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6さいの記憶(全部ほんとうのこと)

朝起きた時

「ゆうべいつ寝たか覚えてる?」とおかあさんに聞かれた

顔をじっと見る。

「おとうさんと3人で布団を敷いていたんだけど

気が付いたら3人共頭を北にして寝ていたの・・布団もかけずに」

私は何も答えなかった、何も覚えていないから。


ある朝

「ゆうべ大騒ぎだったのに、よく起きなかったね」とおかあさんが言った

足元に大きな籠が伏せてあった。

「夜中にばさばさと大きな音がして、電気をつけたら大きな蝙蝠がいたんだよ、

お父さんが籠を持ってきて閉じ込めたの」

障子とふすまで締め切った部屋に3人並んで寝たはず

どこにこんな大きな蝙蝠がいたんだろう


何十年も月日がたって

「昔、私とお父さんとお母さんが寝ている部屋に大きな蝙蝠がいて、お父さんが捕まえたの

知ってる?」と兄に聞いた

「おおー、覚えているぞ。お父さんが近くの動物園に連れて行ったっけ、

この辺にあんな大きな蝙蝠はいないから珍しいって言っていたの覚えているぞ」


夢じゃなかったんだ


母が亡くなる前に聞いてみたらよかった

「3人、いつの間にか頭を北にして服を着たまま寝てしまったことあったよね・・」

「締め切った部屋に大きな蝙蝠がいて大騒ぎして捕まえたんだよね。」


お母さんはなぜこの時の話を一度もしなかったの?

私、夢か現実かわからなくなっていたよ・・









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