決闘者リウリウ その4 ☆
「オレは手札からフィールドマジックカード、『聖晶獣の里 アルカディアイランド』を発動!! このカードが存在する限り、聖晶獣と名の付くモンスターは墓地に行かず、フィールドに結晶化した状態で残り続ける!!」
げげっ、このカードまで発動された!
という事は……フルパワー状態のエースモンスターが来る!!
「オレは火・水・風・土の4属性の聖晶獣モンスターを全て結晶化させ、手札から最上級モンスターを特殊召喚する! ……楽園の守護者よ、今ここに顕現せよ! 聖輝晶竜スパークル・リベレーター・ドラゴン!!!」
4体の聖晶獣モンスターが色とりどりの光を発しながら結晶へと姿を変えていき、ヤツの手札からプリズムの輝きを放つモンスターが現れた。
キラキラと光を反射する鱗をした、蛇のような巨大な胴体と、そこから突き出た細い両腕。
カメレオンのようなエッジの利いた顔の頭上には、天使の環のような魔術紋様が光り輝いていた。
例えるなら、白色のキングコブラに腕を付けて、何百倍にもデカくしたような感じだ。
白き竜は俺の上空から大きな声で威嚇してきた。
……すげえ迫力! アニメだと何とも思わなかったけど、実際に対峙するとこんなにデカいのか!!
会場のボルテージは最高潮に達し、歓声はいつしか青年の名……リウリウコールへと変わっていった。
青年はその歓声を聞いて、感極まっているようだった。
「くうぅぅぅ、こんな大勢にコールされるだなんて……最高だな!」
「そ、そんなに嬉しいのか?」
「そりゃそうさ! 最近じゃ動画サイトの再生数が少なくなってきて、何やってもイマイチだったからなぁ。……そうそう、RYURYUって名前で実況主やってたんだけど、知らないかな?」
「えええ、RYURYUさん!? 一時期は動画めちゃめちゃ見てましたよ!」
「お、そうなの!? 異世界でファンに会えるとは驚きだなぁ」
一時期ダンモンにハマってた頃、動画サイトで対戦動画を見漁っていた事があった。
中でも、特に見ていたのがRYURYUさんの動画。
原作のリスペクトを大事にしている実況主で、プレイングやカードの説明が上手くて参考にしていた。
再生数は普通だと思ってたけど、気にしてたのか……。
「悪いけど手加減はしないよ、少年。ダンモンの主人公・リウスも言ってただろ。バトルは全力を尽くすから楽しいんだってな」
「わかってますよ。俺だって負けるつもりはありませんから」
「では覚悟してもらおうか! オレは聖輝晶竜スパークル・リベレーター・ドラゴンで少年に攻撃!!」
スパークル・リベレーター・ドラゴン……長い、もう聖竜でいいや! 聖竜は光属性・攻撃力2500の大型モンスター。
攻撃力は鳴響渦穿と同じだから反撃すれば倒せる筈だが、聖晶獣が結晶化してる今の状況がとにかくマズい。
この状態だと、聖竜は厄介な能力を複数使う事が出来るのだ。
……やべ、聖竜への対抗策が全然思いつかない!
俺にも逆転のカードくれよ!!
「行けえ! 光輝のセイクリッド・レゾナント!!」
「チクショウ、やってやらあ!」『龍気!』『大界・鳴響渦穿!!』
聖竜の頭上にある魔術紋様が一際輝いて、聖竜の口から極太ビームが放たれる。
赤いオーラを纏って必殺技で対抗すると、発生した大渦と光線が衝突して力が拮抗した。
「うおおぉぉぉぉぉぉ!!!」
「ガアアァァァァッッ!!!」
全身全霊で必殺技に力を注ぐが、どうやっても攻撃力は2500から上昇しなかった。
やがて大渦と光線の衝突地点で大爆発が発生する。
「聖輝晶竜スパークル・リベレーター・ドラゴン、第1の効果発動! 結晶化モンスター1つをデッキに戻すことで、このターンの破壊を無効とする! 堅牢のプリズム・リベレーション!」
青い結晶が浮き上がり、青色の軌跡を描きながら青年の持つダンジョン・ディスクのデッキへと吸い込まれていった。
やっぱり使ってきたか! ってことは当然……
「さらに、第2の効果発動! 結晶化モンスター1つをデッキに戻すことでこのターン、もう一度攻撃宣言する事が出来る! 反逆のプリズム・リベレーション!」
「ぎゃあああ! 来たぁ、二回攻撃!!」
「またさっきの必殺技で対抗するかい? でも、君のリソースはいつまで持つだろうね?」
やばい、見抜かれてる。
鳴響渦穿は俺の持つ最大威力のスキルだが、威力と比例して消費SPも高かった。
2回の使用で残りSPは半分以下。闇雲に使ってちゃ敗北必死だ!
「光輝のセイクリッド・レゾナント、二連打!!!」
「剣式変更! 切り裂け、魔竜喰らい!!」
聖竜の口から極太ビームが再び放たれ、剣を構える俺に襲来した。




