タッグトーナメント
タッグトーナメント開催日。
闘技場を訪れると運営スタッフから控室に通され、既に数名の闘技者が出番を待っていた。
男女のタッグだけでなく、女性同士のタッグもちらほら見かけた。
見た目華奢な子もいるが、ここまで勝ち上がってきた実力者達だ。
誰と当たるかは分からないが、舐めてかからないように
その中で、リゾートホテルに居た銀髪ショートボブのお姉さんから声をかけられる。
「やあやあ、ユーリ君おっひさー!」
「お久しぶりです。ここに居るって事は、タムタムさんもタッグに参加ですか?」
「そだよ! ウドゥちゃんと私って、めちゃめちゃ強いからね! 優勝狙っちゃうよ~!」
よく見たらウドゥと呼ばれる銀髪オールバックのお兄さんも居た。
相変わらずこっちを睨みつけてきている。
「もし対戦になったら、手加減はしませんよ?」
「にゃはは! 威勢がいいねえ、望む所だよ!」
笑顔で立ち去るお姉さん。
さっきから朱が無言の圧を放ってきて怖いんですけど。
程なくすると運営スタッフが呼び出して来て、タッグ参加者全員決闘場のグラウンドへと降り立った。
辺りには大歓声が聞こえてくる。
よく見ると客席の一部にテーブルが置いた特設ステージが出来ていた。
「お集まり頂いた皆様、ようこそ大闘技場へ!! タッグトーナメントのシーズンがやって参りました! 闘技者による最強をかけたトーナメントが本日開催されます!! 実況はワタクシ、大会運営スタッフのアルクルがお送り致します! アルクルちゃんって呼んでくださーい! ……そしてそして、解説役として我らが運営スタッフのチーフ、デネボラさんにお越し頂いてます!」
「……デネボラです。よろしくお願いします」
「チーフ、もっと元気よくいかないとダメじゃないッスかぁ! ホラ、笑顔で自己紹介をお願いします!」
「うちのスタッフがうるさくて申し訳ありません。後で指導しておきます」
「たはーっ、キツイ! でもそこがイイです!」
何だ、この茶番。
犬耳のデネボラと、長いケモミミ……ピンクの髪から兎耳がひょっこり出ている少女が特設ステージに座って話をしていた。
よく見たらスピカと同じデザインの制服を着ている。
あの子は初めて見たけど、運営スタッフなのか。声でかいな。
マイクのような魔道具で声を拡大しているようで、会場全体に声が響いていた。
「気を取り直して……デネボラさん、タッグトーナメントについて解説をお願いします」
「ごほん。ではご説明いたします。タッグトーナメントはチーム戦の勝ち抜け方式です。このタッグルールの最大の特徴は2対2というダイナミックなバトルと、闘い方がポイントで評価されるという点です」
「相手チームが負けを認めたら2ポイント、相手チームの1名を撃破したら3ポイント加算されます。累計10ポイント以上獲得したらトーナメントの結果に関わらず次のランク進出となります」
「あれあれー? そんなお行儀良い説明しちゃっていいんですかぁ? 相手チームを全殺ししたらお得ってハッキリ言った方が分かりやすいですよ?」
「言葉に慎みがありませんよ、アルクル。ここまで勝ち抜いた実力者の皆様が撃破されるというのは、至極とも言うべき決闘が行われたという事です。見せ場が産まれたのであれば評価は高くあるべき、と大会運営は定めています」
「という事だよ! パートナーをポイントの餌食にされないよう、タッグ同士の連携が大事だからね!」
おいおいおい、聞いてねーぞそんな話!
もうちょっと緩い感じかと思ったら、ガチの殺し合いになるイベントじゃねーか!
負けても死にはしないけど、タッグ相手に気まずくなるじゃん!
いきなり負けられなくなったな!
「でもでも、トーナメントに優勝したら物凄い特典がありますよね、チーフ!」
「優勝者には10万Gの特別賞金と、最上位のランク……伝説ランクへのシード権が進呈されます」
「いきなり2段階昇格だよ! 最強の座への最短距離っ!」
「ちなみに、獲得したポイントはタッグパートナー両名に入ります。パートナーとの連携、自らのスキルに判断力……全て駆使して優勝を目指して頂きたいですね」
「……ではでは、長らくお待たせしましたぁ! これよりトーナメント組み合わせ闘技者の紹・介・だぁ!!」
ウサミミの少女はテンションが上がったのか、テーブルに足をかけてビシッと会場に指をさす。
下で待機していたスタッフが壁際の布を取ると、トーナメント表が現れた。
「まずはAブロックからの紹介だぁ!」
「銀華の拳闘士タムタム&機動要塞ウドゥ チーム!」
「対するは、死の魔弾レゾフ&凶眼アーヴィッツ チーム!」
「Bブロック!」
「幻想騎士ノア&精霊射手ルウィミス チーム!」
「対するは、緋の貴公子マグワイズ&青藍の嵐ディバイド チーム!」
「Cブロック!」
「紅玉の瞳クラウディア&百技のコピー剣士ユーリ チーム!」
「対するは、鬼姫シルシ&鬼巫女タユラ チーム!」
「Dブロック!」
「魔彩テンネレシオム&人形遣い・ポルクス チーム!」
「対するは、ゴーレムマスター・アスカ&鋼鉄操手・リリア チーム!」
「以上、8組・計16名によるタッグトーナメント、いよいよ開幕です!!」
名前変更と主人公の二つ名をちょっと変更加えました。
まだ固まってない所もあり、ちょいちょい修正するかもしれません。




