎士たち、兵士たちが集まる訓練場とかを歩いている。皆、俺の顔は知ってるんだよな。

「ユメール様はお元気でしたか?」

「無事、ラッツェン国を出たと聞きました」

「これで、ラッツェンを安心して打ち滅ぼせますね」

 あの大飢饉では、多くの者が亡くなった。そんな時に金儲けしようとしたラッツェン国。その恨みはとんでもなかった。皆、ラッツェン国を滅ぼしたいのだ。

 それは、大国サイザン国だけではない。大陸中の中小国全てが、サイザンラッツェン国を恨んでいた。どの国も、大飢饉の時、金を要求されたのだ。だからこそ、男爵が国の命令を無視して、無償で食料をバラ巻いた恩は皆、信仰に表がえったのだ。

 それまでは、女神の三姉妹はそれなりに尊いと思われていた。が、あの大飢饉で、女神の末娘が神格化されたのだ。

 女神の末娘の子孫である男爵家は、生きる神である。

 だから、皆、俺が身近にユメールと会話したりしているので、どうしても知りたいのだ。

「暗部のお陰で、男爵家は国から出て行った。今、どこに移住しているか、後をつけさせている。さあ、もう憂いもなくなったんだ。戦争だ、戦争。始めるぞー」

「しかし、戦の加護持ちがいるぞ」

 ラッツェン国の脅威は戦の加護持ちである侯爵家である。現在、急遽、侯爵令嬢アスラは王太子アーサーと結婚した。そして、アーサーは国王となり、アスラは王妃となって、前線に立つこととなったのだ。

 アスラが持つ戦の加護をラッツェン国は信じ、他国は恐れていた。

「ユメールは言ったよな。売り手がいなければ、食料も手に入らない、と」

 ラッツェン国は、本当にザルなのだ。暗部は簡単に侵入出来てしまう。そういうものが発達するための土壌がなかった。

「まずは、元男爵領を不毛地帯にしよう」

 俺の指示により、暗部は動き出した。



 ラッツェン国が誇る食糧庫とまで呼ばれた元男爵領は、男爵家が去った後、不毛地帯となった。



 俺は近隣諸国へと使いに出た。表向きは、戦争の協力と裏切りを防ぐためである。ほら、ラッツェン国につかれて、後ろから攻撃されたら、いくら大国サイザン国でも、痛いのだ。

 近隣諸国への挨拶はそこそこに、商人たちの元へと行く。

「今年はまだ、来ていませんね」

「まだ、蓄えがあるからだろう」

 商人たちは笑顔だが、その目は鋭い。もう、怖い怖い。

 ラッツェン国の財貨の加護持ちである公爵家は、やり過ぎた。市場を独占しすぎたのだ。それも、あの男爵に不当な契約をさせたからである。

 公爵は、ラッツェン国だけで満足していれば良かったのだ。それを他国にまで手を伸ばしたのだ。

 誰だって、安いものを買いたい。どうしても、公爵家が安くていい物なのだ。そちらのほうに客は流れてしまう。

 その結果、生産者が煽りを食らったのだ。あの大飢饉、ただの自然現象ではないのだな。生産者がいなくなったために起こったのである。

 近隣諸国の上層部がそれに気づいた時には遅かった。ラッツェン国の公爵家が、大飢饉が起こるように操作したのだ。突然、食料の販売をなくしたのだ。そのため、商人たちは他の生産者を当たった。

 しかし、生産者たちは、自分たちが食べていくだけで手一杯だった。今更、手のひら返されても、売れる余分の食料なんてなかった。

 こうして、大飢饉が起こったのだ。自足率を失った近隣諸侯は、飢餓に苦しんだ。そこに、ラッツェン国の公爵が金儲けにやってきたのである。

 男爵家のお陰で、腹を満たした時、近隣諸国は、気づいたのだ。あの大飢饉は、ラッツェン国の公爵家が起こしたものだ、と。

 それからは、大陸中の国々が、笑顔でラッツェン国の公爵家と取引をしながらも、生産者とのやり取りを再開し、戦争に備えたのだ。すでに、国総出となっていたのである。

 しかし、どうしても、近隣諸国には憂いがある。

「本当に、男爵家はラッツェン国を出たのか?」

 大恩ある男爵家がいては、安心して暗躍も戦争も出来ないのだ。だから、そこを心配していた。

「俺は確かに確認した。今は、暗部が後を追っている。男爵家は、今は滅亡したマサラ国の元国民たちに守られて、国を出て行ったよ。もう、ラッツェン国は手も出せない」

「そうか」

 女神の末娘を悪く言った王女のために滅亡したマサラ国の元国民たちは、受け入れてくれた男爵家に忠誠を誓っている。だから、ラッツェン国を男爵家が出ると知ると、領地を捨てて、着いて行ったのだ。

