12_B__01_02 第12話 Bパート 分割 1 / 2
第12話 Bパート 分割 1 / 2
【 第12話 概要 】
サブタイトル:計算しないが分数だ。/拍子がおかしい。/(この中から1つだけ採用する)
OP曲前:回想、シメジ婆さんの葬儀。訃報の葉書には、ひらがなで「ほめてほしいことを おしえてください」とある。現在、吹奏楽の先生の家。黒リボンのタロットの後ろの絵は、シメジ婆さん。
Aパート:調律のモアレ模様、テルミン。根音とベース音、分数コード、アッパー・ストラクチャなど表記あれこれ。音符がさくらんぼの形。吹奏楽編曲で和音、偽終止、感動をメモ。トロール将軍のプロポーズ。
CM明け:缶コーラを飲む「コクッ、コクッ」の音が、『かえるの合唱』。
Bパート:『茶つみ』『誕生日』の拍子勘違い。不完全小節は最初と最後を足す。トレモロと、音の交代。トリルに付く臨時記号。2拍子と4拍子の違い。ステラの恋の告白はミッツが代行。ミッツの百合じゃれと恋愛指南。ミッツが泣いた?
Cパート:ハルとステラが、付き合うことを、ヤッ子に報告。
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▼ Bパート。 ▼── ──▼
ハル、ミッツ、ステラ、ショージ。下校中。公園で、小学生が『茶つみ』で手遊びしている。
ハル。小学生の手遊びを見て。「楽しそう」
ステラ「うん、ああいう手遊びって、大好き」
ハル「女の子って、ああいうのが好きだよね」
ステラ「普通に会話してて、偶然に同じことを言ったら、「ハモったー」で面白いでしょ」
ショージ「アンサンブルも、息がぴったりなのが、醍醐味だよね」
ミッツ「あたしは、1人でピアノばかりしていたから、そういうのは、経験が少ないけど」
ステラ「ああいった、手遊びでなくっても、ただ机の上で、指をトントン叩くだけでも、友情が生まれるんだよ」背景に絵。2人が向かい合う。片手を机上に置き、拳から人差し指だけを出して、トントン。徐々にテンポが合う。
ショージ。ステラに向かって「知ってるかい? 『茶つみ』って変拍子なんだぜ」
ステラ「変拍子って、何でしたっけ? 教わったような気がするけど」
ショージ。得意気に「変な拍子ってこと」
ハルとミッツは、耳打ちしながら、にやにやしている。
ショージ「いいか、数えるぞ。♪なつもちーかづく……」
背景に、歌詞と拍の数字。
1行目「な、つ、も、ち、か、づ、く」で7。
2行目「は、ち、じゅ、う、は、ち、や」で7。
3行目「トン、トン」で2。
ショージ「ホラ」
ステラ「本当だ。全然気づかなかった」
ショージ「ついでに、『ハッピーバースデー』も、そうだぞ。♪ハッピ……」
背景に、歌詞と拍の数字。
1行目「ハッピ、バース、デイ、トゥー」で4。
2行目「ユー、ー、ー」で3。
3行目「ハッピ、バース、デイ、トゥー」で4。
4行目「ユー、ー、ー」で3。
5行目「ハッピ、バース、デイ、ディア」で4。
6行目「スーテ、ラ、ー」で3。
7行目「ハッピ、バース、デイ、トゥー」で4。
8行目「ユー、ー、ー」で3。
ステラ「えーっ! これもそうだったんだ」
ショージの鼻に花が咲く。
ミッツ。ショージの肩を、トントンと叩く。「もしもし、ショジショジ君」
ショージ「変な呼び方をするな」背景に、ショージの名前「東海林・翔児(しょうじ・しょうじ)」と表示。
ミッツ「『茶つみ』も『ハッピーバースデー』も、普通の拍子なのですが、よろしいですか?」
ショージ「だって、今、ちゃんと数えただろう」
ミッツ「『ハッピーバースデー』は、拍を1つ間違えていたし。ねえそうでしょ」ステラに同意を求める。
ステラ「そんな気がしたけど、黙っておいたの」
