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親愛なる君へ

作者: 佐々木 和真

 僕にとって、君は光でした。こんなにも日常が輝くものでこんなにも幸せなことだってことは知らなかった。

 僕は君に出会うまで毎日がとてもつまらなかったよ。朝起きて、食事をして、学校に行って、勉強をして……。元々友だちも居なかったたら誰かと会話することもなかった。毎日代わり映えもないから、そんなもんだろって思ってた。それに、あきらめてた。



でも、

君は、

僕のすべてを変えたんだよ。



朝、目が覚めるということ。

温かい食事が食べれるということ。

学校に行けるということ。

勉強ができるということ。

友だちをつくるチャンスが山のようにあるということ。

そんなもんって思ってきたものが、今まで当然だと思ってきたものが当然ではないということ。

あきらめてきた自分がどれだけもったいないことをしてきたのかだって君が教えてくれた。



 真っ暗な僕の元に光を差し込んでくれたのは君だ。


 僕をこんなに感情豊かにしたのも、幸せを教えたのも、失う恐怖を教えたのも、涙を流すことを教えたのも全部君だ。君なんだよ。


 今、僕は心が苦しいし痛いんだ。でも、病気ではないと思うんだ。だって、君が闘ってきた痛みや苦しみに比べたらきっと痛くも苦しくもないと思う。でもそれでも、涙も止まらないんだ。いくら拭いてもとまらないんだ。痛くて、苦しくて、涙が止まらないけど、僕はもう独りではないから乗り越えれると思うんだ。君が僕にくれた沢山のものや心たちが僕を支えてくれる。


 君が前教えてくれた遠い国の話で、苦しみとかが詰まった箱を開けたら最後に残るのは希望だったって言ってたよね。その時は、嘘だって思った。でも、僕も箱を開けた人のように絶望の中に落ちたときにね、そこに居たんだ、希望が。確かに居たんだ。君が僕に光の見つけ方を教えてくれていたから、ちゃんと見つけられたよ。


 君は本当にすごい人だね。すごい人なんて表現は君に笑われてしまうかもだけどね。でも君以上にすごい人なんて居ないよ。たぶん、僕の中ではこれからも変わらないと思うんだ。



だから、

きっと、

神さまは君を自分の側におきたくなったから連れて行ってしまったんだね。神さまはずるい。でも、僕が神さまだったらそうしちゃうかも。


 きっと君はどこに行っても君らしくいるだろうし、そっちでの生活は心配してないんだ。いつか僕がそっちにいったら、色々と面倒をかけると思うけどよろしくね。


それじゃあ、また君にお手紙書きますね。

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