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説教好きな冒険者~全てに怒れる召喚されし者~  作者: アールエス
第8章 反乱軍
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バルハラ平野の砦

トキは現在アーニア達を連れてマンモスの上にいる。

「トキ何してんだ?」

ガデルは何かを書いてるトキに疑問を抱く。

「何って、手紙だよ!図鑑での送信のみのな?」

図鑑に手紙を挟むとエクサクロスの管理者と

坂口先生へ手紙が届くようになっている。


「未だに返事がないのか・・・心配だな…」

「心配か?しなくていいぞ!遊んでたから!」

「なんで分かんだよ!もしかしたら・・・」

「あー、ガデル?最悪を想定しなくて良いぞ?

実はな?マンモスの袋の中はな?

何故か次元がずれてたんだよ!

俺が入って10分以上死闘繰り広げてても

出たら袋に入ってから1分しか経ってなかった…

その袋の中で次元を間違えたのか

管理者の白い部屋の扉が有ってな?

開けると俺に気付かずにゲームしていたよ。

俺の世界のゲームをな?

俺はゆっくり閉じて再び開けると

マンモスの水晶部屋だった。

なんやねんって思ってたらサイクロプスが

3体現れてな?1体倒したらその3倍の

30mあるオーガが現れて死闘をしていたよ!

そのときの苛つき等を送りつけようかと思ってな?

よし、書けたからおくるわ!」


トキはストレージから図鑑を取り出して手紙を挟む。

手紙が直ぐに消えてし図鑑だけが残ったので

ストレージにしまった。


「あの中で激闘していたのか?」

「10mのサイクロプスと30mのオーガとな?

オーガが途中進化したり、

いく道に凶悪な罠が張られてて焦ったぜ!」

「そのわりには怪我してないな?」

「治したからな!全身燃えてたぜ!」

「サムズアッブするな!何気にウインクもやめろ!

流石ブレイブマンモスの袋ってところか?

勇気を試すと…」

「あれは勇気を試すとかじゃなくて

俺以外なら死んでるぞ?」

「自慢にならんぞ?お前はどうやったら死ぬんだよ!」

「・・・老衰?」

「じゃあ後50年以上は死なないんだな?」

「冗談だよ!冗談!

もしかしたら急にポックリ逝くかも知れんぞ?」

「死にそうにない奴が何言ってんだよ!」

「お?逝くと言ってを掛けたのか?」

「掛けてねえわ!

で?なんでフィル達は落ち込んでんだ?」

フィル達はマンモスに乗ってから

円の形になって落ち込んでいた。


「なんでも街に魔物コボルトの住人がいて

核破壊をしようとしたら住人に追いかけられて

街の核を破壊したら住人が消えていく姿を

見たらしくてな?

最後にこれがお前達が起こした結果だ!

みたいな事言われて落ち込んでるらしい!」

「なんで無人の筈の迷宮の街に喋るコボルトいるんだ?」

「さあな?そういう迷宮だったんだろうよ。

さてそろそろ砦に着くが・・・

ホウリョの砦と同じ形してんな?」


砦は石造りの建築物。

400㎡の敷地に2階建て。

上部はアーチ状になっている。

「あれは中から2階に上がるパターンかな?

地面見ると石畳になってるし埋まってる可能性は

少ないかな?」

「ってことは2階に核があるってことですか?先生」

「ヴァイス、その可能性が高いだけで

もしかしたら1階にあるかもしれない…

なんてのは入れば分かることだからな!

全員で行くのは・・・厳しそうだな…」

トキは振り向き落ち込んでいるアーニア達を見る。


「ですね…ではアーニアさん達はお留守番で

僕達だけで行きましょう!」

「ヴァイスなんだか張り切ってるな?」

「最近目立ってないんですよね…

先生はバトルシーンがあって、

ガデルさんは監視の場面あって・・・

僕の最近の出番ってマンモスの鼻で

シルと滑ってただけですよ?」

「良いんじゃねえの?

何も出てないよりは?」

「先生?バトルがあったから気分よくなってますね?

あれだけ作者へ愚痴ってたのに…」

「ヴァイス君?大人の事情ってやつだよ?

砦で頑張れば良いさ!俺も頑張るからよ!」

「ガデルさん…そうですね…頑張りましょう…」

ヴァイスとガデルは互いに励まし合う。


トキ達はマンモスから降りて砦の前に着く。

「高いなあ・・・」

「高いですねえ・・・」

「そうだな・・・」

「ワウゥ・・・」

マンモスから見てるとそう思わなかったが

50mぐらいの高さがある。

門の大きさも通常よりも高く10mはあった。


「これさ?マンモス乗ってても行けるんじゃねえ?」

「・・・そうですね・・・

マンモスがしゃがめれば行けるんでしょうね?」

「お前ら楽しようとしてねえか?」

「「ギクッ」」

「そ、そんなわけ無いよな?ヴァイス?」

「そ、そうですよ!ガデルさん!