 表向きは、慕ってだ。しかし、実際は、男爵家をラッツェン国から守るためである。彼らは、ラッツェン国と戦ってでも、男爵家を国外に逃がすつもりだったのだ。

 それも、平和ボケしたラッツェン国はしなかった。どうせ、行く所がない男爵家は戻ってくるだろう、と考えたのだろう。あれほどの領民を引き連れて行きつく先なんてない、とラッツェン国は考えたのだ。

 公爵令嬢サイファは、男爵令嬢ユメールが戻ってくるものと信じている。戻ってきたら、侍女にして、酷使するのだろうな。

 あの女が何を考えているか、俺はよくわかる。それなりに見てきたし、調べたからな。常にユメールを使うことしか考えていないのだ。それが当然のことだと思っている。

 そんな事すら出来ないように、まずは、下層から斬り落とすわけである。

「ラッツェン国への交易全て、排除してくれ」

 俺がそう言えば、その日から、ラッツェン国からの物資は拒絶され、また、ラッツェン国への物資の搬入も拒絶される。

 それどころか、ラッツェン国の通貨も使えなくなるのだ。





 戦争は無事、始まった。一年目は、消耗戦である。物資をいかにため込んでいるのか、そこに重要視されたのである。

 しかし、ラッツェン国は溜めてはいるが、補給が出来なくなったのだ。

 ラッツェン国の公爵家の使いが近隣諸国にやってきた。

「金なら十分に払う!!」

「悪いが、ラッツェン国の通貨は使えない」

「どうしてだ!?」

「偽造されているものが、出回っているんだ」

「っ!?」

 真っ青になるラッツェン国の公爵家の使い。

 偽造なんて嘘だ。そんなものは出回っていない。元から出回っているラッツェン国の通貨は、金属の配分を誤魔化されていることに気づいたのだ。

 通貨って、それぞれの国で作るわけであるが、配分は統一されている。だから、どの国でも使えるのだ。

 ところが、ラッツェン国の公爵家は、配分を違法に悪くしたのだ。金の配分が半分以下だったりする。そうすると、平民が買い物で使った時、重さを測ったりして、不利益を被るのだ。

 ラッツェン国の公爵家は、大金を払うので、いちいち、受け取る側は測って確かめない。そのため、この不正に気づくのに遅くなったのである。

 表向きは偽造が出回っている、と言っているが、裏では信用崩壊である。

 ラッツェン国の公爵家はやり過ぎたのだ。これまでは、安く仕入れられるからと見逃されたが、あの大飢饉で、商人たちだけでなく、平民たちからも怒りを買うこととなった。不利益を被った平民たちは、ラッツェン国の通貨を毛嫌いしたのだ。

