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説教好きな冒険者~全てに怒れる召喚されし者~  作者: アールエス
第5章 スーサイド再び
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翼竜発見

「気持ち切り替えてるか・・・さて、質問だ!

ヴァイス?何故俺はグランドラがいると思った?」

「え?リケラの話を受けてからではないのですか?」

「半分正解だな!フィルとルティ分かるか?」

「キュイ?キュゥン…」

「ルティ殿は分からないそうです…

私は以前主殿がグランドラを倒した場所だからと

思っていますが違うんですか?」

「う~ん…場所は似てるが違うな!

ガデルとブラッドは?」

「俺は・・・分からんな…」

「某も全く…」

「2人も分からんか・・・

最後にフィルの翻訳でリケラとケル!」

「グルァ?」「ウォン?」

ケルの真ん中の頭が答えた。

「2人はなんとなく居たと感じてるそうです。

違和感を感じてると…」

全員が答えきる。


「そうか…違和感を感じてるのは正解だな!

なら答えを言う前に簡単な質問だ?

俺がグランドラと会ったのは?フィル?」

「確か川ですよね?」

「正解だな!ブラッド!

リケラがグランドラと会ったのは?」

「同じく川ですね」

「そうだな!川だ!つまり共通点は川!

ではルティ!グランドラがいた理由は?」

「キュイ?」

「餌と水を得る為?と答えてますね。」

「正解だ!さて違和感を感じたリケラとケル?

どんな違和感を感じてる?」

「グルァ!」「ウォン!」

「2人共に視線がいつもより低い感じがするそうです!」

「視線が低いね…大分近づいたな?最後にガデル?

なぜリケラとケルは視線を低く感じた?」

「視線を・・・まさか!?」

ガデルは質問の答えに気づいたのか足元を見る。

「なるほどな…この場所、グランドラが

さっきまでいた場所なんだろ?トキ?」

ガデルの答えに全員が足元を見た。

ヴァイスは同時にしゃがみ土を触る。

段さが出来ており最近踏んだと思われる

固さの地面に、足跡に気づいた。


「先生?こんなに地面が固く成る程

グランドラは大きいんですか?

それにこの足跡も大きいですよ?」

足元は緩やかな坂が出来ており

気付かないほどの地面と凹みの段さがある。

地面は踏まれて固くなり土を掴めない。

大きさは足跡だけで50mぐらいはある。

それが4ヵ所あり今いる場所は後ろ左足の部分。


「全員が気づいたみたいだな?

正解だ!ガデル!グランドラここにさっきまでいた!

そして・・・今はあそこだな?」

トキが指を指す。

指を指した先はなにもない。木が生い茂る風景。

全員同じ場所見ても違和感が分からない。

地面に凹みも見えない。いるのかも分からない。

「トキ?いるのか?見えないぞ?」

「そうか・・・これなら?」

トキは掴めないはずの地面を掴み丸める。

土を拳大の団子状にして指差した場所に投げた。


軽く投げた土は木の頂点に向かったが

当たる前に何かにぶつかり広がった。

しかし感じなかったのか動く気配を感じさせない。

その場にいるまま土だけが宙に浮いていた。

土が少しずつグランドラの体面に沿って落ちていく。

途中土の形が魚の鱗の形になり段差をつくる。

全部落ちるまで1分以上は掛かったが動かない。


「擬態凄いだろ?あれがグランドラだ!

あんな土では動かない…

動揺もしないし反撃もしないし気づきもしない…

あいつにとっては人間で言う小虫が当たった程度!

流石は元スーサイドの大ボスだな!

俺の時よりは小さいかな?それでも木より大きいな!

リケラは奮闘したが皆はどうかな?

反撃されるかな?してくれるかな?」

トキは意地悪な質問を全員に出した。


全員が上を見上げていた。

今のリケラは高さが800mある、

以前リケラが対峙した時は一回り小さい600m。

だが今は同じ大きさで擬態している。

今日は雲一つ無い晴天。

見えるはずのない頭を見上げていた。


「あ、見えてないと思うから

全体像伝えるからな?良く聞けよ!

今は翼竜は横に寝そべってる状態。

全長はたぶんリケラと同じ800mぐらいかな?

