02_B__02_02 第2話 Bパート 分割 2 / 2
第2話 Bパート 分割 2 / 2
【 第2話 概要 】
サブタイトル:前にジャンプ、後ろにジャンプ。
OP曲前:小学生時代のハルとミッツ。ハノンが気持ちいい。基本技術でコストダウン。
Aパート:ショージのストローオーボエ。スタッカートの意味は複数。音価。8分音符からは符桁。「4分音符は1」を、ピザで単位が重要。小節にぴったり。調号と臨時記号。ナチュラルは必ず白鍵。「6/8」「3/4」拍子の違い。
CM明け:ステラの自宅、蔵書と、おかしなメルヘン。放屁で空気清浄機が稼働。
Bパート:ステラが流行歌の音楽雑誌で、繰り返し記号の確認。リハーサルナンバー。ハルが数学の授業で「オクトーバは8番目の月」「音楽のオクターブは8」と聞き、音楽の先生から音程を簡単に。鍵盤モノサシと「3+3=5」の謎。
Cパート:ストローオーボエの作り方。
予告:父親はささやかに拍手をもらい、QRコードは意味がわからず、ヤッ子はボワワワッ。アクロバット2号が飛んでくぞ。
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▽ 場面変更 ● ── ●
翌日。数学の授業。ハルの教室。
教師「この形の水槽に、10秒間で5デシリットルの水が増える場合は……」
生徒。小声で隣の生徒に「デシリットルって、なんだっけ?」
生徒「リットルのデシだろ」
生徒。少し声が大きくなる「だから、デシって何だ!」
教師「ほらそこ、デシリットルを忘れたのか?」
生徒、ばつが悪そうに、猫背で上目遣い。
教師「デシは10、セントは100、ミリやキロは1000。こういうのは、日常生活でも接することがあるから、覚えておくといいな」
教師「ほら、そこ。100年区切りの「世紀」は、英語で?」
生徒「センチュリーです」
教師「そう、100はセント(cent)だから、センチュリー(century)。100分率はパーセントだな」黒板に「100分率」と書き、「パー」と言う時に「分率」にマル、「セント」と言う時に「100」にマル。
教師「では、1メートルの100分の1と、1000分の1は?」
生徒「センチメートル、ミリメートル」
教師「では、デシリットルは?」
生徒「10リットル」他の生徒が驚く。
教師「違う! 10分の1リットルだ」
教師「嘆かわしい。小学校で何を習って来たんだ。カレンダーでも、10番目の月はデセンバーだ」芝居じみた言い方。俯いて、手で額を触る。天を仰ぐ。
生徒「先生、デセンバーは12月です」
教師「ムフフ、12月は10番目なのさ。10月のオクトーバは8番目の月。8本脚のタコはオクトパス、音楽でもオクターブは8だ」にやりと笑う。
ハル。教師の「音楽でもオクターブは8だ」の声に反応する。
▽ 場面変更 ● ── ●
授業が終わり、チャイムが鳴りやまないうちに、ハルが音楽室に向かって走る。
音楽室から、音楽の先生が出て来たところに、ハルが走り寄る。
ハル「先生、オクターブの8って、何ですか?」
音楽の先生「おやおや、早坂君。藪から棒に言っても、わかりませんよ。落ち着いてください」
音楽の先生「廊下を走ってはいけないと、知っていながら、走ってしまうお気持ちなんですね。事故にならないよう、とても気を付けながら走ったと思いますが、事故にならなかったのは、運が良かったのですよ」
ハル。息を整えながら。「はい、気を付けます、気を付けました、済みません。今まで、数学の授業だったんです。そこで、12月は10番目の月でデセンバー、10月は8番目の月でオクトーバ」まだ、少し息が荒い。
音楽の先生「ふむふむ」
ハル「そこで、音楽のオクターブが8と言うので、その意味が知りたくて、知りたくて、走って来ました」
音楽の先生「カレンダーの月の番号が、2つずれているのは、昔のカレンダーは、今の3月から始まっていたからです」
ハル「え?」
音楽の先生「今の1月から2月まではカレンダーが無くて、だから、調整の閏年は、2月で行います。農業のためだったと思いますが、正確なことは、僕の専門外です」
ハル「あ、ああ、そうですか」
音楽の先生「そこで、音楽のオクターブですが、指折り数えて8番目の意味です。ドレミと数えて、8番目は、またドになるでしょう」
ハル「ドレミ……シド、あ、本当だ」
音楽の先生「これは「音程」です。俗に「音程が違う」と言えば、調律も含めて音の高さが違うの意味ですが、ここでの話題の音程は、2つの音が、指折り数えていくつ離れているかを、「1度、2度、3度」と数えます」
