きれいなお姉さんの記憶(全部ほんとうのこと)
ある日突然、
きれいなお姉さんがやってきた。
その日からうちに寝泊まりすることになった。
朝お母さんと一緒にお支度をして
お洗濯をして干して
お掃除をして一緒にご飯を食べて
車庫の上にある部屋で寝た。
きれいなお姉さんが一緒にいるのが嬉しくて
私はふざけた。
寝ころんで本を読んでいるとき
洗濯かごを持ったお姉さんが私をまたいだ。
「あっ、パンツ見えた!」と言った
お姉さんは露骨に嫌な顔をして2階の洗濯物干し場へ行った。
悲しくなった
嫌われちゃったんだ・・と思った。
お母さんが
「突然うちに来て「ここで働かせて下さい!」と言ったんだよ、
しかも住み込みで!」と言った。
どこの家の子か知っていたから
家が近いんだから通いでいいんじゃないの?と言ったけど
どうしても住み込みで・・ってきかなくて、
何か事情があると思ったから、、と
母はそのまま彼女を家に置いた。
お姉さんは中学校の卒業式の日
私の家にやってきてそのまま住み込みになっていたのだ。
時々お姉さんは中学校へ出かけて行った。
お母さんが
「高校へ行きたかったけど行けなかったから・・
時々仲の良かった先生が英語を教えてくれるんだって」
お姉さんは夜、茶の間でで英語の勉強をしていた。
私はじっとその横顔を見ていた
お姉さんと兄は2つ違いだった
すごくきれいで
すごく年上と思っていたお姉さんは
まだ子供だった。
仲よくなれたのは、
ずーと後の事だ。