ショージ。鼻に咲いていた花が萎れる。「そ、そんなぁ……」
ミッツ「『茶つみ』は4拍子、『ハッピーバースデー』は3拍子。ここで楽譜を書くのは大変だから、これを見て」と、肩の後ろを指す。
背景に『茶つみ』と『ハッピーバースデー』の、歌詞と数字。歌詞の休符部分には、休符を書く。スペースの関係で、最初の部分だけ。「1拍目からではない」がわかるように、小節線も書く。
ミッツ「この歌が勘違いする理由は、歌の始まりが1拍目じゃないからだよ」
ショージ「そうだったのか……」
ミッツ「それから、『ハッピーバースデー』では、ここ……」歌詞を指す。「で、1拍多く数えていたよ」ウインク。
ショージ「ステラちゃんも、ウインクして」
ステラ。両目を瞑る。
ハル「歌の始まりから、「1、2、3」と数えたから、おかしくなったんだ」背景に『茶つみ』の歌詞と、正しい拍の数字と、誤りの拍の数字。
ステラ。納得する。
ステラ「4拍子と2拍子って、違うんですか?」
ハル「あ、それは俺も知ってる。教わった」
ステラ。喜んで「ほんとですか! 教えてください」
ハル「これは、指揮をすればわかる。最後の拍は「次の小節の準備」として、大きく腕を上げて、次の1拍目で、「ドン!」と腕を下げる」最後の拍と、最初の拍の身振り。
ハル「『かえるの合唱』を、4拍子で指揮すると……」歌いながら指揮する。「……こうなる。2拍子なら……」歌いながら指揮する。「……こうなる」
ショージ「どっちでも、同じかな」
ミッツ「2拍子か4拍子か、はっきりとこだわっている曲もあれば、あれこれ理由はあるんだろうけど、拍子が変えられている楽譜もあるよ」
ハル「例えば?」
ミッツ「ピアノ編曲された楽譜を見ると、4拍子の曲が2拍子に編曲されてたり、その逆もあったり」
ミッツ「びっくりするのは、ちょっと『かえるの合唱』で説明すると、こんな曲……」楽譜。4/4拍子で、「♪かえるの」が4分音符で1小節。「……があったとして」
ミッツ「ピアノ編曲では……」楽譜。4/4拍子で、「♪かえるのうたが」が8分音符で1小節。「……のようになっていたりするよ」
ハル「そうなると、2拍子でも4拍子でも、どっちでもいいのかな?」
ショージ「「3/4」拍子と「6/8」拍子は、同じだよな。どっちも、音価の足し算をしたら、同じだから」背景に「音価」と、そのフリガナ。五線無しで8分音符が6つ、符桁で繋げない。
ミッツ「違う! 違うよ」背景に楽譜。ショージの思い描いた音符が、分身の術で上下に分かれ、上段は「3/4」拍子、下段は「6/8」拍子。符桁の繋げ方が違う。「ほら、違うでしょ」
符桁を使わない表記を、分身の術で分けて、符桁を使う表記に変えることで、旗の本数と符桁の本数が連携していることを、改めて示す効果がある。
ハル「そう。ギターの伴奏楽譜でも、そうなっていた」背景に楽譜。「3/4」拍子と「6/8」拍子で、8分音符だけでギターのアルペジオ伴奏。符桁の繋げ方と、アルペジオの使い方が違う。
ハル「ところで、この曲は変拍子なのか?」ギターケースから楽譜集を出す。『結婚行進曲』(メンデルスゾーン)を出す。
ステラ「あ、あたしこの曲、好き。お色直しの時に使いたい」
ショージ「おお、ステラちゃん、ビューティフル!」
ミッツ。ショージを横目で見ながら心の声。「(下ネタを言うかと思ってたけど)」
ミッツ。ハルの楽譜を受け取り「へぇ、ギター用に編曲されているんだ。こんな曲も弾くの?」
ハル「弾かないけど、知っているから読んだ。これは、「4/4」拍子の曲だろう?」ハ長調からト長調に変わる、不完全小節の箇所を指す。「ここ、拍が足りない小節が続いている。でも、新しい拍子記号が書いていない」