な、何言ってるんですか!」

「お前ら…ばれる嘘は止めてくれ…

シルなんかマンモスに乗り込もうとしてるじゃねえか!」

シルがマンモスの鼻を伝って登っている姿が見えた。


「あ、ずりぃぞ!シル!」

「そうですよ!ずるいです!」

ガデルとヴァイスが自分達がしようとした事を棚に上げて

シルに怒る。

「やっぱり思ってたか…わざと登らして正解だったな!

シル!降りてきて良いぞ!」

「ワウゥ・・・ワン!」

シルが滑り台の様に降りてくる。

降りてきたシルにガデルが撫でて誉める。


「さて二人とも?シルに言うことは?」

「「ごめんなさい」」

「よし、ではいくとするか!」

「ヴァイス?立場逆になってねえか?」

「一矢報いたかったんでしょうね…」

トキ達はガデルを先頭に砦に入っていった。


砦に入ると暗闇が続いていく。

暗い廊下の先に明かりが見え向かうと

社交会場のようなシャンデリアが天井にあり、

目を覆う仮面を被った人間らしきもの達が

礼服を着て優雅に踊っている。

奥には2階に上がれるような大きな階段があり

レッドカーペットが全体に敷かれていた。


「・・・場所間違えた?」

「暗闇でしたからね…どっかに横道が・・・」

「無かったからな?現実を見ろ!」

「だってよ?場違いだろ?完全に。

ここは迷宮だろ?何故ダンスホールがあるんだよ!

それに踊ってる男女は誰だよ!

中には兵士らしき奴も踊ってるぞ?」

「反乱軍と王国軍入り雑じってますね?」

「ハハハハハ!それは私の力だよ!」

急にダンスホールが暗闇になり階段の最上部に

ライトアップされたマントを羽織った男が現れる。

白髪に青白い顔の男がコツコツと階段を降りてくる。

階段から降りるとダンスホールが明るくなった。


「・・・あんた顔色悪いぞ?

寝てた方がいいんじゃないか?」

「そうですよ!薬貰った方が良いですよ!」

「髪も白髪だし…苦労したんだな…

階段を降りないでしっかり養生した方がいいぞ?」

「ワウゥ…」

トキ達は男を見て心配そうに話しかける。


「うるさい!顔色は元々からだ!

白髪も生まれつきだから!

犬まで心配するな!惨めになる…」

男は怒り、感情のまま言葉にする。


「まあ、ボケはこれぐらいにして、

あんたは何者だ?」

「私はこの砦の守護者!

鬼属のブラッドだ!」

「名前が被ってる!違う名前はないのか!

鬼もあいつと被ってるから違う言い方しろ!」

トキはブラッドに異議を申し立てる。

牛鬼侍のブラッドと被るからだ。


「そう言われても・・・

吸血鬼だし…ファミリーネームを変えろって言われても…」

「ならファーストネームはなんだ!

フルネーム言ってみろ!」

「フルネームか…

バスティオン=サカー=ブラッドだ!」

「名前が長い!ミドルネームなんて何故あるんだ!

直訳したら砦の吸血鬼でそのままじゃないか!

もっと捻ろよ!名前をよ!

もうお前はサカで決定な?はい、決定!」

トキは名前をなじり勝手に名前を

アダ名をつけてしまった。


「さて、サカよ?俺達を進ませてもらっていいか?

お前の相手は正直ボケと突っ込みで飽きたんだ!

だから迷宮核のある場所教えてさっさと

消えてくれないか?

出オチキャラだってわかってるからよ?

ほら、早く教えろよ!」

トキはサカに早々と囃し立てる。

トキの言葉にプルプルと体を震わせるサカ。


「さんざん好き勝手言いやがって…

誰が言うかよ!誰が出オチだ!

もういい、お前達を優雅に踊らせるつもりがやめだ!

大人しくこいつらに喰われてしまえ!」

サカの言葉に反応して

ダンスホールに居た男女が口を大きく割けながら

牙を剥き出しになり、

ドレスや礼服の背中からコウモリの羽が生え

空を飛び爪を尖らせてトキ達に襲い掛かる。

トキ達は囲まれてしまった。

トキ達は反応して武器を取り出して反撃を試すが

牙や爪が固く、その場で膠着状態になってしまった。


「ハハハハハ!私を怒らせた罰だ!

その場で干からびて死んでしまえ!」

サカは高笑いし嬉しそうにトキ達に死を告げる。



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