普通の教師に生徒から手紙が来たらしい
放課後、女子生徒に呼び出された。
「私…」
キーンコーンカーンコーン
「今日はここまで。」
そう、俺は中学教師をしている。
加藤 真崎。二十五歳独身。
「あ、あのっ、先生!」
一人の生徒に話しかけられた。
田口 真奈という生徒だった。
「ここの問題ってどうやって解くんですか?」
「あぁ、田口さん。ここは…」
「先生、ありがとうございます!」
「いえいえ、また分からなかったら質問してくださいね。」
「はいっ!」
田口さんは席へ戻って行った。
田口さんは勉強熱心で成績も良く、生徒や先生からも好かれる。
俺も、あんな人になりたかったな。
そんなことを思いつつ一日が終わっていく。
と、思ってた。
俺のノートに一枚の手紙が入っていたのだ。
「放課後、音楽室に来てください。」
これは、どういう手紙か。
告白…なんて…ことはない。
じゃあ、質問…?
なぜ手紙?
疑問が浮かんでくるばかりだ。
とりあえず行ってみることにした。
何だろう?誰だろう?
考えているうちに音楽室へ着いた。
「失礼します…」
音楽室には誰もいなかった。
その変わり、ピアノの上に手紙らしきものが見えた。
先生へ
間違いない。
そう思い、手紙を開けた。
その中には、
「私は先生が好きです。先生と仲良くなりたいです。」
と書いてあった。