ハル「数えるのが音程? 距離ですか?」
音楽の先生「そうです、距離です。ドからミまでは3つなので音程は「3度」、ラから上のドまでも数えると音程は「3度」です」背景に、「ド、レ、ミ」に「1、2、3」を添える、「ラ、シ、ド」に「1、2、3」を添える。
添える数字は、マル数字が良さそう。マル数字は機種依存文字なので、当脚本では用いない。
ハル「ということは、オクターブっていうのは、8度で、どこから数え始めても、同じ名前に戻る音程ですね」
音楽の先生「さすが、察しがよろしい。どこから数え始めてもというのが、大切です」
ハル「でも、音程が何の役に立つんですか?」
音楽の先生「ハーモニーに役立ちます。2人で歌う時、響きが悪かったり、良すぎて味気無かったり、ちょうどいい濁り具合だったり。それは音程でわかります」
ハル「響き具合というのは、振動数の比ですか?」
音楽の先生。驚く。「おやおや、振動数の比を、ご存知でしたか。その通りですよ。響き具合が違うのは、振動数の比の違いです」
音楽の先生「響き具合を、和音で考えるなら、振動数の比よりも、音程の方が便利なんです」
ハル「では、作曲には音程を考慮すればいいんですか? って、作曲するつもりはありませんが」
音楽の先生「作曲にも役立ちますが、近いうちに、授業でギターのコードを演奏します。そこで、音程を知っていれば、コードの謎解きに役立ちます」
ハル「音程を教えてください」
音楽の先生。レポート用紙(1枚を破り取れるもの)から、1枚を破り取る。2オクターブの「ドからド」の鍵盤の絵を書く(ドが3つ)。右端のドは、ド♯の黒鍵まである。罫線を利用し、罫線の1つが半音。
鍵盤の下側にイタリア語。
左端のドから上に向かって、2度から8度まで。白鍵だけなので、長音程と完全音程だけになる。
右端のドから下に向かって、2度から8度まで。白鍵だけなので、短音程と完全音程だけになる。
音楽の先生「1オクターブの中には、白鍵と黒鍵を合わせて、12の音高があります。ピアノでは、白と黒に色分けしていますが、ギターでは色分けしてありませんね」
ハル「はい」
音楽の先生「この鍵盤モノサシは、鍵盤の上の方の刻みは、ギターでのフレットに対応しています」
鍵盤の上側、少し空間を設けて、1本弦のギターの絵を添える。ギターのフレットと、鍵盤の半音刻みが一致している。
音楽の先生「3度でも、「長3度」と「短3度」がありますが、ギターのフレットで数えると、距離の違いがわかります」鍵盤の下の「長3度」「短3度」と、鍵盤の上の刻みの数を指す。
2人の近くを、別な生徒が走って行く。「間に合うかなあ」などと話している。
音楽の先生「おや、そろそろ次の授業が始まるようですね。急ぎましょう」
ハル「はい、ありがとうございます」
音楽の先生「そうそう、数学の授業の後で悪いのですが、音程では「3+3=5」というのがあります」
ハル。驚きの顔で。「どういうことですか?」
音楽の先生「この謎は、近いうちにお話しすると思いますよ」
▽ 場面変更 ● ── ●
吹奏楽部の練習前。各人が練習の準備をしている。
ショージ。会話の始まりは、紳士的な静かな口調。
ショージ「先輩。どうしてうちでは、アイドル曲をしないんでしょうね」
トロンボーン先輩「うちでってのは、この吹奏楽部でってことか?」
ショージ「ええ。僕は、クラシック曲よりも、流行している曲を演奏したいんです。この学校には、音楽の部活動は、吹奏楽部だけですから」
トロンボーン先輩「高校なら、軽音楽部があるだろうが、中学校だからな。仲間内で集まるより、学校の公認として活動したいんだな」
ショージ「そうです、そうです」
トロンボーン先輩「選曲の基準は、ここで話していても、噂話にしかならないな。本当に知るのが目的なら、先生に聞くのが一番だ」
ショージ「先生に聞く前に、先輩はクラシック曲だけで、満足なんですか?」
トロンボーン先輩「完全な満足ではないけれど、不満は無いな。なぜなら、世の中には演奏したい曲がたくさんあるから、中学の3年間で、演奏したい曲の全部は、演奏できないのは当然」
トロンボーン先輩「シメジ婆さんも言っていただろう。できることの全部はできないって。好きな食べ物はたくさんあって、一回の食事で全部は食べられない」
ショージ「ここで選曲されるのは、先輩にとっての、たくさんある演奏したい曲のどれかですが、僕にとっては、馴染みの無い曲ばかりです」
トロンボーン先輩「そうだな。選曲の基準は、先生に聞くのが正解だろうが、俺が思うのは、部員の全員が喜ぶ選曲は無理だろうし、学校の公認なら、部員以外の人にも納得を得る必要はあるだろうな」