ミッツ「確かに。普通は、拍子が変わるところで、新しい拍子記号を書くもんね」背景に楽譜。「一般的な、拍子が変わる例」として、4分音符ばかり。3拍子、4拍子、2拍子と変わる箇所に、拍子記号がある。
ハル「でも、ここでは拍子記号が書かれていない。何かの間違いかな」
ハル。楽譜集の、該当の場所を、ミッツ達に見せる。背景には、改ページを省いた、見やすい状態にした楽譜を表示する。この楽譜は、ミッツのセリフの「点線だという気持ち」まで表示を続ける。
ミッツ「これは正しいの。ここ、もしも小節線が無かったら、ちょうどいいでしょ」
ハル「それはそうなんだけど」
ミッツ「不完全小節といって、大きな区切りなら、小節線を書くこともあるよ。これは、小節はリズムの区切りなのに、小節の途中で細分したい時に、小節線を使う」
ハル「うーん。どの小節も、同じ拍だから、聞きながら踊れるのに、変な所で拍を崩したら、聞いていて混乱する」
ミッツ「だーかーらー。拍は崩れないの。聞いている人は、小節の途中に小節線があるとは気付かない。気分としては、小節の途中を細分する小節線は、点線だという気持ち。楽譜を読む演奏者向けの区切り線だ」
背景に表示しているままの楽譜の、不完全小節にしている小節線が、色付きのぼんやり点滅をしながら、点線になったり、実線になったりする。
ハル「うーん、よくわからんが、聞いていて拍が崩れないんなら、いいかなあ」
ミッツ「そうだよー。確か、この曲だったら、ホラここも」
ショージ「え? 不完全小節がどこにあるか、知ってたの?」
ミッツ。当然のように「うん、ピアノの楽譜で、弾いたことあるから」
ミッツ「それから……っと、あ、やっぱり」
ステラ「何ですか?」
ミッツ「曲の始まり。8分音符の3連符だから、4分音符が1つ分。たったこれだけの小節でしょ」
ハル「そう、これも気になってた」
ミッツ「最初の小節が3拍足りなくて、こういう場合は、最後の小節で調節して、ぴったりになっている……」最後のページを開く。ちゃんと4拍ある。「……なっていないこともある」
ハル「じゃあ、この楽譜は、間違いなのか?」
ミッツ「あたしが間違えたんじゃない。文句があるなら、出版社に言いなさいよ」
ミッツ「でも、まあ、ぴったりにならない楽譜も、多いけどね」
ハル「あはは。クラシック曲の楽譜でも、そういうことがあるのか」
ミッツ。ステラの方を向いて。「ウチ……」言い始めて、気付いて、ショージの方を向き「あ、ショージのウチは、あっちでしょ」
ショージ「そうなんだよ。もっと楽典の話をしたかったな」
ミッツ。軽くバイバイする。
ハル「じゃ、またあした」
ショージ「うん、じゃあな」ステラにウインク。でもステラはミッツと話をしていて、見ていない。ミッツの話の最後「……誘おうよ」だけが聞こえる。
ステラ「ねえ、早坂さん、蜜霧先輩の家に、『結婚行進曲』の楽譜があるんですって。ピアノを弾いてくれるというので、行きませんか?」
ハル「うーん、行ってもいいけど」
ミッツ。ハルを激しく睨む。
ハル「うん、行こう、行こう。なんだか、ミッツのピアノが聞きたいなあ」
▽ 場面変更 ● ── ●
ミッツの家。
ミッツの部屋に、アップライトピアノがある。
部屋には、ミッツとステラだけ。
ステラ。ベッドに座っている。
ミッツ。楽譜棚から、楽譜集『ブルグミュラー 25の練習曲』を取り出し、勉強机の椅子に座る。椅子は、斜め後ろ向き。ステラに対しても、斜め向き。
楽譜集から、不完全小節で始まり、不完全小節で終わる曲を探している。
ここで、少しミッツの本棚が、画面の隅に含まれている。BLものを含め、様々な恋愛関係の書籍(マンガ、ロマン小説など)、DVDなどがある。これは、この場面の後半で、しっかりと表示される。
ステラ。思いつめたように。「蜜霧先輩って、早坂さんと、お付き合いされているんですか?」