首は200mぐらいの長さでケルと同じ三つ首、

顔は…ギザギザの襟足に蛇っぽい頭な!

体はでかいな!たぶん…500mぐらいかな?

牛みたいな体してるが足は短い。

それでも円筒の足は直径100mあるかな?

四本足で足の形は鋭い三本爪を持ってる。

大きさは・・・50mかな?踵にトゲあるな!

翼は2翼でコウモリの形している。

鱗は土で見た通りの魚の鱗しているが

腹下は無いな!皮膚が見えてる。

尻尾は二股で100m!円錐形してる。

大体こんなところかな?リケラ?

対峙した時と変わってないか?」

「グ、グルァァ!」「合ってます!」


「そうか・・・やっぱり…

残念なお知らせだがリケラ?

こいつはグランドラと違うぞ?

グランドラは2本足の翼竜だぞ?

全長は1.5kmぐらいかな?

四翼の翼で空中へと高速で飛び立つ。

頭は嘴あってな鋭いんだよ!

鳥みたいな頭と思えば良いかと思う。

尻尾は漁師が使う銛って分かるか?

先が鋭くて体から抜けないように逆にも尖らしてる。

グランドラの尻尾も同じ形の一本だ!

それが四方向に大きさの違うトゲがあってな?

体に向かって鋭く尖ってる。

こいつはな?ヒュドラって言うんだ!

複数の頭を持つ竜でな・・・強いぞ!

まさかスーサイドに居るとは思わなかった…」


トキの発言に全員が驚く。

見えない体を詳細に教えるトキ。

どうやって見えてるのか疑問が頭に浮かぶ。

そしてグランドラと思っていた翼竜が違っていた。

ヒュドラと聞きトキの説明を受けてリケラと

見えないヒュドラを何度も見てしまった。

体の大きさを確認するために。

そんな大きな全長していて擬態している。

強いのに擬態までしてる。

その意味に気付き、ヒュドラに畏怖した。


リケラはトキからグランドラと違うと聞いて

勘違いしていたことに落ち込んでいた。

以前リケラはトキからグランドラについて聞いていた。

翼竜だと理解していて戦うと聞いた通りに戦っていたので

違うとは思わなかった。


トキはグランドラとの思い出に浸っていた。

グランドラは

川で溺れていた地竜を食べた翼竜だ。

巨大な四翼を羽ばたせ

銛のように4つの返しがある鋭い尻尾。

古代の翼持つ恐竜に似て足は2つ。

山ほどの全長で不思議な鱗を持つ。

川で溺れた獲物を肉食魚で弱らせて

同時に食べて水を飲む一石三鳥を狙う

狡い、いや賢い翼竜だった。


トキは思い出から現実に戻り考える。

ヴァイス達にやらせるか、俺がやるか。

幻獣には違いないからな。

俺が討伐しても良いがせっかくいるんだし

ヴァイス達にやらしても良いかと考える。


考えた結果・・・

「よし、決めた!ヴァイス達だけで討伐しろ!」

「本気で言ってるんですか?死にますよ!!」

「死んだらそれまでだったって事だろ?

今更なに言ってるんだ?ヴァイスは?

俺達は冒険者だよ?冒険者!

あのな?世の中そんなに甘くは無いんだよ?

殺る奴は殺られる覚悟を持て!

スーサイドで沢山殺って来ただろ?

俺はそんな教えをしてきたつもりなんだが…

なんだ?甘えてるのか?怯えてるのか?

常に教えてるよな?この世は弱肉強食の世界!

生きるか死ぬかの2択しか無いんだよってな?

言っておくがヴァイスだけでとは言ってないぞ?

ヴァイス、フィル、ルティ、ブラッド、ガデル、

リケラ、ケルで殺るんだ!

ここで死ぬなら死ねば良いと思ってるよ?

俺も同じだからな?死ぬ時は死ぬんだ!

それが早いか遅いかの違いだからな?

親より姉より先に死ぬのが嫌なら殺れ!

不幸とか理不尽とか不条理とか言うなよ?

世の中そんなものだからな!

俺はまだ優しいと思うけどな?

準備期間与えてるし敵の詳細も教えてる!