 しかし、ラッツェン国の使いは手ぶらで帰るわけにはいかないのだ。

「これの倍払おう!!」

 それが正規の値段である。当然なのだ。

「いや、断ろう。戦争中のラッツェン国に物資を融通したとなったら、この国がラッツェン国の味方をしていると、サイザン国に見られる」

「だったら、我が国と一緒に」

「他の国はどうなんだ? 一緒に戦うと言ったのか? 隣国とは仲良くやっているんだ。巻き込まないでくれ」

「貴様ら、覚えていろよ」

 恨みの言葉を吐き捨てて、ラッツェン国の公爵家の使いは去っていったという。

 そういうことを近隣諸国だけではなく、大陸中の国にされて、ラッツェン国だって気づいたのだ。

 戦争をしているのはサイザン国だけではない。補給を止めているのは、大陸中の国々だ。戦争ではないので、下手に攻撃が出来ないのだ。そんなことをしたら、略奪である。

 そうして、戦の加護を使って、ラッツェン国は戦うしかなかった。

 負けてはいないのだ。だが、勝てない。物資が足りない。人もどんどんと削られていくのだ。

「報告を」

 常に暗部はラッツェン国に潜ませている。本当にザルだな。

 俺は周辺諸国を周りながら、ラッツェン国の内部を探った。

「とうとう、国を捨てる者たちが出てきました。食糧難が起きています」

「一年も持たなかったか」

 元男爵領の蓄えが、想像よりも持たなかったのだ。

「元男爵領の領民たちが、勝手にバラまきましたからね」

 内部にとんでもないものを潜ませていた。

 元男爵領に残った領民たち。ラッツェン国に愛国心でもあるものと思われていた。が、実際は、内部からラッツェン国を崩壊させるために動いていたのだ。

 食糧難となった時、こっそり食料を配り、そして、噂を流したのだ。素知らぬ顔で愛国者をしながら、実際は、男爵家を追い出したラッツェン国を憎んでいた。

 特に、王都の者たちは憎まれていただろう。貴族の学校で、男爵令嬢ユメールは散々な目にあい、謂れなき悪行を噂されたのである。その事実を俺の暗部は元男爵領に広めてやったのである。

 そうして、元男爵領の領民たちは、王都から遥か彼方に離れるど田舎なのことを利用して、食糧の保管量を誤魔化した。もっとあるというのに、少な目に報告したのだ。

 言われるままに信じたのは王都の管理官たちである。大した仕事もせず、領民たちに言われるままに報告したのだ。

 そうして、情報操作され、あっという間に食糧難となった。

 気づけば、元男爵領の領民たちはいなくなっていた。それに気づく暇なんて王都の管理官たちはなかった。自分たちの失態を隠すために、逃げたのだ。

 そして、連絡のとれなくなった王都の管理官たちのことを調べに来た別の使いたちによって、食糧難が表沙汰となったのだ。

 そういう報告を受けて、あまりの事に、驚いた。

「面白いぐらいにうまくいってるな」

「ラッツェン国がザルなんですよ」

 側近カササギは当然のようにいう。もう、ザルはラッツェン国の代名詞だな。

 二年目で食糧難となり、とうとう、ラッツェン国の戦の加護といえども、戦争を続けられなくなったのだ。撤退である。

 そして、国王アーサーと王妃アスラが戻ってみれば、ラッツェン国の全てを公爵令嬢サイファによって差し押さえられていたのだ。

 公爵家は、しっかりと蓄えを隠し持っていた。それを元に、ラッツェン国相手に借金させたのである。

 戦うことしか知らないアスラはわからない。ついでに、アーサーだって、冷静でなかったのだ。だから、言われるままに借用書にサインして、ラッツェン国全土を差し押さえられたのだ。