ミッツ。楽譜集から目を離さず。「なぁーに言ってるの? そんなことないよ。安心していいよ」
ステラ「でも、いつもご一緒で、仲良くお話をされていますから」
ミッツ。はっとして、ステラに目を向ける。「あっそうか、ステラちゃんは知らなかったっけ? あたしとハルが従姉弟同士だって」
ステラ「ホントですか?」
ステラ。一度はほっとしたが、静かに続ける。「でも、恋愛や、ご結婚は、できるんですよね」
ミッツ。間髪入れずに。「無理ムリ無理ムリ! あんな、デリカシーの無い、失礼な奴」天井かどこかを見て言ったが、そっと目だけステラに向ける。
ステラ。目を伏せて「ああ、良かった……」
ミッツ「げ……(まさかとは思ったが)」
ハル。お盆に、飲み物を入れたコップを、3つ運んで来る。「お待たせー」
ミッツ。帰宅してから、急に横柄な態度になっている。「はーい、そこ置いといて」小さなテーブルを脚で指す。脚がビョーンとのび、関節とは無関係に曲がり、踵から先が矢印の形になる。
ハル。お盆をテーブルに置く。
ミッツ。ステラに「ハルはね、あたしの奴隷なの」
ハル「おい、変なこと言うなよ」
ハル。机の、ブルグミュラーの楽譜集の、開いているところを見る。曲は『9.狩猟』または『12.さようなら』で、不完全小節で始まる曲。
出版社によって、日本語のタイトルが異なる。
ハル。楽譜集を手に取り、あちこちページをめくる。
ハル「あれこれ、文字ばかりメモしてるけど、絵は描いていないな」色鉛筆、普通の鉛筆、ボールペンと、様々だが、文字と矢印などばかり。
ミッツ「いたずら描きなんてしたら、先生に失礼でしょ」
ハル「でも、この曲のイメージを、具体的に絵にしたりとか」
ミッツ。楽譜集をハルから奪う。「イメージを具体的にって言っても、例えば『8.清い流れ』だったら、川の絵を描く以外に、何がある? 寝坊してパンと歯ブラシを口にくわえて、頭をブラッシングしながら走る絵とか?」
ハル「いやいや、川でもいいんだけど、川だって、小川もあれば、渓流もあるし」
ミッツ「そんな、描くこともできない絵を描いたって、下手な絵を描いても、邪魔でしょう」
ステラ「ベートーベンの『エリーゼのために』だったら、白雪姫のイメージだったり」
ミッツ「エリーゼを、おとぎ話の白雪姫のように、美しく祭り上げるのもいいけど、これははっきりと『清い流れ』だから、どうやって水の流れを演奏で表現するかってのを、頑張るのよ」
ミッツ「「この曲は、清い流れだ、清い流れだ」って思いながら弾かないと、教えてくれている先生に、失礼でしょ」
ハル「そっか、先生に失礼か」
ミッツ「だって、先生は専門家なんだから、あたしが何か考えるより、教わったことを、しっかり忘れないように、メモしてるのよぉ」
ミッツ「だから、楽譜に蛍光ペンで大きく「めざせ全国」とか書くなんて、楽譜を大切にしていないじゃないかな」
これは、アニメ『響け!ユーフォニアム』を見た、ミッツの個人的な感想。
ハル「あれは、青春を謳歌する道具として、音楽があるんだろ?」
ステラ「道具だから、音楽を大切にしているんだと思います。青春を謳歌するための大切な道具なんですから」
ミッツ「もうっ、ステラちゃんったら。あたしだってわかってるよー」
ハル「で? 何だ? 女が自分の生い立ちを披露するのは、何らかの思惑があるのか?」
ミッツ「そうじゃなくって、これ」『9.狩猟』または『12.さようなら』を開いて、机に置く。最初の小節を、指先で叩く。
ハル「おおーっ。確かに、最初と最後の小節は、拍が少ない」画面には見開きの全体を表示。両手の指で、最初と最後の小節を指している。最初と最後の小節の部分だけが拡大され、差し棒で「音価を足したら、1小節分の長さになる」と表示。