普通はそんな事相手に教えないからな?

弱点を教えて殺してくださいと言ってるのと同じ!

そしてそんな敵は確実に絶対に居ない。

さて理解してくれたかな?

今から5分の準備期間を与えよう!

過ぎたら俺が殺気当てて攻撃するからな?

大丈夫だ!遺品は拾ってやるよ!そして

仇もちゃんと討ってやる!

リケラは2戦目だから大丈夫だろ?

さて準備開始!!」パン!!


トキは懐中時計を出して蓋を開けて時間を測る。

「・・・やるしかないか…全員生きろよ!」

「分かってます!まさか先生がここまで厳しいとは

思ってなかったですよ…ガデルさん…」

「皆同じ気持ちだ!しかも俺が一番この中で弱い!

トキは言ってないだろ?

制限解除するなってな?だからいけるだろ?」

「!?・・・そういえば言ってないですね?

だったら頑張ります!!ガデルさん!」

「私も空中からサポートします!」

「コォォン!」

「ルティ様も全力ですね?では私も2本でいきます!」

「「「ワオォォォン!」」」

「グルァァァ!」

ヴァイス達は制限せずに戦う決意をした。

ガデルは腰から短刀を2本持つ。

ヴァイスは剣に青い炎を纏わせる。

ルティはゼクスマーブルテイルに戻っている。

フィルは空に飛ぶ準備をしている。

ブラッドは甲冑を纏い両手に大小違う

金属バットを構える。

リケラとケルは唸りながら戦闘を待っている。

それぞれが戦闘準備を終えてトキの合図を待っている。


暫くしてトキは懐中時計の蓋を閉める。

「さぁ!始まりの合図だ!!」

トキが告げると異常な殺気が周囲に漂い始める。

擬態しているヒュドラも殺気に気づいたのか

寝そべってる姿から戦闘できる様に立ち上がる。

ドシン!!

ヒュドラの足音が聞こえて擬態が解除され

巨大な体が姿を現した。

トキに言われた姿をしている。

現在ヒュドラの100m横にヴァイス達がいる。

トキは懐中時計と違う方の手で魔力を練り出す。

30cmの刃がバチバチと音をたててる。

電気の刃を作り出して笑いながら投げる。

ヒュドラは攻撃に気付いて避けようとするが

落雷の如く速い速度で放たれたトキの手と繋がる刃が

後ろ左足に当たり体が痺れ、当たった所は焦げ割かれた。

しかし一部のみ細胞が死滅し即死とはいかなかった。

トキは獰猛に笑っていた。

これでも殺られないのかと…痺れただけだと…

トキの放った電刃は落雷と同じ電圧、

電流を持っている。


さてここでウィッキー先生と助手が解説します。

落雷時の電圧は200万~10億ボルト、

電流は1千~20万、時に50万アンペアにも達する。

この高電圧と大電流が人を死傷させ、

この大電流によってもたらされる、

プラズマが発生するほどの熱(ジュール熱)

が建物などに被害を発生させる主因である。


トキは電刃を放電させる前に空気に

電気の通り道を作り出している。

通り道は先駆放電(ステップトリーダー)

帰還電撃(リターンストローク)

電撃が流れるのは帰還電撃である。

両方共にマッハで動く為に生き物では

目で追える速度ではない。

以上、先生と助手の退出です。


ヴァイス達はトキの放った電刃のバリバリと

鳴る轟音に顔色変えずにヒュドラへと向かった。

ガデルは短刀を投げて鞘を持ち前足へ撲りに向かう。

ヴァイスはルティに乗り青い炎を長く刃にして

後ろ足を狙う。

ルティは2尾でヴァイスを支えて

残りの4尾で数種魔法を放つ。

リケラは体を丸くさせブラッドが

フルスイングしてヒュドラの胴へと打ち込む。

フィルとケルは陸と空から魔法を放ち

全員の補助に徹底する。


ヴァイス達は初の連係での強敵に立ち向かっていく。

トキは1km離れた場所に避難して見守り

懐中時計で時間を測っていた。

今回は他のところからも資料を探してます。

似ている所もあると思いますが

どうか寛大な心で見ていただけると助かります。

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