私のエッセイ~第二百八弾:ボクサー列伝(11):マイク・ウィーバー~ It's Not Over Till It's Over!!
皆さん、お疲れ様です。 お元気してますか・・・?
私は、なんとかやっておりますです♪
さて・・・
本日紹介するボクサーは・・・
ものすごーく、『ドラマティック』な選手です。
『マイク・ウィーバー』。
あまりご存じの方、いないでしょうね・・・。
ウィーバーは、元・WBA世界ヘビー級チャンピオンです。
生涯戦績は、41勝28KO18敗1引き分け
「黒いハーキュリー(= 「ヘラクレス」)」の異名を持った、マッチョなハードパンチャー・・・スラッガーでした。
あまりパンチのスピードは速くはないんですが、左フックと右アッパーが特に強かったですね。
1979年6月22日、ラリー・ホームズの持つWBC世界ヘビー級王座に挑戦しますが、12ラウンドTKO負け。
そして・・・
1980年3月31日、ジョン・テートを15ラウンドKOで破り、WBA世界ヘビー級王座を獲得。
この試合・・・ウィーバーは、ボクシング史に永久に名を残す「快挙」「偉業」というべき、ものすごい奇跡を起こします。
王者テートは、当時無敗。
モントリオール五輪のヘビー級決勝で、あのキューバの怪物『テオフィロ・ステベンソン』にTKO負けしたものの、プロ入りしてからは、破竹の快進撃でヘビー級王座に就いていましたね。
で・・・そのテートに挑戦したウィーバーですが・・・
14ラウンドまで負けていました。
でも、このまま判定でテートの勝ちか・・・そう思われた、最終15回。
油断したテートのアゴに、ウィーバーの左ショート・フックが炸裂・・・テートは、ゆっくりとキャンバスに前のめりに沈み、立ち上がれずに、カウント・アウトされました。
ブラボー、ウィーバー!!
まさに、『It's not over,till it's over!!』。
つまり、『最後まであきらめるな!!』ですよ。
ボクシングでは、これまで数々の「逆転劇」というドラマが生まれ、人々を感動させ、熱狂させてまいりました。
でも、このウィーバーがテートを逆転KOに葬った試合ほどドラマティックな逆転劇も、そうそうはあるものではないでしょう・・・。
ウィーバーは、先に紹介しました、彼の戦績を見ても分かるとおり、非常に「負け」が多い選手です。
でも、勝った試合も負けた試合も、おもいきり、ビューンと振りぬくようなパワーがありましたし、その「負けっぷり」も、かなりいさぎよくてカッコいいです。
「基本、勝っても負けてもノックアウト」
それが、彼の大きな魅力ですね♪
では、そんなマイクの現役時代の勇姿を、おもな試合の動画でお楽しみ下さい。
m(_ _)m
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
1.『Mike Weaver vs John Tate』
→ UP主様は、「coachstrout’s classic fights」様。
→ ウィーバーが、最終ラウンドに、左フック一発で逆転KOした、歴史的な試合です♪
2.『Mike Weaver KNOCKS OUT Carl Williams』
→ UP主様は、「sweetfighters」様。
→ タイソンとも戦ったカール・ウィリアムズを、豪快にKOした試合。ウィリアムズ・・・ちょっと油断しましたね。
3.『Mike Weaver vs Gerrie Coetzee 1980 ITV』
→ UP主様は、「VINTAGE BOXING」様。
→ 南アフリカの強豪・・・のちのWBAチャンピオン「ゲリー・コーツィー」との一戦。ウィーバーの強打が炸裂する、気持ちのいいKO劇。
4.『Mike Weaver Vs Gerrie Coetzee Highlights』
→ UP主様は、「Boxing highlights」様。
→ 上の試合のハイライトです。
5.『MIKE WEAVER VS PINKLON THOMAS』
→ UP主様は、「Boxing Royalty」様。
→ ピンクロン・トーマスのWBCのベルトに挑戦した試合です。負けっぷりがたまりません。カッコいいっす。
ラストは・・・マニアックなコレ!!
6.『Boxe Lennox Lewis VS Mike Weaver (REDE GLOBO)』
→ UP主様は、「caiocesarx」様。
→ あのレノックス・ルイスとの、ヘビー級10回戦。当時、新鋭だったルイスが、古豪ウィーバーを豪快に一発KOする、戦慄の試合です。
これが一番画質が明るくていいですね。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【追記】
・・・私ね、いつも思うんです。
これは、なにもボクシングに限ったことではないんですが、勝負事には、必ず「勝者」と「敗者」が存在します。
でもね・・・
たとえ相手に、派手にKOされ、みじめにマットにはいつくばることになったとしても、それでもなお、相手を倒そうとして、なんとか必死に立ち上がろうとするボクサーの姿を、
「カッコ悪い」
「情けない」
「あわれだ」
といって笑えますか・・・?
私ね・・・
ウィーバーが、ピンクロン・トーマスやレノックス・ルイスにダウンさせられた、あの試合でも、それでもなんとか立ち上がろうともがく彼を見て・・・
本当に涙がこぼれました。
「あぁ・・・これこそ、ボクサーの鑑ってヤツだなぁ・・・。」ってね。
ボクシングの試合会場に来るお客さんって、なにも、相手をノックアウトして、レフェリーに誇らしげに片手を差し上げられる勝者だけを見に来てるわけじゃないんですよ。
そうやって、最後まであきらめずに、腐らずに、倒されても倒されても、最後まで試合を投げ出すことなく、そして勝負を捨てずに、あくまでも立ち向かおうとする、そんな敗者の「ファイト」が見たいんだと思います。
ボクサー自身の、自分のボクシングに対する「情熱」と「愛情」というものを見に、ね。
だから、マイクは・・・
戦績に「負け」が多くたって、KOされ続けたって・・・ずっと世界中のファンに、そして家族に関係者に支えられて、ボクシングを長くやってこられたんですもんね・・・。
m(_ _)m