 戦争では痛み分けとなったが、結果がないのだ。




 そして、とうとう、豊かさの加護を持つはずの子爵令嬢アイナの処遇が話し合われることとなったのだ。

「アイナは、女神の末娘の子孫じゃないのか!?」

「わたくしは、確かに子孫です!!」

 アイナはそう言い放った。そう信じていたのだ。

「しかし、元男爵領は不毛地帯となったぞ!!」

 王妃アスラの怒りは収まらない。あの不毛地帯を実際に見てしまったのだ。もう、あの地で作物が育つはずがない、と見てわかったのだ。

 アスラに剣を突きつけられ、アイナは助けを求めるように夫アレンに縋ったが、押し離された。

「僕は、この女に騙された。お前さえいなければ、今頃、ユメールと結婚して、この国だって、こんな滅茶苦茶にはなっていなかった!?」

「何を言っているのよ。ユメールは真面目で面白味のない女だ、と言っていたではないですか」

「だが、王妃教育は完璧だった。領地経営もすでに行っていた。それに比べて、お前は口ばかりで、何も出来ないじゃないか。義父上が全てやっているだけだ!?」

 子爵家は、今だに年老いた婿養子である子爵が取り仕切っていた。

 アイナは、母と子爵に縋りついた。

「女神の末娘の子孫を殺そうとしています!! わたくしがいなくなったら、もう、この国では、本当の意味でいなくなるのですよ!?」

 しかし、アイナの母は全身を震わせて、アイナから距離をとった。その隣りにいる子爵は、冷たくアイナを見下ろした。

「お前は私の子ではない。本当の父親を紹介しよう」

 そして、騒ぎの中心に放り出されたのは、子爵家の庭師の首だった。

「あ、ああ、ああああああー-----!!!」

 それを見たアイナの母は泣いて、首だけとなった庭師を抱きしめようとしたのだ。それを止めたのは、子爵家の家臣たちだ。

「私は、騙されていた。娘だと思っていたが、血の繋がりもない子だった。信じて、国に留まったというのに」

 憎しみをこめて睨み下ろす子爵。アイナは震えて、縋るように見上げるが、誰も彼女を助けない。

「まだ、あなたがいます」

 婿養子といえども、子爵は元は男爵家である。女神の末娘の子孫だ。

 子爵はアスラにそう言われて、嘲笑った。

「男爵家を離れると、そういう加護がふつりと切れてしまうんだ。もう、私には豊かさの加護なんてない」

「では、アイナが実の娘であっても、豊かさの加護ないということですか!? どうして、それを教えてくれなかったのですか!!」

「誰も、信じていないだろう。豊かさなんてよくわからない加護」

 それは、ラッツェン国の国民が思っていることだった。

「私が子爵家に婿養子に来てから、役立たずな加護持ちの一族、と言われ続けた。それでも耐えたんだ。娘がいる。この娘は、女神の末娘の子孫だと信じている、と。ところが、実の娘ですらなかった」

 子爵を誰も責められない。ラッツェン国が、豊かさなの加護を軽視したのだ。

 豊か過ぎて、わからなかったのだ。それが当然でないことを。

 そして、初めて、豊かさを失って気づいた。

 アスラは絶望した。豊かさを失い、借金が残り、公爵家に国が乗っ取られるのだ。

「終わったな」




 豊かさの加護を外に放出させた責任を子爵令嬢アイナとその夫アレンに押し付けられた。食糧難で苦しんでいる国民たちは、逃げられないように城門に括りつけられた二人に石を投げたのである。そして、なかなか死ねない二人は、長いこと苦しめられ、最後は飢え死にしたという。




 戦の加護持ちであるアスラを奴隷のごとく使おうとした財貨の加護持ちサイファ。しかし、金ばかりで、肝心のエサを与えていないのだ。

 財貨の国となったそこに、近隣諸国は物資を与えない。どれほど金を積んでも、誤魔化された財貨には価値がない。それ以前に、もう、財貨の国には信用がないのだ。

 不毛地帯となった元男爵領を切り捨て、他の領地で作物を育てても、これまでしてこなかった農作業で、うまくいくはずがないのだ。庭師さえ農作業をさせられ、どうにか食糧を得ようとしたのだ。

 だけど、得られた食料は全て、財貨の国の支配者となった者たちが取り上げるのだ。結局、奴隷となった戦の加護持ちであるアスラにはほんのわずかしか入らない。

 とうとう、耐えられなくなって、アスラは騎士団、兵士たちを連れて、国を出て行った。奴隷といっても、止める手段を財貨の加護持ちサイファは気づいていない。

 契約書なんて、守る者がいなければ、ただの紙切れなのだ。

 軍事力を失った財貨の国なんて、簡単に滅ぼせる。俺は近隣諸国で加護持ちに恨みを持つ者たちを集めて、財貨の国を強襲した。

 城の構造も全て、暗部が調べ上げている。本当に、ザルだな。

 誰も抵抗なんてしない。さっさと逃げていくのだ。金を積まれたって、食べる物がないのだ。

 そうして、丸裸となった城の最奥に行けば、放蕩に耽るアイゼンと、金を数えるサイファがいた。

「すっかり、見違えたな、二人とも」

「お前、処刑したはず!!」

 アイゼンは俺のことは気づいていないが、恨みを持つサイファは俺のことに気づいた。

「お前たち、俺の記憶にある姿とは違うな。ぶくぶくと太って、醜くなって」

 いつぞやの王族と同じ姿をしていた。醜く太って、もう、優美さの欠片もない。

「お前、死んだと騙したのね!? だったら、あの戦争は無効よ!!」

 笑うサイファ。ここから逆転できると勝ち誇っている。

「いや、人質として出された王族は確かに処刑された」

「お前は生きているじゃない!!」

「俺は、国王の甥じゃない。王族だが、身代わりで来ただけだ。だが、処刑されたのは、国王の甥だ。だから、戦争は起こるべくして起こった」

「やっぱり、騙したんじゃない!! 卑怯だわ。そうやって、わざと戦争を起こさせたのね」

「お前の一族は、大陸中で恨みを買ってるんだよ。だから、今、その恨みを晴らすために、皆、やってきた」

 やっと、その時がきたのだ。

 アイゼンはよくわかっていない。サイファが恨まれているから、関係ないと思っている。そんなわけがない。夫婦なんだから、道連れだ。

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