背景に「ステークホルダー」を表示しても良い。
ショージ「大体、古いですよ。音楽も科学も、発展してるんですよ」
トロンボーン先輩「発展は、まあ、そうだな」
ショージ。段々と、下品な饒舌になって来る。
ショージ「音楽も科学も「過去を否定して発展」だって聞きましたが、違いますよね。先人の技術を勉強して、それを下地に「それができるなら」って、発展したんですよね」
トロンボーン先輩「何を、当たり前のことを、力説してる」
ショージ「楽器だって、原始時代は打楽器だけだったのに、葦笛や草笛から吹奏楽器に発展して、弓矢から弦楽器に発展して、その発展した楽器を使っています。選曲だけが古臭いものばかりってのは、時代が停滞しています」
トロンボーン先輩。楽器ケースから、めくり(落語など演芸の舞台の左側にある、出演者の名前を記した紙看板)のようなものを出し、画面に向ける。そこには「意見には、個人差があります。この意見は、一人の中学生の意見です」と書かれている。
トロンボーン先輩「それは、過去の作品の否定ではないけれど、否定にも聞こえるぞ」
ショージ「否定ではありません。より発展した曲を選ぶのも、良いかなと」
トロンボーン先輩「先生が、その考えをもって選曲しているのか、その考えを知らないのか。まあ、どっちにしても、先生なら、聞く耳を持っているだろう」
▼ Cパート。 ▼── ──▼
ショージ。先生ちゃんのように、顔だけ、または2頭身。
説明用の別世界。背景は無地。
ショージ「ストローのオーボエの作り方だ。これはクラリネットではなく、オーボエだぞ」
ショージ「ストローは、太い方が、音が出やすいな」
ショージ「先端を、台形の形に切り落とす。台形は、意外と細長い」先端を下に配置。ハサミは下から(先端から)ならやりやすい。
切り落とした後は、実写ではわかりにくいなら、先端をアニメで、ゆっくりと回転させ、切り落としたのがわかるように。ストローの内側と外側で、色を変えるなど、見やすく工夫。
実写の場合、本物のストローの代わりに、説明用に、直径5センチメートル程度の紙の筒でも良い。この場合、「見やすく、大きなもので説明用します」といった字幕を表示しておく。
台形に切り落としても、手を離したら、残った部分はストローの一部なので、湾曲している。鳥の嘴(くちばし)に似ているが、台形に切り落としたので、先端は尖っていない。
ショージ「切り落としたら、この、鳥の嘴のような部分の全体を、何度も何度も、爪で擦って、柔らかくする。これが大切だ」
ショージ「この、柔らかくする部分が「リード」で、これが振動して、音が出る」
ショージ「口でくわえるが、歯ではなく、唇で挟むんだ」顔を横から見た断面図で、歯でくわえる例と、唇でくわえる例を並べる。
顔の断面図で、前歯だけなら歯であることがわかりにくいので、並んだ歯で表す。
ショージ「オーボエ奏者は、みんな、口をこんな形にしているのは、歯ではなく、唇でリードを挟んでいるからだ」オーボエ奏者の実写をいくつか表示する。髭の無い人が望ましい。
ショージ「ストローの振動を邪魔しない、息がストローの中を通る、これを大切に」顔を横から見た断面図。空気の流れがわかるような説明矢印を加える。
視線は、口の中から外を見て、歯と唇の位置を表現する方法でも良い。
ショージ「音が出ない時は、先端を爪で擦って、もっと柔らかくしたり、くわえる場所を工夫してみよう」ストローと顔の、相対位置を変えて説明。
ショージ「ストローで、口の中とか、ノドとかを、突っつかないように。これは、とっても気を付けて欲しい」危険回避を強調。
ショージ「音が出るようになったら、音の高さを変える方法を考えてみよう」
ショージ「笛のように穴を開けたり、もう1本のストローをかぶせて……」もう1本のストローを、縦に切り込みを入れて、オーボエを包み込む。「……伸縮させたり」
ショージ「どうすれば、音の高さを変えられるか、あれこれ実験してみよう」
▼ 次回予告。 ▼── ──▼
父親は、ささやかに拍手をもらい、
QRコードは、意味がわからず、
ヤッ子は、妖怪のようにボワワワッ。
アクロバット2号が飛んでくぞ。
注意。「QRコード」は、商標名。
▼ 1コマ漫画。 ▼── ──▼
ミッツ。ピアノの鍵盤の上で、トランプを「へ」の形にスラスラーとする。
「この方法で、ピアノが弾けたらなぁ」
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