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タッグトーナメント(6) ☆

「おおーっと、ここで神対巨人、鬼対人の闘いが勃発したあぁぁーーーっ!!」

「タユラ選手が呼び寄せた火雷大神ホノイカヅチは機動力に優れ、クラウディア選手が召喚した炎の巨人(フレイム・コロッサス)はパワーに優れています。どのような闘いとなるか見ものですね」

「そしてシルシ選手とユーリ選手は一対一……戦士ウォリアーランクの再戦となりました!」

「鬼の一族には”血隗けっかい”と呼ばれる身体強化術の保持者がいると聞いたことがあります。どうやら、シルシ選手のあの姿は血隗けっかいの力を発動しているようですね」

「どうやらシルシ選手は本気のようです! どんなバトルを見せてくれるのか、目が離せませんっ!!」


 * * *


七星命壊槍セブンスターデススピア!』

春時雨はるしぐれ!』


 武器と武器がぶつかり合い、互いの技が相殺する。

 もう何分もこの打ち合いをしているが、両者の力は互角。

 やっぱ強ええ。スキルの打ち合いじゃ決着付かないぞ!


「手ぬるいぞ! もっと本気でかかって来んか!」

「これでも本気なんですけど!」

「こっちから行くぞ!」

烈火竜咆れっかりゅうほう!』

『くっ……頑健がんけん!』


 シルシの大槍が赤く光り、ブオンという音を立てて突きを放ってきた。

 咄嗟にスキルを発動し剣で防御するが、衝撃を受けて後ろに吹き飛ばされる。

 鬼モードのシルシは一撃が重いのなんの!


「まだまだじゃあっ! 土杭……むっ!?」


 シルシが追撃でスキルを発動しようとした所、ぐらぐらと激しい揺れが会場を襲った。

 後ろの巨大決戦の余波だろうが、動きが止まった今こそ反撃のチャンス!!


雷迅脚ライトニングステップ!』


 雷氣を右足に纏わせて一歩踏み込む。

 俺の体は宙に浮き上がり、飛躍的な速度でシルシに突撃した。

 間合いは十分。神速の突き技をお見舞いしてやる――!


「もらったあああ!」

千雷せんらい刻冥断こくめいだん!!』


 手応えあり!!

 シルシの胸鎧を貫通し、胸元に剣が突き刺さった……のだが、シルシは苦しむどころか嗤いかけてきた。

 まさか、この状態から反撃する気か!?


「そうよ。これでこそ死合いというものじゃ!!」

血隗技けっかいぎ崩断くずしのたち!!』


 上段から叩きつけるような大槍の振り下ろし。

 剣を突き刺したままの俺は、避ける事もできずにシルシの必殺技をモロに受けてしまう。

 地面が割れる。全身にとてつもない衝撃を感じる。

 体が浮き、視界がぐるぐると周る。

 どしゃっという音と共に、俺は地面へと崩れ落ちた。


 * * *


「ちょっと炎の巨人(フレイム・コロッサス)、しっかりしなさいよ!」


 私は巨人の肩に乗って攻撃指示をしていた。

 しかし巨人の動きは遅い。一向にわんこ神の動きを捉える事ができないでいた。


「どんなものかと思ったら大きいだけですか。てんでなってませんね!」

焔神大射えんじんたいしゃ!』


 巫女姿の少女タユラが射掛けると、矢が3つの光線に分かれて飛来して、巨人の体に大きな穴をあけた。

 巨人は胴体と右足を左腕を撃ち抜かれ、ぐらりと体勢が崩れる。


「巨人、急速再生!!」

「その木偶ではただの的です。何度回復させようが火雷大神ホノイカヅチ様には勝てません!」

「な、なにおーー!」


 待て待て。冷静になれ私。落ち着いて今の状況を分析するのよ。

 相手は弓使い。弓がパワーアップしてて、超威力の貫通矢を撃ち込んでくる。

 巨人とシンクロナイズするのは無理ね。巨人ごと私を撃ち抜かれて終わりになりそう。


 わんこ神は炎の神様らしく火焔魔術は効果が薄そうだけど、神様といえど召喚生物。

 私が呼び出した巨人と大差ないはず。

 ダメージを負わせて消滅するか、術者を倒せば消える筈。


 それをどうやって達成するかだけど……。

 あ。何故か突然ユーリが話してた事を思い出した。

 捉えられないのなら、捉えられる範囲に追い込めばいいじゃない。


 巨人に命令して足元を勢いよく蹴らせると、そこそこの砂が舞い上がった。

 ふむ、これならいけるかも。


「巨人! 地面に両手を叩きつけて!」


 巨人が勢い良く拳を地面を叩くと、大きな揺れが発生して勢いよく砂が巻き上がった。


「なっ! 何をしてるのですか。辺りを砂まみれにしてどんな意味が……!」


 タユラはこちらを警戒して、砂埃から距離を取って後退した。

 よしよし、警戒してるわね。


 私は巨人に砂を舞わせながらタユラに向かうよう命令する。

 辺りは巨人の全長半分ほどの砂がもくもくと舞い散っていた。

 よっし、それじゃあ……。


「巨人、全速力でタユラに突撃!!」

「ひい! こっち来るなです!」


 突撃する巨人に貫通矢を撃ち込むタユラ。

 巨人の体に大穴が空き徐々に崩れていくが、突撃の勢いは止まらない。

 タユラはどんどん後退していき、既に闘技場の壁間際へと来ていた。


「さあ、覚悟する事ね!」

『フレイムウォール!!』


「なっ、なっ、なぁーーー!!」


 私はタユラの左右に炎の巨大壁を出現させた。

 逃げ道を封じられたタユラはパニクりながらも何度も貫通矢を射掛けるが、時既に遅し。

 私は崩れる炎の巨人ごと吶喊し、最後のダメ押しとして最大級の爆発魔法を壁の内側へと叩き込んだ。


『プロミネンスエクスプロージョン!!』


 ……悪いけど、負けてられないのよね!


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