ミッツ。ハルが楽譜を凝視しているところで、ステラを手招きする。
ステラ。急いで立ち上がり、ハルに少し体が触れるように寄る。顔を赤くしながら。「本当ですね」
ミッツ。机から楽譜集を取り上げて、『14.スティリアの女』を開いて、また机に置く。転調する箇所を指し、ハルに顔を向け、顎と視線で、「ここを見ろ」と促す。
ハルは、リピート記号の箇所の不完全小節を確認している。ステラはその時、最初の小節は普通なのに、最後の小節が不完全小節なのを見付ける。
ステラ「これは、どうなんですか? 足りないです」
ハル「それは、最初の小節と足したら……あれ? そうでもないか」
画面は、楽譜集の見開き全体から、最初と最後の小節部分だけを拡大し、並べる。最初の小節に差し棒で「普通の拍数」、最後の小節に指し棒で「拍が足りない不完全小節」を示す。
ハル「すごい、ステラ。よく見付けるよな」感動してステラを見る。
ステラ。大きく口を開ける笑顔。
ハル「それで、最後からリピートして……」
『14.スティリアの女』だけでなく、『20.タランテラ』も見るのも良い。拍子記号、リピートに挟まれて8分休符だけの箇所(『20.タランテラ』にある)、リピートの開始位置など、チラチラ見る。
ステラ。ハルの視線の動きを、頑張って追おうとする。
画面には、見開きの全体から、いくつかの箇所だけが拡大され、手拍子用の代わりに8分音符が出現し、数字「1」から「6」が添えられる。
ハル「確かに。こんな中途半端に小節が区切られているのに、手拍子が狂うことが無い」
ミッツ。なぜか得意気に。「そうでしょーっ」
ステラ「手拍子が狂う……ですか?」
ハル「これは、8分の6拍子だから、手拍子は、こうなる。1、2、3、4、5、6。1、2、3、4、5、6……」言いながら、指を移動する。指が楽譜をトントンすると、波紋のようなピンクが表示される。
画面には、楽譜の最初の拍子記号と、3小節分。ハルが数える声に従い、音符の近くに数字が出現する。楽譜の、ピアノの指番号は、手拍子の数字と紛らわしいので、表示しない。
ステラ。途中から、ハルに合わせて音符を順に指で辿る。ハルの声に合わせて「1、2、3、4、5、6」と言う。
ハル「そして、ここ。中途半端なのに、ちゃんと、6まで数えてから、1になる。1、2、3、4、5、6……」リピート箇所がいくつかある。全部のリピート箇所を辿る。
飛び戻るときは「1、2、3、4、5……6」のように、注意喚起しながら「6」に行く。
ミッツ。ステラが、顔を赤くしながら、わざとらしくハルに触れるのを見て。「ねえ、ハル。ステラちゃんがね、あんたのこと好きなんだって」
ハルとステラ「な……」
ステラ。心の声。「(なんで勝手に告白してんのー)」
ミッツ。ステラの隣に移動し、ステラを抱いて。「でも、あげなーい。ステラちゃんは、あたしのだもん」
ミッツ。ステラの顔を見て、改めて抱きしめる。「可愛いーー!」少し回転しながら、ベッドに倒れる。
ハル「でも、この前、ああ、泣かせてゴメン。それなのに、なんで?」
ミッツ。ハルを無視している。ステラの衣服の、メルヘンの小物をつまむ。「ねえ、これ、ステラちゃんだから、似合うんだよね。どこで売ってるの? 今度、一緒に買いに行こう。デートしようよ」
ミッツの百合じゃれ。
ミッツ。ステラの髪をつまむ。「きれいな色ねえ。上品な茶色で」
ステラ「あ、祖母がイタリア人だから」
ミッツ「そうなんだあ。ねえ、おしゃれの勉強をしたの? 教えて、教えてぇ」
ステラ。ハルに助けを求める表情だが、ハルは楽譜棚に向かう。
ハルにとっては、どうせ、いつもの、ミッツの悪ふざけだろうと思っている。
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